2013-10-23 08:26
chocolat rose☆に戻る
というかゼルのこと考えながらファ/ン/モ/ンの『告白』を聴いています。
お久しぶりなのに、のっけからそんな状態ですこんにちは。
ゼルにしたらだいぶ積極的な歌になっちゃうかな?(知らんわ)
でもなんか、ちょっといいかも……とか。
ちなみにゼルは4人組の旅先でアメリアと恋愛テーマのお芝居をみたりして(あの世界には映画なさそうだから。映画デートの代わり的な。ちなみにアメリアが無理矢理付き合わす)アメリアが障害の多い恋をする主人公とヒロインをみながらハラハラしたり、泣いたり笑ったりするのをいつも不思議そうに眺めている。
(……あいつらより、よっぽど大変な目にあってないか? 俺ら……)
最高に悲劇だったのは彼女が魔族にやられて自分の腕の中で息を引き取ったときだ。
世界が一瞬で吹き飛んだ気持ちだった。
それなのに……。
「ああ、ゼルガディスさん、どうしてあの二人はすれ違ってしまうんでしょうね。せっかく彼が彼女の忘れ物を届けに走っていったのに」
涙ぐんで目を舞台に戻す彼女。
(ああ、そうかい)
「二三日、経ったらどうせまた会えるだろ」
「そんなのわからないじゃないですかー」
「じゃあ、自宅まで届けにいきゃあいいだろうが」
「ダメなんですよ。彼女の家にはそれはそれは厳しい魔女のお母さんがいて、二人の恋を許してくれないんです。って、一緒にみてたじゃないですかあ。また他のこと考えてたんでしょう?」
…………。
数日前、オレのこと魔物扱いして、「我らを倒さぬ限り、姫様には近づけさせん」とか無駄に高いテンションでやってきたお前んとこの騎士団を腹立ちまぎれに一掃しちまってんだけど。
ゼルガディスはそんなことを考えながらアメリアから目をそらす。
(まあ、いいさ。向こうからふっかけてきたんだから)
「あ! でもほら、彼女がやってきましたよ! やっぱりあの人も彼のことが気になって戻ってきたんですね」
途端に明るい声をだす黒髪の少女。
「ほう、そりゃよかったな」
「はい、ホッとしました」
でもこのあと、またヒロインが魔女のお母さんから付き合うための無理な条件をだされたとか、主人公の家族からもあんな娘と付き合うのは許さんとかいわれて、若い恋人同士は意を決して駆け落ちしようとしてみつかって連れ戻されたり。
延々、二時間もかかってようやくめでたく挙式をあげる。
最後は拍手と出演者総出のお辞儀。
感動というよりは、まるで出演者達にエールを送るような拍手の中で微笑みながらお辞儀を繰り返す様子をみてから芝居小屋をでる。
薄暗い小屋をでて、光が射す町中を歩くとそこには現実の時間がゆっくりと流れていた。
満足げに歩くアメリアを見下ろしてからゼルガディスは苦笑する。
(まあ、二時間のうちに解決するからいいよな)
そのとき、スッと自分の左手に温かいものがふれる。
「……アメリア?」
しっかりとにぎられる手。
「…お前、町中でこういうことはやめろって…」
「だってー、なんかお芝居をみたあとって急に」
つないだ手をさらにキュとつかむ感覚。
「しあわせなんだけど、寂しくなるんですもん」
「え?」
「私だって、ゼルガディスさんと手をつなぎたいっ」
どこか冗談めかした口調。でも甘えるような声。
そして、ほんの少しだけ心配そうな瞳。
好きにすればいい、なんて言葉すら、胸が詰まってでてこなくなるから、黙ってそのまま静かに歩き続ける。
安心したように隣を歩く少女が笑った。
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ブログ浮上の挨拶からなんか気づいたら小ネタのいっちょあがりでした。
うん、この曲いい(///)
管理人がサボっている間にもブログをみてくださった方、サイトの拍手を押してくださった方、本当に本当にありがとうございました! うっし、なんか続きもの書くぞー。