Switch スペードの国のアリス〜Wonderful Black World〜
攻略はコチラです。

スペアリ黒の攻略キャラは駅・黒の領土メンバーとジョーカーの計6名です。

ボリス・グレイ・ハンニバル →初周
エース   →上記のうち2名後
ナイトメア →ボリス・グレイ・エース後
ジョーカー →上記5名クリア後

5名(ボリス・グレイ・ハンニバル・エース・ナイトメア)とのBEST後でないと解放されないルートがハンニバルに含まれます。
5番目の攻略が良いかも知れませんが、チャプターセレクトからの回収もできるので初周からでも手間にはならず…要するにどちらでもお好みで。

以下おすすめの攻略順。
ボリス⇔グレイ→エース→ナイトメア→ハンニバル→ジョーカー

個人的にはグレイの初周プレイは避けた方が良いかと。
世界観の説明が多すぎるので初周非推奨ですが、エースより先のグレイ攻略をおすすめします。
今回のアリスの苦悩に含まれるのが「引っ越し」の問題です。
現に友人達と別れ、または再会し、記憶喪失になり……これから先もどうなるか分からない不安定な世界。
そんな中での恋愛について強く触れているのがグレイルートになります。
乙女ゲームなのに曖昧な関係性って?という不信感が少しは和らぐかと思います。

内容としてはWhiteの後の話です。
白を前編とするならば黒は後編。
スペードの国に残ったは良いものの、アリスとしては記憶を「思い出したい」訳で。
過去の記憶を求めてWhiteの滞在地から新しい滞在地へと転居して物語が展開していきます。
仕事をし、記憶を探し、または記憶探しの手伝いを頼み、催しに参加し、大切なうさぎと邂逅し…

なのでWhiteはプレイしておいた方が良いです。
あとダイミラ。エースとユリウスの複雑な関係性がほんのり程度しか明かされていないので。
若い頃のグレイと昔のナイトメアの話もありますし、ダイミラは是非プレイしていただきたい。
曰く「分からなくても良い」らしいですが。
把握した上でプレイするとまた違った印象になるかと思います。
あとできればハトアリ。あの施設とユリウスが出て来るので。

アリスはといえば。
時間経過で本調子といいますか、アグレッシブに毒舌を吐く彼女が戻ってきました。
クイン曰く『しおらしさはなりをひそめ図太くなった』
エース曰く『卑屈で根暗』おかえりアリス!!!

以下私がプレイした順にキャラの感想など。

まずはハンニバル。筋肉。
困ったちゃんな迷子を抱える損な役回りの上司。
優しいけれど優しくはない人。
他の皆の様に「忘れたままでいい」と言わず、アリスの意志を尊重してくれる。
けれどそれが帰還を意味することを分かっていて望み通りにしてやるつもりなら……
幸せでない場所を望むアリスを手助けするのは……優しさって何だろうと考えさせられます。
恋愛はむず痒くなってしまうような甘酸っぱいものでした。
エリオットみたいだなとも思いつつ……ハンニバルはちゃんとこちらの話を聞いてくれるまともな常識人です。
まとも過ぎるくらいまとも。良い上司で苦労人。
なので武器のCGの迫力ったらないです。
根暗だ何だとは言ってもポーズを取れるならそれも本物では?と個人的には思います。
そしてありがとうキスシーン(*˘-˘人)
ルートのブラッドが完全に当て馬で……
ブラッドがチェスで負けるなんてある訳がないのでその様なシナリオになるんだろうなと思いながら…いやでも…やっぱりブラッドがチェスで負けるなんてある訳がなかったですね。

続いてスキンシップ過剰なボリス。
古株だけあって兎にも角にもこちらの気持ちを汲むのがうますぎる!
ボリスといえばハトアリのエンディングが印象的ですが、今回は穏やかな恋愛模様でした。
ゆるやかに落ちていって、なだめられて。
「帰さない」という確固たる意志は変わりませんが、その上で思い出したいアリスを否定しない。
冷静に一歩引いて物事を見る事ができている。
ちゃんとケジメをつけようとしてくれて、ほんっっとイケメンすぎる猫さんです。
きちんとこちらの事を考えてくれているんだなと実感できます。
好きな所へ行ける彼とだからこそ安定した恋愛ができるというもの。甘々でした。
ところであそこは……侯爵のいなくなった軸を示唆しているみたいで胸が詰まりました。
楽しい電車の旅でした!

