2015-6-18 22:47
セイルーン城のテラス。
アメリアとゼルガディスは3年ぶりに顔を合わせていた。
軽く天気の話でもした後、カチャリとティーカップを置いてアメリアがおもむろにに相手の目をみる。
「ひとつお聞きしたいことがあるのですが」
「なんだ?」
「あの…私はあなたやリナさんたちと一緒に旅をしたアメリアだってこと、覚えてます? それと、どうしてセイルーンに立ち寄られたんですか?」
ちゅ…
ちゅどーーーーーーーーーん!!!! (ゼルガディスの脳内爆発音)
グゴゴゴゴゴゴ……
「あのー、もしもし? 」
「し…」
「し?」
「知ってる」
「ああ、よかった! もうずいぶん前のことになるから、忘れちゃってるかな〜なんて思っちゃいました。そうですか、私のことわかりますか。よかったよかった」
「…………」
「でもまさか、また偶然にお会いできたなんて嬉しいです。どこかで元気しててくれたらいいなって思ってたんですよ」
「お前…」
「はい?」
(お前が、お前が最後の別れ際に、何回も何回もセイルーンに来るように言ったんじゃないか。ずっとそばにいろと言ったんじゃないか! キメラのままじゃと踏み切れなくて、この三年間、必死に人間に戻れる方法を探してたんだぞ。死にそうな目に遭っても、生きてセイルーンに帰ると思ってたんだぞ。それでもだいぶ時間がたっても有力な手がかりが見つからないから一度くらい、先に顔出ししておこうと思ってやってきたんだ。人間に戻れていたら、お前を驚かしてから、お前の親父さんに正式に挨拶に行こうと思って…)
「懐かしい…本当にあんな時があったんですよね…。ね、私ってどんな子でした? まだこどもだったんだろうなぁ。ゼルガディスさんにもいろいろ無理言って、困らせたような気がしますもん」
「………」
「あ、ゼルガディスさんは大人で、強くて、つかめない人でした。みんなと別れた時は…寂しかったなあ。すごく泣いたんですよ。いま思うと恥ずかしいけど」
「………」
「でもでもまたお会いできたのは、ホンットーに嬉しいですからね。しばらくこの城に滞在されませんか? 大きな書庫もありますし、お探しの魔導書もみつかるかもしれませんよ?」
「………考えておこう」
「はい! ぜひぜひ!」
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盛大にすれ違っているが、行き着くところは同じと信じたい。
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2015-6-13 06:30
ゼルがディスは応援合戦は苦手。
みんなで、エイエイオーとか絶対無理。
たいがいのことにクールでドライ。
でも、たとえば魔族なんかが襲ってきて。たとえば、命ギリギリの戦いになって、アメリアの方が先にあきらめそうになったとき。
素で熱いことを言ってアメリアを助けたりして。
「俺があきらめない限りお前は終わらない」とか「俺に本当の力をみせてみろ!」とか「お前の力と合わせたら、俺たちはやれるかもしれない」とか。
んで、リナやガウリイたちもみんな戦って、戦い終わって脅威が去った後。
いつものしらっとしたゼルに戻ってて、リナやガウリイには相変わらずテンションの低い人って思われてるけど、アメリアは心の中で満足してるみたいな。
そんな妄想をしました。
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