君に触れるために
君を強く抱きしめた

君の傷跡をえぐるために
君の傷を舌ですくい取った

痛みに震える君は 酷く綺麗で
赤く染める液体は 白いキャンパスを塗り替える


ああ、なんと美しい
君は世界一の芸術品だ

瞳から取り留めなく零れ落ちる雫は赤を滲ませ
唇からこぼれ出るのは音のない空気


白いキャンパスには無数のペイントがなされ
白を一層引き立たせる


ああ、美しい芸術品よ
私の胸で永遠となれ