さようなら。
最期の告白
小説を書く方向けお題。
といいつつ詩でも絵でも漫画でも、続く言葉を考えるだけでも。
タイトルにしても作品内に文章を使っても可。お好きなように。
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・酷薄な告白
「私、あなたの事が好きなの」
あなたも私の事が好きでしょ?と言わんばかりに、俺に触れてくる手が気持ち悪い。
その手を払いのけ、むやみに胸元をはだけさせた彼女を見下ろし、俺は言う。
「俺が好きなのはお前の彼氏だ」
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※上の続き。BL風味。
・告白でもしてみろよ
なぁ、お前がこっちばっか見てんの、俺気づいてんだよ。
俺が新しい彼女つくる度に、複雑な顔で「良かったな」なんて言うから、ついつい苛めたくなる。
俺の事好きなくせに。
早く告白してこいよ。
今なら全てを捨ててお前を選ぶぜ?
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・愛するがゆえの告白
「愛してます」
「え、何急に、気持ち悪い」
「ひどっ!…なぁ、お前は俺の事愛してる?」
「…愛してなくはない」
「そっか!じゃあ、パソコン壊したの許してくれるよな!」
「ちょっと待て」
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・告白で壊れた均衡
好きだとか、そういうことは嘘でも言ってはいけなかったんです。
そんなこと、貴女は理解できないかもしれないけれど。
貴女はお嬢様で私は使用人。
結ばれるはずなど、ないではないですか。
結果、私達家族は仕事を失い、貴女は名家に嫁ぐことが決まった。
貴女はそのことで、まるで悲劇のヒロインのように振る舞っていると風の噂で聞きましたが。
私は貴女の、その純真無垢で世間知らずなところが。
とてもとても。
大嫌いでした。
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・最期の告白
『この手紙を読む頃には、きっと私は天国に旅立っているのでしょうね。
この1ヶ月は、貴方と過ごした3年間の中で、一番幸せな1ヶ月でした。最後まで迷惑かけてごめんね。
これから先、私じゃない他の素敵な人を見つけて、幸せになってください。
少し妬いちゃうけど、貴方の幸せが私の幸せだから…。
それじゃ、最後に。愛』
「もうやめて!」
病院のベッドから上半身を起こした彼女は、真っ赤な顔を両手で覆った。
「朗読しないでよ…」
顔を覆った手の隙間から、くぐもった声が聞こえる。
手術が成功した次の日。見舞いに行くと、何やら挙動不審に手紙を処分しようとしていたので、取り上げてみたところ俺宛の手紙だったと言うわけだ。
「これは俺が貰っとく」
「や、やめてよ!捨てるつもりだったんだから」
「だって俺宛だろ?」
「そうだけど…」
手は顔から離したものの、まだ赤い耳に唇をよせる。
「で、言ってくれねーの?」
「……何を」
「『それじゃ、最後に』」
「……今度の最後まで取っとく」
やり返した、という表情でこっちを向く彼女。
「なら、最期の時まで一緒にいないとな」
俺にやり返そうなんて百年早い。
一気に赤くなった彼女は、ゆっくりと頷いた。
四にして死。告白シリーズ第四弾にして最後でした。今までありがとうございました。
「こんな言葉を使ったお題たちを作って欲しい」などのリクエスト、または感想などありましたら
→ありがとうございました。
色んな告白があるもんだな、と思いました。
「友情」とか「嘘」とかでお題ってどうでしょう。私が友情もの書きたいだけなんですけど。
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