ゼロとオーディンが出ます。ただの雑談です。


「ゼロー、オーディン」

「チビの王子さんナニ用だ」

「チビじゃなくてキサラギって呼んでよ」

キサラギに手を引かれてフォレオが臣下の近くに駆け寄った。

「オーディンは、武器に触れると武器の会話が聞けるだよね。風神弓からの会話教えてよー。」

キサラギが眼をキラキラさせてオーディンに求めた。

「純白の御子が聞きたいのなら代弁してやろう。我に委ねろ風神弓」

風神弓をオーディンに手渡した。オーディンの芝居の話しを聞きたい子供が目の前にいることが奇妙だと思えた。片目でフォレオを見る。

「フォレオ様」

「ゼロさん何でしょうか」

「ブリュヒルデを扱うのは、まだまだ遠い。レオン様が敵とヤりにいくときは、ちゃんとソレを返してくださいね。」


「わかっております。」

レオンの変わった臣下は、何かと会話がおかしかった。ゼロの方は、女性から「下品な変態な盗賊」と呼ばれ。約二名からリンゴにされたり挽き肉にされかけたりとビンタされる数は、知らず。オーディンは、「どこの馬の骨もわからない意味不明な話しをする闇の魔導師」と新人から変人と思われ何かと風変わりな変態な臣下である。

フォレオは、変わり者臣下でも悪い人ではなかった。父の護衛で会うこともあったし。オーディンとゼロに遊んでもらったことが多かった。花冠が上手く作れてゼロにあげたときは、肩車してもらって楽しんでいたし。オーディンに向日葵の刺繍の縫い目を褒めてくれて可愛いものを作ることが楽しくなっていたり。

「お父様は?」

「タクミ王子さまとカムイ様で買い出しにいっております。」

父が出掛けていることにほっとした。


「弦と矢を出すには、ものすごい精神力と集中力が要るだ。」

「ふっ儚げな王子さまに扱える風神弓は、同じ血族の御子も扱えるあぐねている」

「父上は、儚げじゃないもん!!」

「そうです。タクミさんは、どんな時も冷静に風神弓が出せる強い精神をもってます。」

「タクミ様は、あんまり冷静でも強くもありませんよ。いつだったか自身の臣下を巻き沿いににヤらしい奴らに囚われて慰みものにされそうになりましたし。」

「あれは、君らの国がやったことじゃないか!!」

「じゃ証明して連れてこいよ。もう天国にイッちまたのは、連れていけねぇだろうよ。いって!」

キサラギがゼロに体当たりをした。地面にゼロが倒れ上にキサラギが乗り殴りつけた。

「違う!!父上は、臣下と休息を取りに行こうとしただけだ!それを暗夜が卑怯な手を使っただけだ。父上を悪く言うな!!」

ゼロの口から血が出た。キサラギは、殴るのを止めなかった。
上から拳を振り上げるところで誰かに掴まれた。殴っていた手にも。

「キサラギやめろ。」

「父上」

タクミがゼロの上からキサラギを抱き上げる。フォレオがゼロを起き上がらせる。

「ゼロ今手当てします。じっと……」

「いやイイ。気になさらずフォレオ様。キサラギ様のゾクゾクする眼で見られただけでイイモンです。」

「ゼロの眼帯は、きのこみたいでへんてこりんー」

「キサラギ人を殴って言う言葉が違う!ゼロキサラギが殴ってごめん。」

「父上が謝ることじゃないもん。悪いのは「キサラギ!謝りなさい!」父上のばか!!」

タクミの腕からすり抜け走っていた。

「あっ!フォレオ様お待ちください!!タクミ様ゼロ頼みます!」

キサラギの後を追いかけるフォレオに続きオーディンか走った。

「親思いな純粋なご子息様でいっらしゃいますタクミ様。」

「恥ずかしさもない子だ。」

タクミがゼロの近くの腰をおろし傷薬を塗りつけた。

「ぁぁ。もうちょい手つきをふご。」

鼻の穴に指を突っ込んだ。

「レオンの臣下に痕が残ると煩くって困る。少し下品な言葉を控えてくれないか」

「親子揃っていじめるのが好きだな。」


30分後ー

「父上ー」



キサラギが風神弓を片手に持ってフォレオとオーディンとタクミの元へ走ってきた。

「ゼロ殴ってごめん。でも父上は、僕の憧れの人なんだ。悪口だけは、」

「みなまでいうな。俺も悪かった。とっとどこかにイッけ」

ゼロがポンポンとキサラギの頭を叩くと背中叩いて追い払おうとした。タクミの後ろにキサラギが着いてきて三人は、見送った。

「レオン様帰ってるなら出て来てください」

「高貴な気配を見破れないわけありませよレオン様」
ポーズ決めるオーディンの近くの樹からレオンが出てくる。

「レオン様いやらしいことでスパーキングしている辺りから見ているなら助けてもくれても」

「ゼロが悪い癖だ。自業自得だ。」
お父様が切り捨てる。

「申し訳ないです。ただ親を慕う無邪気な子供の壊れた顔がみたくなってしまいまして。」

「言い訳するな次の戦闘でライブさせないよ。フォレオ」

「はい。お父様」

「僕の臣下は、君の臣下だ。守ってもらうばっかりでは、ブリュヒルデを継げないよ」


「申し訳ありません。お父様」

「オーディン芝居の口は、やめろ。変な噂がたつから恥ずかしい」

「えぇぇー。武器の会話が聞けると思われた方がかっこいいじゃないですか。ちゃんとキサラギ様にも風神弓の会話を代弁したら喜んでおられましたのに」

「だからかえって………」

「オーディンの武器の会話面白かったです。お父様の手持ちの剣でもみてもらっても」

「甘やかすな。」



個性的な臣下と可愛い優しい息子に振り回されるレオンは、悪い気もしなくもないのかも。まだまだ続きます。