「あれ?どうしたんですか土方さん。顔が赤いですけど…」
「あぁ、総司。なんだかな、最近体の調子がおかしいんだ」
「うわ…空から変なもん降らさないで下さいよ。まだ死にたくないですからね」
「いま殺してやろうか」
「うわわ!フラフラじゃないですか!寝ててくださいよ布団敷いてあげますから」
「んあぁ。すまねぇな」
「うわ気持ち悪い素直だよこの人」
「なんだかよ、芦屋見てると…こう…な…」
「はぁ!?」
「動悸がするっていうか…」
「え…正気ですか副長」
「その上更に熱っぽくなって体ん中が落ちつかねぇんだ」
「それって…」
「体中の血が頭に上ってまともな思考ができなくなって、自分でもどうする事も出来ず…」
「できず…?」
「……頭はっ倒してた」
「―――はっ?」
「イライラすんだよアイツ見ると何故か。さっきもよ芦屋が茶ァ持って来たんだがその途端腹痛くなってきてなんでか全部あいつのせいに思えてきてな。気付いたらはっ倒してた」
「あ―――。永倉さんが言ってたやつだ…」
「あ?」
「いえ。流石副長。色々水面下でも鋭いようで。間違ってませんよそれ」
「どういう意味だ」
「知らぬが仏」
あの後副長は謎の高熱出して寝込みましたとさ。
チャンチャン。
「何してんだ芦屋」
「あ、永倉先生。見ての通り草むしりです」
「それはわかるけどね。むしった草を大事そうに抱えてるのは何で?」
「お茶っ葉がきれたんです」
「え?」
「え?」
「あーすまん。聞き方悪いんか。ゴミは後でまとめて捨てた方が作業しやすいだろ」
「ゴミじゃないですってば。お茶が切れたって言ったじゃないですかさっき」
「キレたいのはこっちだ馬鹿野郎。お前雑草の煮出しでも作って隊士殺す気か」
「人聞き悪いですね。副長は美味いって飲んでました」
「え?」
「しかもおかわり言うもんだからまたこうしてひっこ抜いてるんです。はぁ」
「それ本人にちゃんと言ったか?そのお茶は得体のしれない畜生達の糞尿を存分に浴びた庭の雑草ですって」
「ちゃんと洗ってますけど」
「そういう問題じゃねぇよ!買って来いよ!茶くらい買って来いよ!」
「お金ないんです。さっき食料買いに行ったから」
「は?材料なら昨日買ったばっかだろ?」
「使っちゃいました全部」
「はっ!?」
「今日の食事当番私なんですよ…」
「あーー。ハイ。分かったよ…失敗しまくって使いきったってわけだな…」
「ハイ…」
「草むしりは良いから、買いに行け。金やるからよ」
「永倉先生ぃぃぃぃっ!!!」
「ホラ。コレで買って来い」
「はい!ありが……」
「どうした。早く行って来い」
「ふざけんなぁ!草も買えるかこんなはした金でぇっ!カッコつけてんじゃねぇぞぉ!!」
「えっお茶ってそんなにすんの!!?」
っていう。。。。
「オイ平助、これよぉ…」
「ですよね、私も思ってましたよ永倉さん。たまにガリッていう愉快な食感ですね」
「つみれに軟骨入れるのは聞いたことあるけど、これ…うわっ!ぺっぺっ」
「骨ですね。純然たる骨ですね」
「骨を肉ごと砕いたのか…食えねぇよこれ」
「餌並みですね。豚小屋にでもおいてきましょうか?」
「待って平助!勿体ないから俺食うし!!」
「えっ!?お腹壊しますよいくら原田さんでもっ」
「出たよ馬鹿舌」
「なんだぁ新八垂れ目がこの野郎」
「そうですよ永倉さん!失礼ですよ!!馬と鹿に」
「あ、そうだね」
「待て幾らなんでも家畜と並べるな」
「やだなぁ原田さん。本当ならご飯は畑に行ってもらうとこなんですよ?そろそろ雑草生える時期ですからね、それをこうして…」
「ん?俺ってなんなの?」
「こうして畳に上げてやってる時点で…」
「そうやって笑顔で無視するのか」
「永倉先生、このミミズうるさいです」
「平助言い過ぎ…」
「残念でした〜!ミミズは雑草食べませ〜ん」
「…お前そんなんだから馬鹿って言われんだよ。で?誰?これ作ったの」
「こんなん作れるの芦屋恵に決まってんじゃん。鳥の羽もむしらんと、こん棒でぶっ叩いてるの見たぜ」
「…………。」
「…それを見て何で平気で食えるの?死ぬの?」
おさまりつきません!!終わり!!
最近のコメント