Short story書き出し


【強盗と俺(仮)】


飛び込んで来た男はナイフを持っていた。

「………」

ここはコンビニで、俺はその店員。

深夜をすぎて、明け方に差し掛かろうとする時間帯は特に眠い。

「金を出せ!」

叫ばれて、あんまり回っていない頭を回そうと頑張ってみる。

確か、監視カメラ…あったよな、うん。

でもグラサンに帽子にマスクじゃ、顔が見えない気がする。

「聞いてるのか?!」

ボーっとしてた俺に痺れを切らしたのか、胸ぐらを掴まれた。

『聞いてます、聞いてますから離して下さいって』

舌打ちしながらも、離してくれた男をまじまじと見つめる。

「早くしろ!」

…このおっさんメタボだ、酒の飲み過ぎ。

重たい瞼を擦りながら中年男に、試しに言ってみた。

『あー…、嫌だって言ったらどうなりますかね?』

返答は勿論予想通り。

「殺されたいのか?」

そんなナイフで刺されても死ぬ訳無いだろ。

…と、頭に浮かぶものの、片隅では刺し所が悪かったら死ぬな…とか考えてた。

『殺してどうするんですか、罪が増えるだけですよ』

我ながら何を口走っているのか不明だ。

本当に刺されたらどうするんだろ、俺。

「…っ」

男がたじろいだ。

『何なら…俺を殺してみます?』




続きはまたいつか。

勉強しなくては(^^;