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超短編小説;星のなまえ

「じゃあトールシャは星だよな♪」
いきなりぬっと会話に入って来るアッシュ。
いきなりの事で俺は驚いた。
…また間違えて…。





+。゚…


『あっ♪トールシャ!!来てくれたんだ♪』

『【トールシャ】じゃなくて【トゥールシャ】だよ』

発音を間違えられて腹が立った。一回ならまだしも毎回間違えられるとムカつく。
だけど、俺はやんわりと笑って優しく訂正した。

『分かった♪トールシャ!!あれ?トールシャ?ん?』

変わってないじゃない。
なんで【ゥ】の発音ができないのさ。違うじゃない。

『おしいよ』

表面と内心は違っていた。
だって仕方無いよ。
俺の立場や性格上怒ることなんて出来ない。

俺は将来上に立たなければいけない。こんなことで怒ったらいろいろな人から信用度が落ちる。
それに、今まで積み上げてきた人柄が崩れそうだった。

『どうでもいいから。それより雪合戦すれば?』

俺は笑って背中を押す。

『…。トールシャはしないのか?』

『…するよ』

本当ムカつく。

『よっし♪今日は鬼ごっこだ〜♪俺鬼な〜』

『アッシュが…鬼?』

『ぉう』

なんでいつもと比べてこんなに腹立ってんだろ。

…ああそうか。

・・・
あいつが呼んでいたから。

だから…アッシュには呼ばれたくないんだ…。最初のうちはアッシュにそれを呼ばれるのは別に嫌ではなかった。

どうでもよかったから。


だけど



『…』

鬼から逃げる時俺は雪にすべってこけそうなった。その時。

『ぐえ。』『Σ何やってんのさっ!!!』

痛くは無かった。
アッシュが下敷きになってくれたから。当然俺は慌ててどく。

『大丈夫か?怪我無い?ハハハ♪つめてぇ』

『Σ大丈夫じゃないのは君でしょ!!もう何やってんのさ!!ほら帰るよ!!風邪引くでしょ!!!大体真冬にこんなことやってるから間違いなんだよ!!僕はもうしないからね!!』

『トゥールシャ』

『!?』

『サンキュー♪』

また笑った。あまりにも暖かい笑顔で。

『なんで。礼なんだよ』

『だって……』







+゚。゚。・


俺はふっとほくそ笑む。
そして、異様な黒い笑顔で
「…ったく何回間違ったら気がすむのさ。トゥールシャだよトゥールシャ。耳悪いんじゃないの?」
とアッシュの耳たぶを持って言う。
「うわっ!!痛ぇえ!!笑顔怖いって!!ゴメンゴメン!!俺が悪かった!!トゥールシャ」
「言えるじゃない。で俺あんなちまちました物なの?嫌だよ」
「だって月といえば星だろ!!!」
「君の頭は単純だね…いいよ。名前三回言ったら願いごと叶えてあげる。」どうせこいつのことだから単純なことだろ。


「じゃぁな♪トゥールシャ【一緒に…】」
「はい時間切れ」
「Σえっ!?早くない!!?」

















『だってそれが
あんたの本心だろ?
あんたが
ぶつけてくれたの
初めてじゃないか。
これから思うこと
言ってくれ。
じゃないと
心晴れないだろ?』

『…本当嫌いだよ君。
…いいよ。気が向いたらね』


空に浮かぶ星のように
心が軽くなった気がした。



それは
遠い遠い
昔のおはなし







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