おいっす。民族音楽特集3回目
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「いや、日本のはなんやねん!あるんかよ!!さっさと出せ馬鹿」ってこともあると思うんで、日本の民族音楽を紹介。
音楽の授業で学んだことがあるでしょう。雅楽です。とりあえず聴いてみて。
・・・・・・・・・・うーん、ゆったりでうつくしー
このゆったりとした時間感覚は日本特有で、世界的にみてもめずらしいみたい。
日本人の感性ってやつやね。
1000年以上前に中国から伝わったとされてる。
それから日本風にアレンジされてこやって今も観ることができる。1000年以上も前から先人が伝承してきた文化。
前回も書いたように、民族音楽はルーツやアイデンティティを知ったり維持するのに重要な要素。
さすがに、伝承しろ!とは言わんけど知るだけでもイイネ!100回押し並のイイネ!
あとは吟とかも古い民族音楽のひとつ。
はい、続いてはベトナムのニャニャク。
ニャニャクの意味は雅楽
じつは、使っている楽器は日本の雅楽とほとんど同じ。
でも、聴いてみると・・・っぜんっぜんちげええええぇぇぇぇぇ
ニャニャクも中国から伝えられたものが、ベトナム風にアレンジされている。
つまり、場所が違えば発展の仕方も全く別物ってこと。
めっさベトナム感がすごいな笑
結構好きな音楽。
そして、同じ国でも多くの民族音楽が存在する。
場所によったり、階級であったり・・・
前回、インドネシアはバリ島の舞踏劇「ケチャ」を紹介した。
同じくこれもインドネシアンミュージック「ジェゴグ」
使用されている楽器は竹琴。音が少なく4音しか出ないといった楽器。
でも・・・そう、とっても豊かな音楽。
ケチャ同様、限られた音で豊かな音楽を表現するのがジェゴグの醍醐味。
JEGOG perform by NITI SWARA from Negara
インドネシアのもうひとつの民族音楽が「ガムラン」
これは、階級の違いで発生した音楽。
ケチャやジェゴグが農民・部族による祭儀音楽だとすると、ガムランは宮廷音楽
インド音楽のような残響が特徴的。
西洋に影響を与えたりしちゃってるぐらいの魅力オーラを解き放っている。
はい、日本のゆったりとした音楽と言えば・・・
そう!君が代。
時々、歴史的にとかは関係なく音楽的に「日本の国歌ってつまんねーよなーwwくらいっつーのwwwせっかくの金メダルが台無しwww」って言う人がいるけど、とんでもないことだと俺は思う。
この雅楽演奏の君が代聴くと、そりゃもうすごいかっこいい。
これは他国の人に自慢できるレベルだと思う。
おいっすー!民族音楽2回目やっていきます。
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前回、紹介したようにホーミーみたいに声を楽器にした民族音楽は多い。
やっぱし、声って一番身近な音のだせるもんやし、極めれば倍音みたいな音もだせるからね。
この映像は、グルジアの男性合唱。多声音楽でポリフォニーとも呼ばれる。
異なるパートの協和によってハーモニーを生み出す!張りのある声も特徴的。
合唱の原点ともいわれてるみたい。こやって、声が集まっただけで、これだけ豊かなハーモニーがでるんだからすげぇ。
Georgian Polyphonic Singing
複数のパートが生み出すハーモニーはインドネシアのバリ島にもある。
舞踏劇のケチャがそう。
まんま、ケチャケチャゆうだけの音楽やねんけど、よく聴くとそれぞれが違うリズム。
生まれたときからパートが決まってて、一生そのパートを担当するらしい。
そもそも、ケチャってのは動物の声を真似たものやって。
とにかく、切れ目なくケチャが聴こえる。
話は戻るけど、声が最も古い楽器になるんやと思う。
最古のクラシックといわれてる、西洋のグレゴリオ聖楽隊の合唱も声で構成されている。
浄化されるぜー
Gregorian Chant Benedictinos
そして、やっぱ声に限界を求めるんやねぇ
男性でソプラノを維持するには、声変わりしちゃいけない!!ってことになるんやけど
イタリアの古い方法で、声変わりを防ぐために男性器を切除するってのがあったらしい・・・
切除された人はカストラートと呼ばれるらしく、最盛期には毎年4000人が去勢してたらしい・・・oh・・・
いまはもちろんいてない、やっぱ人道的にね・・・
この録音は1922年に亡くなった、最後のカストラート。
Alessandro Moreschi, the last Castrato voice
アメリカの民族音楽といえば、黒人のフィールド・ホラーまたはワーク・ソング
つまり、労働歌。
ジャズのルーツであり、ブルースのルーツ。アフロ・アメリカンのルーツとも言えるかも。
奴隷として強制労働を強いてこられた黒人が、単純労働の気を紛らわすため、または労働後に集まって歌いだした即興音楽。
唸ったり叫んだりの歌唱法とコール&レスポンスと呼ばれるリーダーが歌い、その後に続いて周りが歌う。ってのが特徴的。
これも、労働しながらやから声だけ。
ルーツが曖昧だった当時の黒人には、この音楽こそがアイデンティティになり、ルーツになったんやと思う。
