正義さんとは電車で逢うんだ。
あたしが下り電車の座席に座っていると正義さんと花梨ちゃんがエスカレーターを駆け上ってくる。ぎりぎり電車に乗るとあたしの前に立つ。

遊園地で働くあたしは花梨ちゃんと正義さんには会っていて、あたしは一方的に覚えていた。
あたしは立とうか、寝たふりしようか迷っていると四谷まで来てしまう。
花梨ちゃんは今にも目が閉じてしまいそうで、でも正義さんにわがままも言わずに眠いのを我慢している。
とうとう耐えられなくて、あたしは席を譲る。
「ありがとうございます。」
頭を下げる花梨ちゃん。正義さんにもお礼を言われて照れくさいながらも満足する。
でもまた新宿。
大人なので我慢。
花梨ちゃんは限界だったのか眠ってしまう。もうそれをみているだけで心が洗われるようだ。

国分寺辺りで二つ席が空いたので正義さんとあたしは座る。
あたしも疲れていたので、座るなり睡魔に襲われる。
遠い意識の中で正義さんによっかかっているのが解って起きるがまたよっかかってしまうの繰り返し。
それにイラついた正義さんが自分の肩にあたしの頭を載せる。
あたしは完ぺきに正義さんによっかかていることも気付かず、寝てしまう。

はっと気付くと結構立っていて降りる駅の4個前くらい。
あたしは肩を借りていたお礼を言うと正義さんは意地悪そうに笑いながら
「だってあんた頭振り回していて、迷惑だったんだもん。」
それから少し話して降りる駅に。
正義さんも同じ駅で、花梨ちゃんが起きなくて正義さんがおんぶしてあたしは荷物を運ぶ手伝いをする。

家までついていき、今度うどんをごちそうしてもらう約束をして帰る。

1日目はこんな感じ。
ただしあたしはこの時点でかなりの好感を持っている。