『創るカケラとあなたの夢』と『ミドリカ・コメディー・ビザールショー』に登場した嶺猫が誰かと会話しながら中二病(高二病?)を披露する日常系会話ミニSSです。
かなり青臭いので苦手な方は注意。

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本乃絵さん家の夜。


嶺猫「つくね。そのストラップ、こんな時間まで作ってたのか」

つくね「うん……どうしてもこの辺りがうまくいかなくて。明日までに作らなきゃ」

嶺猫「徹夜か、それなら私のドリンクを一本やろう」

つくね「ありがとう。もっと早く作れたら良いのになぁ」

嶺猫「そうだな、早いことは今後においても良いことだろう……だがな、近頃思うのだよ」

つくね「?」

嶺猫「早さを求めるあまり、大切なものまで犠牲にしていないかと。それを良しとする時もあるだろう、しかしそればかりではいずれ全て失う。立ち止まるよりもはるかに遅い」

つくね「……???」

嶺猫「ああ、すまない。要するにお前のペースで良い、ゆっくりとでもまっすぐ進んでいけば早さなら後からついてきてくれるだろう。それから毛布を被って暖房もつけろ、風邪なんか引いたら元も子もないぞ」

つくね「うん。お姉ちゃん、ありがとう」

嶺猫(……誰だって完璧な人間になることなど到底不可能だろう。ましてこんな世の中だ。それでも、だからこそ、できうる限りで前を見据えていたいものだ)



おしまい。