民族音楽はアイデンティティを保つ面でも重要な要素を持っている。
Go Down Old Hannah.Texas Prison Camp
今回も思いつきだけど『民族音楽』について、これまた素人ながら、紹介してみよーと思います!!これも数多いから、小出しして紹介してきますではでは・・・。
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最近では、インターネットの普及とか、民族間での移動の簡易さとかで民族ってのは失われ つつあると思う。それは音楽にも言えることで、俺たちが普段よく耳にするのは西洋の音楽理論に沿った音楽が多い。それは社会・経済ともにトップだった西洋 の、クラシック起源の譜面に書き出す技術の発達とか、ドレミファソラシドとかの音が形式化されたこと、その完成された形式が植民地拡大によって世界に広 まったことが原因だと考えられているらしい。
まずは、このブルガリアの女声合唱を聴いてほしい。
ところどころに、不自然さを感じると思う。いままで聴いたことの無い音の構成・・・
でもそれは、西洋音楽理論からみての不自然ってだけで、彼女達にとってそれは独自の音楽理論に沿って成立されてる。
なにが言いたいかってゆーと、民族ごとにそれぞれの音楽理論があるってこと。西洋の音楽理論もそのひとつだし、ブルガリアにも独自の音楽理論がある。もちろん、日本にもある。西洋の音楽理論が決して基準じゃない。そう勘違いしてしまうと、民族音楽は盲点になってしまう。
Le Mystere des voix Bulgares - Bulgarian choir 3 songs
民族音楽を理解するうえで大切なのが、宗教観。
民族音楽は民族土着の音楽です。もとは神に対しての信仰の表れであったり、儀式用の音楽であったり、音楽を通して神に近づこうとする為に誕生したのが多い。
で宗教は、民族性を知るうえでは大切なこと。宗教でみる音楽も、民族性とか知れておもしろい。
この映像はアイルランドで登場したケルト音楽。
曲が進行するにつれて、楽器が絡み合っていき最終的には早く高揚していくのがわかる。
これはアイルランドの宗教観である、生と死が渦巻く混沌と再生を表していると思われます。
Cherish the Ladies, Celtic Christmas medley with Irish Dancing
宗教の、音楽による昇華といえば、インド。音楽で神に触れ悟ろうとする行者も多い。
とにかく、インドの音楽理論はすげー。鳥肌もん。即興で数学的に、そして緻密にリズムを刻んでいく。
3分からの、リズムはまさにインド人を表してるように思う。
Thani avarthanam (Carnatic percussion solo)
時には、異質ゆえ神秘的な空間を生み出す。
チベット仏教の低唱がある。彼らは『音楽によって耳から悟る』という考えをもつ。
とにかく、異常に声が低い。西洋の音楽で一番低いとされる音より、低い。
そして、もうひとつ”倍音”がある。倍音は1つの音から複数の音が聞こえる音の技巧。
超絶な修行をして、この声が出せるらしい・・・コエー
このふたつが組み合わさることで、神秘的な空間となる。
さっきの倍音の技巧は、他の地域でも発生している。ドゥブァ共和国の「ホーメイ」モンゴルの「ホーミー」だ。
彼らのは、さっきのと違って笛みたいな高い音をだしてる。
これも、超絶な修行によって体得するらしいんやけど心肺への負担の大きさから寿命が縮まるとも言われてる。
そこまでしても、この倍音を手に入れる音楽えの果てない情熱を感じる。
Huun Huur Tu at Philadelphia Folk Festival, August 2006
最後に、モンゴルのホーミーとブルガリアの女声合唱のコラボ。
民族を飛び越えてるね。
さっきは、グローバル化によって民族性が失われているって言ったけど、同時に新たな民族性が生まれるのも事実。
こうしたコラボが実現するわけだからね。
4回目のジャズ特集
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今回はジョン・コルトレーン。以前紹介したのパーカー以来の衝撃といわれたテナーサックス奏者です。
ビバップ後の50年代、デイヴィスが活躍していた頃に現れモードを引率する存在に、そしてフリージャズにより前人未到の境地に達した人です。
パーカー、ジョニーホッジスに影響を受けた一人であり、ビバップに衝撃をうけガレスピーのバンドで腕を磨く。
そして55年、才能を見出したデイヴィスによりバンドに加入。ここでデイヴィスの人柄からもあり『自分でやらなくちゃいけないんだ』と気づき、まねばかりだった演奏から”即興”に本格的に向き合うようになります。
デイヴィスのバンドでの演奏
Miles Davis & John Coltrane
しかし、デイヴィスのバンドにいたころコルトレーンはドラッグに溺れてました。(きっとプレッシャーがハンパじゃなかったんやろなぁ)・・・そして、デイヴィスの助言により脱退・・・
このまま終わってしまう・・・・のかって時に、クリーンだったモンクにより『お前すごいし、俺のバンドこいよ』とお誘い。ここがターニングポイント!!
