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【小説】極限で似るものの家〜古都鎌倉に/5

「お風呂が沸いたみたいです」

夕食後、彼を部屋に呼びに行くと、窓際で何かしていた。キャベツの葉を千切って、大きく、底が広いプラスチックの瓶に入れている。いや、与えている、といった様子だ。

「そうか。先に入るといい」

「え、いいんですか?」

柔和な表情は、良いと言っているようだ。

「じゃあ、そうさせてもらいますね」

彼が穏やかでいてくれると、美雪も、とても穏やかでやさしい気持ちになる。

彼の手で隠れている瓶の中を良く見ると、茶色をした丸いものがある。目を凝らす。

「かたつむり?」

そう、見えた。

「これか?…マイマイというんだろう」

聞き慣れないほうの呼び方で呼び、キャベツを与えている様子が、何だか可愛らしくて、微笑んでしまう。

「雨が上がった時に、路傍で見つけて、つい、拾ってしまった」

その言い方はあまりに自然だが、彼のような人に小さな巻き貝は不似合いな気がして、しばらく見比べてしまう。
でも、とても嬉しい。

「実は、私も…拾いました、かたつむり。…部屋で飼ってるんです」

彼と同じであることが。

「それで、キャベツがあったのか」

「はい。……この子も、一人でいるのが、いじらしくて…」

持ち帰ってしまった。
彼は少し、首を傾げた。かたつむりは器用に、彼が入れたキャベツの葉の上に乗っていた。

「…奇遇だな。どこまで生きるか分からんが、しばらく育ててみようかと思っている」

空気穴の開けられた、瓶の蓋を閉める。這い出ないように。
彼も、動物を愛おしむ心を持っていたんだと、美雪には軽い感動が湧いてきた。周りが桃色にさえ見えてしまうほどに。しかし、

「飽きれば放せばいい」

続けてさらりと彼はそう言った。途端、桃色にわずかに灰色が混じった。しばしの間、美雪の耳には最後の一言が残った。

犬や猫と違って、外に放したところで死んでしまうほどやわな生き物ではないことは分かっている。けれども…彼は、この小さな貝に限らず、いつでも何でも手放してしまえるのではないか、そんな気がしてしまった。
あんな、特別の意味もないような一言、それだけから。

僅かに浮かんだ不安を打ち消すように、体を洗った。少し熱いくらいの湯で、シャワーを浴びた。きつく、体を打つくらいに。それが心地良い。
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【小説】極限で似るものの家〜古都鎌倉に/4

気まずかったが、出来上がった料理を一口食べると空気は一変した。

「……おいしい…!」

思わずそう言ってしまうくらいだった。

「…だろう?」

彼は得意気に、しかし控えめに応じた。
甘い、のだ。人参もキャベツも。そして適度にやわらかく、温かく、食べやすい。

「コンソメと塩胡椒だけで、こんなになるなんて」

素材の味を引き立てる、というのだろうか。シンプルイズベスト。

「すごぉい…」

天才だ。ロシアの人って。勿論彼も。

「飽きが来ない。日もちもするしな」

険悪さはどこへやら、いつの間にか料理を囲んで和やかに雑談ムードだ。美雪は安堵した。

「はい」

「少ない素材をどれだけ活かせるか、ということだ。根菜が多いだろう。貯蔵に便利な食材が重宝される。わが国でも同様だ」

彼のお国は食糧事情が厳しいのだろうか?それを訊くのは失礼なのではばかられた。

ロシアで生まれた彼は十代の時に、家族共々ロケットに乗って新興の月面都市に移住し、今や、その月面都市が比類なき軍事国家になっているという話だ。信じられない気もしてくるけれども、月どころか地球上の外国をさえ、実際に見たことはないのだから、話を聞かされれば何だってあり得そうな気がしてくる。

やはり軍事国家というくらいで内政は無茶苦茶なのだろうか。知識がないなりに憶測はするけども、何一つ訊けない。こんな事でいいのだろうか。
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ゆりんゆりん

あのゲームが
イケメンにあんなことをしたりされたりする
ゲームなのであれば、

それをわたしに勧めてきたあの子(♀)は
……変態さんなのではないか。

ちょっと…いじめてみたくなった。
これが百合か……

相手の性癖を知っていじめるのは
BLの専売特許だと思っていたよ。
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で・かるちゃー

マクロス関係の記事じゃないよごめんよ。
でもちょっと(ほんのちょっと)関係あるかも。

この間の土曜日、友人に『ディエンビエンフー』という
ベトナム戦争の漫画を見せてもらったんだ。

「女の子に興味ない」と言う変なグリーンベレーの美少年(w 
ティムがBLっぽいとか、
主人公のヒカル君は3週間毎日ゲリラの少女で抜いたとか言っててすげ〜なとか
北朝鮮の軍人の人かっけーとか、
圧倒的な力を持つ(w 大佐かっけーとかまぁそんなことを思ったんですが、
MiG-17がアメリカの戦闘機を撃墜したという噂が駆け巡るシーンがあって、
MiG-17を調べました。

ゐきぺに詳しく載っていました。
旧型なのに頑張っていて
かっこいいと思ったのです。

で、某飛行機型ロボットは
戦闘機なのか、爆撃機なのか?
という下らない疑問を思い出し
両者をゐきぺで調べるもののよく違いが分からない。

結局途中で「マルチロール機」とどこかに書いてなかったか、
と思い出し
そういう結論になりました。
何でも出来るってことで少々つまらん。

ティムはキャミィに設定が似ていると思う。
グリーンベレー。
その象徴のベレー帽を被っている他はそれらしくない。
露出度の高い格好。(爆
未成年。
ロングの金髪。
美少年(美少女)。
イギリスのロンドンに居た孤児で大佐に拾われ
大佐に忠誠を誓っている。
一方は野良犬(ストレイドッグ)。
一方はストレイキャット。

友達が女の子向けエロゲのスレを教えてくれた。
アロマリエの「月ノ光太陽ノ影」と
シュガービーンズのゲームが人気ですね。

「月ノ光〜」は先生が気になっているんだけど
ネタばれの画像と説明書きを読んで、
そこまで変態とは思いもよらず、
少々ショックでしたね。

一人で賢者タイムを味わうには必要なもんかもしれません。

ところで学園ヘタリアって面白いの?
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