僕とユーリ
〜年頃の料理〜
こんにちは。フレン・シーフォ、16歳です。
いきなりですが、僕たちはただいま成長期の真っ直中にあります。成長する過程の中で偏った栄養をとったりしていると、身長が伸びなくなるという話を宿屋の叔母さんから聞きました。
偏った栄養の為にこのまま成長が止まってしまったらユーリも僕も大変困ります。
だから僕は考えました。ならば、しっかりとした食事を取ればいいのだと。なので、今まで料理はユーリに任せっきりだったのですが(僕が作ろうとすると引きつった笑顔で止めるのです)今日は僕が腕をふるってみようと思います。
タイミングの良いことに、ユーリは先程、ハンクスおじさんの家の屋根の修理を手伝いに行きました。暫くは帰っては来ないでしょう。
作るなら今しかありません。ユーリが帰って来ればまた止められそうなので、今がチャンス。そうと決まったら善は急げです。
宿屋の叔母さんに教えてもらった栄養満点のレシピを僕なりにアレンジして、今夜の夕食に出してみましょう。
…ユーリ、喜んでくれるといいな。
「………これ、お前が作ったのか…?」
「ああ。初めて挑戦した料理だけど、味は悪くないと思うよ」
「…初めてならレシピ見たんだよな?量って作ったんだよな!?頼む、そうだと言ってくれ!!」
「…?レシピは見たけど、僕なりに少し工夫したかな」
「……………胃薬あったっけ…」
「胃薬は確か切らしてたよ」
「……そっか(終わった…)」
その日の夕食時のユーリは顔色が赤くなったり、青くなったり、白くなったりして、終いにはよく分からない土色になったまま渇いた笑い声をあげながら夕飯を食べていました。あと、微妙に泣いていたかもしれません。それほど喜んで食べてくれたのでしょうかね。
また、機会があれば栄養満点レシピを参考に色々作ろうと思います。
それから一月後、僕達の身長は2cm伸びました。
「良かったね、ユーリ!」
「………そうだな…」
フレンの料理下手は自覚がないからたちが悪いんだと思います。
きっと味覚がおかしいことに気付けば、美味しい料理が作れるようになる筈…!(笑)
ユーリとフレン2
〜出会い編〜
エ「そういえばユーリとフレンが出合ったのっていつ頃だったんですか?」
ユ「あー…確か4、5歳の頃だったかな」
エ「けっこう小さい頃からお知り合いだったんですね!」
ユ「まぁな。二人とも下町の孤児院みてぇなとこにいたんだけどよ」
エ「そうだったのですか…。それからいつも一緒にいたのですね」
ユ「ん〜まぁな。孤児院でてからも二人で暮らしてたしな」
エ「ずっと二人で?」
ユ「ああ。確か10歳なったぐらいの時から…だったか」
エ「だからユーリとフレンはとても仲がよろしいのですね!」
ユ「そーゆうこった」
リ「10歳から同居って……」
カ「親友というか……熟年夫婦って感じ…?」
レ「友であり、ライバルであり、恋人でもある……夫婦?」
ジ「あら、中々便利そうね。そんな関係も素敵じゃない」
リ「いや、そこ感心するとこと違うから」
カ「……ボク、ユーリとフレンの関係が分からないよ…」
レ「…とりあえず仲良しってことで」
私的に、あの二人は小さい頃から一緒に暮らしてたと思うのです。
ユーリとフレン
〜いざとなったら体当り〜
レ「成人した野郎二人しかいないから聞くけどさ、」
ユ「んだよ」
レ「あの頭の堅いお兄さんをどうやって口説き落としたのよ?」
ユ「フレンのことか。つか、なんでそんなこと知りたがるんだよ?」
レ「な〜に、あくまで参考程度によ。だって気になるでしょ?あんな潔癖で純粋そーな子が男同士で付き合うことを軽く流せるとも思えんし」
ユ「まーな、だから最初は苦労したよ。好きだって言えば、僕もだよユーリ!なんて笑顔で応えるし…」
レ「初心そうな感じもするからねぇ…」
ユ「ああ、ほんっとガキ並みに」
レ「結局どんな手を使ったのよ?」
ユ「別にそんな小難しいことはしてねーよ」
レ「へぇ、そうなんだ」
ユ「ああ。フレンの十八番を使わせてもらった」
レ「いざとなったら体当り〜だっけ?アタックしまくったのね」
ユ「んや、ベッドに押し倒した(キッパリ)」
レ「……………は?」
ユ「抵抗してたから押さえ付けて、キスしたんだよ。それで好きだって言ったら流石にフレンも分かったみたいでさ〜」
レ「へ、へぇ〜(汗)」
ユ「本当はそのままヤっちまおうとしたけど、マジ泣きされてさ。それがめっちゃ可愛いかったから止めといた。まぁ、一応伝わったみてぇで晴れて恋人同士になった訳だ」
レ「……そうなんだ(このドSな若人に付き合う側は大変ね)」
ユ「あーぁ、話してたらフレン会いたくなってきた」
このシリーズ無駄に続きます!