続いて荒れまくりのエース。
甘えさせてはくれない人。
ルートに入ってみれば、酷く八つ当たりされる訳でもなく『参っちゃってる』状態で。
感情のない声がとても怖かったです。
彼の言う『忘れられない』は、守れなかった案内人のことなのか、自分の我儘で永遠を背負わせた己の罪のことなのか……それとも両方か。
だから強いハンニバルに安心するんですよね。
客観的に見た事実を、アリスに至極尤もなことを説かれて笑っちゃうくらい参ってるエース。
ダイアリでの小さいエースが役持ちになる事に対し幸せなのかという話しをしていたので、対比としては面白くもあるのですが。
彼が自分を不幸だと思っているかは疑問です、選んだのは彼だから。
幸せではないにしろ不幸ではない現状を理解しているはずで。
記憶喪失だとしても君がそれを言うのかって思いますね、怒っていいよエース。
恋愛ゲームに於いてこの関係性と恋愛観はどうなのかという疑問が残ったので、先にグレイルートで世界観の理解を深めておく方が良いです。
エースルートは相変わらずの辛さです。
いつか来る未来を、アリスがアリスでいる限り辿る道を、代えのきく世界で代えがきかないことを理解しているアリスに現実を突き付ける。
合間のライオンが癒し。
ユリウスが登場した時には懐かしさと嬉しさで思わずユ〜〜〜!!と叫んでおりました。
いつだって気に掛けて助けにまで来てくれる友人。
エースの拠り所はいつだって……BESTが至高。
ブラッドの『馬鹿が』がとても良かったです!
あと安定のエリオットが可愛かった。

続いて子供に弱いと言うグレイ。
過去をあらまし説明してくれるのでグレイについては良心的なシナリオだなと。
恋愛模様はシリーズプレイ者なら予想できる「悪い大人」展開でした。
グレイ!瞬速で悪い部分が出てしまっている!
クイン様はよく分かっていらっしゃいました……全てはグレイの手の内だと。
不安定な世界と体の葛藤も含みますが、心地良い嫉妬と執着、独占欲に浸れます……とても好き。
可愛いもの大好きな陶酔シーンがちょい出しだったので格好いい大人の風体を保てていますし。
綺麗に納まり過ぎていて不安しかない……まさかリストラ…?そんなことありませんよね?
彼のルートでは世界について詳しく教えてくれるので初回攻略は避けた方が良いかも知れません。
時間軸、分岐、汽車の行き先。情報量が多すぎる……
汽車ですよ汽車、やっと詳しく説明が入ったのでダイヤの国で辿り着いた先がどこへも辿り着けない状態だったのだと理解できました。
分岐は選ばなかった君だとナイトメア様は諭しますが。
違う選択をして今に辿り着いていない、異なる経験を持った自分は果たして自分なのでしょうか。
ダイヤの国の彼らは本当に貴女の知る彼らでしたか?
彼らを特別にできるのが余所者で、なら分岐した先の主人公は?代えのきく存在になった主人公には価値はあるのだろうか……などと悶々と考え込んでしまいました。
何はともあれグレイの新衣装も髪型もとても格好良かったです。
通ってきた時間、これからのこと、思い。
今の心は本物でそれもまた真実だと。

続いてナイトメア。
大分杉田さんの内藤さんに寄せてくれてて聴きやすかったです。
ギャグパートなんて本当にそうで情けなさ全開の彼でした。
ともあれ妖しさがどうにも…話す速度が早いせいですかね……
引っ越しで離れてしまってもナイトメアには夢で会えますし、ボリスは迎えに来てくれるのでそこまで深刻でもなく。
そんなことより病気でころっといきそう……
催しが!!とても面白かったです!!
汽車に乗れば、ドアを開けば会いに行けるのなら引っ越しの心配なんてしなくて良いんじゃないかとも思うのですが、ルール違反で。ペナルティって何なんでしょうね。
選ばなかった自分、枝分かれした自分、ナイトメアはそれも自分だと言いながら、この世界に来る前の自分は今の自分とは違うものだと言います。
どっちなの、矛盾してる。違うものが存在しているならやっぱり不気味ではないのかとも思います。
生まれ変わってもういないもの。
今のアリスがそんな風に言われる未来の分岐先もあるのかなと考えてしまいました。
個を薄めてまで延命をするのか、残ったとして大切な人達の記憶から消え失せる遠い未来があるかも知れないのに?
迷う主人公にクインが喝を入れてくれるので泣きそうになりました、厳しさは優しさでもあります。

白ウサギルートは今まで散々言ってきた役持ち案件で説明も入ります。大きくは12と24。
ビバルディ、ペーター、エース、キング
ブラッド、エリオット、ディー、ダム
ユリウス、ボリス、ゴーランド
ナイトメア、グレイ、ピアス
クリスタ、シドニー、ジェリコ、キング
クイン、ルイス、ハンニバル
ハンプティとダンプティ……は数に入れても良いんですかね?2人として含めれば23で新キャラがあと1人出てくるはず……
そもそもディーとダムを2人として数えていいものか……となるとたぶん新キャラが1〜3人残っているはず……
いやでもエースが役持ちになった時に消滅した人もいるとすればまた数が違って……?
ほとんど役を果たせていない、というのはキング達?と疑問しか残りませんが、いつかどこかで説明して欲しいですね。