モンクのバンドではより自由にプレイできたこともあり、アドリブ演奏に没頭
そしてシーツ・オブ・サウンドとゆう奏法を身に付けます。直訳すると”敷き詰められた音”理論的なことは説明できひんけど、とにかくたくさんの音が、しかも軽やかに・・・とまぁ、そんな感じ笑
とにかく、ここでコルトレーンは開花します。
モンクのバンドでの演奏。モンクのピアノとコルトレーンのサックスが絡み合う・・・
Thelonious Monk-Ruby My Dear
その後、デイヴィスのバンドに復帰!!ジャズで最も売れてるアルバム"Kind of Blue"をリリース。モード時代に突入。
しかし、開花したコルトレーンは『うおー!!ソロでやりてぇ!!まっだまだ進化してぇよ』とソロでの活動を望んでいました。そして、すでに完成してるにもかかわらず、エリック・ドルフィーの元で音楽探求へ。
さらにコルトレーンのカルテットグループ作成。音楽探求。これが60年、そしてこっからが最も評価の高いインパルス時代へとなっていく・・・
ついにバンドがコルトレーンについていけなくなってしまい崩壊まで。それでもコルトレーンは常に進化を求めて、新人や大御所とのセッションを繰り返していく!・・・とにかくアイディアを求め、批判を求め、そして常に練習してました。
しかし、67年にガンで亡くなってしまいます。享年40歳
彼の生き様は正しく、ジャズでの精神世界への挑戦。神へ近づこうとする求道者。
『私はセイント(聖人)になりたい』とまで言っちゃってます
映像はインパルス時代のカルテットでの演奏。
John Coltrane Quartet- Afro Blue
あ、追加情報カルテット解散後はマラソンセッションにより40枚以上ものレコードを録音したみたい
さてさて、ここからは彼の進化を聴いてみましょう。
このMy Favorite Thingsは60年代によく演奏していた曲で、たくさんの録音が残っています。
そして、常に進化していたと先述したように、どれもが全く違った演奏になっます。
正直、これは俺には進化してるとかわからん笑
ただ、あー全く違うな。ってのはわかる
まずは61年録音
構成としては、テーマがありソロがありテーマがあり・・・・これを延々と繰り返していきます。でもどこを聴いても繰り返してるとは思えない!!そう、これが即興音楽!!!
My Favorite Things - John Coltrane
これは65年
これがyoutubeで残ってる最後の映像かなぁ?
モンクのとこでの修行以来マジでソロが止まらんかったらしい笑
同曲でも1時間ぐらい演奏し続けてるのとかもあるらしい笑しかも、即興・・・やべぇ・・・
66年には来日していて日本でも多くのファンがおる
おれもジャズってのを知るのと同時にコルトレーンの名前は知ってたと思うわ
John Coltrane - My Favorite Things 1965
今回はジャズの革命といわれたビバップの始まり、それを受け継いでいった人達にスポットをあてていきます。
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ビバップの概要としては1945年頃に発生したジャズのジャンルでありムーブメントで、多くのソロに複雑なリズム、不協和音、起伏の激しいフレーズなど以 前の踊れるジャズとは違い”聴くためのジャズ”音楽追求によってできあがったみたいです。つまりジャズの可能性を広げていく要因になるとゆーわけ。こっか ら先はモダンジャズと呼ばれるようになる。
そしてビバップを作り上げたのがチャーリーパーカー、ディジーガレスピーなどなど・・・この二人はバンドを組んでいて、昼は金稼ぎの踊れるジャズを演奏。夜になると今までのジャズとは違ったジャズへの挑戦。
ここでの探求がレコード発売後の革命を生み、ジャズは大きく進化していきます。
では二人の参加してるソルトピーナッツをどうぞ
この録音ではパーカーが泥酔状態で現れ、しかもサックスを質屋に売ってしまう始末!!近くの楽器屋で買ったプラスチック製のサックスを使っての参加とゆー逸話尽き
Listening Guide to Salt Peanuts by Dizzy Gillespie and His All Stars
パーカーは音楽性だけじゃない!!技術面でもぶっとんでいて、とにかく早い!!!あだ名の『バード』は”鳥のように早い演奏”とゆーところからきてます。天才の一人
今ではビバップはジャズの頂点といわれてます。パーカーの死後ビバップをより聴きやすくしていく試みが始まっていく、それがハードバップの始まり。
ここからはパーカーに影響を受けた人をピックアップ
一人目がソニー・スティット。
彼はパーカーの最も優れた弟子と呼ばれてて、もちろんパーカーの影響ガンガン。
その後、20世紀のジャズのカリスマの一人であるジョン・コルトレーンが彼に感化されます。
Just Friends - Sonny Stitt
もう一人がキャノンボール・アダレイ
彼は演奏がパーカーに似ていた為『ニューバード』や『バードジュニア』の愛称で親しまれたそう。
これは関係ないんやけどキャノンボールってのはcannibalからきてて、かなりの大食いだったそう。
しかも死因が糖尿病となんとも皮肉
JULIAN 'CANNONBALL' ADDERLEY The Song Is You
ラストは白人のフィル・ウッズ
彼もまたパーカーを愛した一人。しかもパーカーの未亡人と結婚までしてます笑
Phil Woods - Willow Weep for Me