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中編小説;高熱

「40度。高熱だね。なんで外出させたの?」

俺は、体温計を見て溜め息をつき、親友兼保護者のジャシュを見る。
アッシュは苦しそうにベットで息を荒くしていた。

アッシュが道端に倒れて何分経ったか分からない。見つかったのが早かったから良かったものの、もしあのまま俺達が来なかったらアッシュは凍死していただろう。

それぐらい、冬の北大陸は危ない。

「…。」

ジャシュはだんまりだった。
「…。黙っていたら分からないよ。君、予めアッシュの体調分かってたんじゃないの?…。まっ。アッシュの性格上君の忠告を破ったんだろうけど。でも…」

俺は溜め息をつきながら窓までいきカーテンを開ける。外は吹雪だった。

「…。この外の様子じゃ医者呼べないよ。」

「…。すみません。」

この男。本当に口が硬い。
先程から黙るか謝るかばっかりだ。アッシュが外出した理由余程俺に聞かれたくないのか?

「ハァ…ハァ…っゴホゴホ」
「Σアッシュ」

と俺はアッシュのおでこをさわる。熱が上がっている。
「どうしようか…」

ジャシュは立ち上がる。

「どうしたの?」

俺はジャシュを怪訝そうに見る。すると奴は事もあろうか部屋から出た。

「ちょっと!!?どうしたのさ!!」

俺は追いかけようとした時、グイッと何かにつかまれた。
「え?」

俺はアッシュを見た。
アッシュだ。無意識なのか。無意識じゃないのか。俺の服はギュッと掴まれていた。

「ハァハァ…。」

俺は溜め息ついた。

「あーもー。」

ドガっと座る。

「もう!!どうしたらいいんだよ」

俺はうなだれた。


つづく


実は熱の続きなんです。
前回見なくても大丈夫です★
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