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誰の上にも平等に雨は降る。

梅雨が来てるんですが、霧もすごい。
昨日「友」バトンをした後に、「雨」バトンを見つけました。

ってことでバトン二つ。


涙の雨


リクエストにお答えして「雨」で、小説を書く方向けお題。
といいつつ詩でも絵でも漫画でも、続く言葉を考えるだけでも。
タイトルにしても作品内に文章を使っても可。お好きなように。


****

・雨の中で迷子

小さい頃の記憶。
しとしと降る雨。
泣いている私。
周りの物がとてつもなく大きく見えて。
怖くて怖くて仕方なかった。
大丈夫、大丈夫。
突然右手が温かくなり。
水色のドームに包まれ。
お家に帰ろうか。

あの時私の手を引いてくれたお兄さんは、誰だったのだろう。


****

・梅雨が終われば

「夏だな」
「夏だね」

蝉の大合唱。
扇風機が送る温い風。

「カルピス飲む?」
「ううん。いい。…これ、ありがと」
「貰って良かったのに」

黒字に白の水玉の傘。
あの子の手から俺に渡る。

「貰えないよ。だって私、」


「転校するから」


一瞬、蝉の声が消えた。



****

・ずぶ濡れで立っていた雨男

「あれあれあ〜の子〜はず〜ぶぬ〜れだ〜」
「うっさい」
「何で雨男なのに、傘を持ってないのよ?」
「………」
「…多分もう来ないよ」
「………」
「………」
「…傘」
「傘?」
「俺が持つよ」


(あの子が来ないことは、実は薄々気づいてた。
彼女が迎えに来てくれること、心のどこかで期待していた。)

(あの子が来なきゃ良いのにと、頭の片隅で願ってた。
傘が一つしかない理由、どうかどうか気づかないで)



****

・雨に向かいて月を恋う

静かに、止む気配なく降る雨。
窓ガラス越しにため息一つ。

「雨、嫌いなの?」
「…いや」
「傘を忘れたとか?」
「まぁ、それもあるけど…」


『月が綺麗ですね』


言いたいときに限って、雨が降るなんて。



****

・涙の雨

泣いてるの?
泣いてません。
頬が濡れてるよ。
これは雨です。
なら、泣いてるじゃないか。
誰が?
神様が。




桜は満開の時、月は満月だけを楽しむものでしょうか。雨もいいものですね。
ご意見ご感想などありましたらどうぞ。
→気づいたらギャグなし。
雨はシリアスにする力があるのか。



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君の交友関係



リクエストにお答えして友情…というか「友」で小説を書く方向けお題。
といいつつ詩でも絵でも漫画でも、続く言葉を考えるだけでも。
タイトルにしても作品内に文章を使っても可。お好きなように。



****

・君の交友関係

「あ、笹本さん。久しぶり」
と、見知らぬ青年。

「あら、笹本くん!これ持ってきなさいよ」
と、コロッケを渡す肉屋のおばちゃん。

「あ、笹やん。チィーッス」
と、茶髪にミニスカのJK軍団。

「あぁ、笹本君。先日は有難う。君のお陰で無事解決したよ」
と、中折れ帽にトレンチコート(今の時期に?)を着た中年のおっさん。

「!〜〜!!」
と、急に笹本くんに抱きついてきた着ぐるみ。

「ここの商店街歩くと、3時間はかかるんだよね」
と、笹本くん。

道を歩けば友にあたる。
君の交友関係どうなってんの?


****

・男女間の友情

「男女間の友情は成り立つと思いますか」
「そもそも成り立たないと考えてることが俺には解らん」
「……あぁ、君ホモだもんね」
「ホモじゃねーよ!…ほら、俺らの友情だって成り立ってるだろ?」
「いやいや。私が全裸で寝ていたら、さすがに君も狼になるだろうよ」
「ならねーよ。むしろ通報するよ。怖いよ」
「……あぁ、君ホモだもんね」
「だから違ぇよ!」


****

・良い友達?

「××ちゃん。あんな友達と付き合うのはやめなさい」

そんなテンプレ、まさか友達の親から聞くとは思わなかった。

それでも彼女は私達と友達でいてくれたし、勉強も私達のグループの中では一番できたから、リーダーのような存在だった。
私は彼女の幼なじみでもあったから、彼女と一番親しいのは自分だと思っていた。

「なんであの子と一緒にいるかって?私が一番になれるからに決まってるじゃない」

私と彼女の間には、透明で分厚い壁がそびえ立っていた。



****

※君の交友関係の続き。

・気付いたら友達扱いされていた

「♪〜」

何故私はこんなことになっているのだろうか。
日の当たるテラス。
私の目の前には温かいコーヒー。

そして向かいには鼻歌を歌っている着ぐるみ。
ピンクのウサギの着ぐるみ。

「♪〜…?」
『どうしたの?僕の顔に何かついてる?』

荒ぶる文字でそう問うウサギ。今日の着ぐるみはスケッチブックを持参していた。

「いや…私笹本くんと待ち合わせしてるんですけど」
『あ、やっぱり。だと思った』
「なんであなたがここにいるんですか?」
『君がいたから』

そう書いたスケッチブックを持って小首を傾げるウサギ。

「え…そんな面識ないですよね?」
『一度会ったら友達でしょ?』

なんだこのウサギ。

『ねぇねぇ。笹本とはどういう知り合い?』

結局笹本くんが来るまでの間、私とウサギの会話は続いたのだった。

(ウサギ、名前なんていうの?)
(『ウサギだよ』)
(嘘つけ!)



****

・軽薄な人を友とするべからず

あの人は、とても酷い人です。
いつも、私を冷めた目で見ているんです。
私を見下しているんです。
容姿も、学歴も、家柄も。
私があの人に敵わないと知っていて、あえてそれを意識させる。
一つでも自分より上だと、あの手この手で潰そうとするんです。
もちろん、自分で手を下したりはしません。いつもその役回りは私達です。
あの人は、とても酷い人なんです。



……このくらいでいいですか?
ちゃんと給料払ってくださいね。

あの子も馬鹿な子。妬まれない生き方と、妬まない友人を見つけるべきだったわね。




色々な友情の形、有難うございました。
ああ軽薄な人と親しくすべきでないというが、まさにその通りでありましょう。
ご意見ご感想などありましたらどうぞ。
→ありがとうございました!
面白かったです^^


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ウサギさんは実は太陽の下に出られない病気、という設定を書きながら思い付きました。

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