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また、か…

一体、貴女は私を何れだけ傷付ければすむのですか。
何時私が、貴女の我儘を言いましたか。
何時私が、貴女を頼りましたか。

言った覚えがありません。
頼った記憶も御座いません。

あの人が居なくなってしまってから、全て自らの手で、頭脳で判断を下しました。

貴女は、私にとっての邪魔者です。

貴女は、私を何だと思っておいでですか。

私は、貴女の為の見世物ではありません。
私は、貴女の機嫌をとる道具ではありません。
私は、貴女の頭脳ではありません。


私は、人間です。
人並みの欲を持った、自立した意思を持つ人間です。
何時、私を人並みに生かして下さるのですか。



『私、幸せになっても良いよね?』

御好きになさって下さい。
自分で御決めになって下さい。

そもそも貴女ともう一方は、私を茅の外に放り出し、目先の欲しか見ていないではありませんか。
そうされた今、私は関係無いのです。

私は、貴女のお陰で私自身を守る事さえままならないのです。


『一緒になってくれるよね?』


どうぞ御好きになさって下さい。
意思は、捨てました。
感情も、隠しました。
何時も、貴女方を欺いて生きています。


何の音沙汰も無く急に決まった、人の意思や心情を無視して決まった事に、今更口出しをするのは疲れたのです。


尽きない悩み。
人並みな悩みではあるけれど、人には話せぬ恥ずべき悩み。



…そうだ。

一層の事、貴女のやったように裏切ってみましょうか。

さぞ楽しく、見物となりましょう。



楽しみだ。
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