明日も休みだということが、今から嬉しい。
流星雨
「雨」で、小説を書く方向けお題。
といいつつ詩でも絵でも漫画でも、続く言葉を考えるだけでも。
タイトルにしても作品内に文章を使っても可。お好きなように。
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・雨に打たれて
「雨に打たれたから、そんなにちっちゃいの?」
「……その言葉、後悔させてやろうか」
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・深夜、雨の中。
パラパラと、雨が屋根を叩く音がする。
暗闇と雨の音にまどろんでいると、薄く部屋のドアが開いた。
「……寝れないのか?」
小さな影は頷くと、俺の枕元にやって来た。
布団を上げると、何も言わずに中に入ってくる。
擦り寄ってくる身体はとても冷たい。
「……おやすみ」
眠気が限界まで来ていた俺は、その小さな身体を抱きしめ眠りについた。
目が覚めると、あの子は既に消えていた。
「…また、訊くの…忘れた…」
布団の上で寝返りをうちながら呟く。
何処から来たのか、何が目的なのか。
最初の頃こそ、朝起きたときのパニックは半端なかったけど。
あの冷たい小さな身体に、温もりを感じてしまっている今は。
「まだ…成仏、しねぇよな…?」
雨の夜が待ち遠しくなるほど、あの子に興味を持っている。
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・雨、降らないかなぁ
「どうしたの、急に…私はヤだよ、傘持ってきてないもん」
だからだよ、とは言えずに薄く笑って窓の外を眺めた。
(「ほら〜、そんなこと言うから降ってきたじゃん」)
(「傘…入る?」)
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・流星雨
『こっちでは今流星群見てるよ』
子どものようにはしゃいだ声に、思わず苦笑が漏れる。
『すっごいんだよ。星が降って来るって言うの?』
「こっちじゃ、雨が土砂降りだ」
『それは残念。そっちに雲が行っちゃったのかもね』
察するに雲一つない快晴ということか。
『あ、なんなら代わりにお願い事してあげよっか』
今ならいくらでも願い放題だよ〜、という幼なじみに少し考えて一つだけ願いを託す。
「早く会いたいな…」
『えぇ〜、それじゃ勿体無いよ。もっとなんか「ガンダムに乗りたい」みたいなの無いの?』
見事なフラグクラッシャーぶりに、安堵と落胆がない交ぜになる。
『それに、そのお願いはもうしたし』
「!」
ほらほら、早く〜と受話器の向こうで急かす声。
まさかの不意打ちで、当分答えられそうになかった。
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・雨の帳
目の前はどしゃ降りで、学校はがらんとしてて。
雨宿りをしているのは俺と彼女だけで。
まるで世界に二人だけみたい、なんて。
「じゃ、お先に」
「え!?何で傘持ってんの!?」
「だってこれ、傘立てに置きっぱなしにされてるんだもん。使われたほうが傘も本望でしょ」
それじゃあね、といって傘を開く彼女の手を掴む。
「俺も、帰る…」
「え。うん」
「傘、俺が持つよ」
「え?」
「え?」
「…え〜と、傘、いっぱいあるよ?」
彼女の視線の先には、傘立てに突っ込まれている忘れられた傘達。
「この傘がいいなら別に交換しても…ってちょっと!」
風邪引くよー!と言う彼女の声が聞こえたが、そんなことはお構い無しに俺は雨の中を駆け出した。
雨が真っ赤になった顔を隠してくれることを願いながら。
帳はとばり、と読みます。一応。
ありがとうございました。
感想や、こんなキーワードを使ったお題があったらいいな、などありましたら教えて下さい
→上手くタイトルを使えなかった気がする…orz
いつもいつも素晴らしいお題をありがとうございます!
季節関係ないですけど「数字」とか…どうでしょう。一でお題とか二でお題とか。
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