まさかジョーカーさんと!恋愛できるとは!!
しかも個別ENDとは!!!
救いなんざねぇのが救いというブラックさん、恩赦で夢を見せるホワイトさん。
ENDは言わずもがなそういう感じです。
私はブラックさん派だったのですが……ホワイトさんも好きになりました、優しさに泣いた。
これが一番アリスらしいルートで私はこの結末を見たかったのだと改めて思いました。
記憶喪失になってまで姉の夢を見て、無意識下でも自責の念に駆られて迷うことは必至。
でもだからこそジョーカーさんに惹かれてしまうし。
元の世界の記憶を思い出してしまえば……強く繋ぎ留めてくれる誰かがいなければ、その選択しかできなくなるんですよね。
皆が引き留めるのに意固地なアリス。
アリスがアリスである限りそれは絶対で、帰還を願わないアリスはアリスではないのかも知れません。
それなら罰はジョーカーさんのところで受けたほうが幸せなんじゃなかろうか。
愛してくれる者のいる場所で、全ての記憶を持ったまま自分を責め続ける。
繋ぎ留められる誰かがいない、ジョーカーさんを愛してしまったアリスの末路。
やっぱりこの道しかなくて、けれどもこのジョーカーさんはアリスを愛してくれていて。
まぁでも今回の帰還ENDには救いがあったんじゃないでしょうか。
ところでBAD2はBADなの?という感じですね。
アリスにしてみればBADとしか言えないか……どこまでも優しいユリウス。
黒の領土選択が必須で出すのに手間取りましたよっと。
Whiteでは責任感MAXでないと迎えられないジョーカーENDでしたが、今作はある程度溜まっていればGOで溜まっていなくともGOで。
エースの言う通り選択肢に入る時点で……なんですよね。
記憶を思い出してしまうと駄目なので、次回作があるなら思い出さないまま進んでいくのだなと。
これまでの経験がアリスの中ではなんとなく感じる昔の思いだけで、ほとんどが無かったものになってしまうんだなと少し悲しくなりました。

攻略制限があるということでグレイルートを先に辿らせて「皆誰も教えてくれなかっただろ?」を踏まえての、それでも皆誰も教えてくれない……という現実を突き付けられてしんどいです。
皆本当に思い出してほしくないんですよね。
今作も今作で悩みが尽きません。
帰りたいのか残りたいのか、帰らなければならないのか……元の世界のしがらみを置いてクリアな状態で見た時、本心はどちらを望むのか。それは正しいことなのか。
偽物は本物になり得るか、偽物と本物の違いはなにか、何が真実で今何が大切なのか。
この世界の仕組みを知っても恐れず残ることを選べるのか。
世界の根幹にも度々触れており、分岐が始まりかけていること、時間を掛けて馴染んでいくこと、別軸の自分たちのこと、役持ちへの成り方と消滅のこと、今置かれているアリスの状況と未来を仔細に説明してくれます。
ダイアリとダイミラのアリスでは思考が異なるので、分岐のはじまりだったのかも知れませんね。
推測の答え合わせができる話もてんこ盛りでボリュームが凄かったです。
それはそれとして結局ルイスって何者なんですかね?
次国の示唆もあったので引き続きルイスは出てきそうですが、クイン大好きなのでそちらも引き続きお願いしたいです。
グレイとジョーカーさんも大好きです。
……どうかリストラになりませんように。
さておき。今回の催しがかなり面白かったです!
アリスが加わることでどう変化するのかが見所でしたね!

システム面での変更は、バックログとメニューが画面タッチでも開ける様になったことです。
画面の左右上部にボタンができました。
見辛くはなりましたが使いやすいです。
ハンニバルの上着を脱いだ立ち絵だけが残念と言いますか……シュッとしたグレイと並んだ時の違和感が半端なかったです。
マッチョなのは分かるのですがあそこまで胸筋バァン!で首がウってなってて怒り肩なのが解せぬ……

Switchから入ってWhiteプレイしたならBlackプレイでも良いと思うのですが……如何せん情報量が多すぎるので。
ユリウス?誰?エースの忘れられないって何?死にかけって?と疑問まみれになる予感しかありません。
エースの過去の詳しい説明がミラアリに丸投げなので、今作は本当にシリーズプレイ者向けだなと思います。
これは安易におすすめできない作品です。
組織に所属すれば引っ越しで弾かれない気もしていたのですが、そうではない訳で。
ずっと一緒に〜とはいかない未来しかない現実を突き付けられて、シリーズプレイ者にもちょっとおすすめし辛いなという感想です。
いつかの別れが決まっていて確実に再会もできるけれどそれがいつかも分からない世界での恋愛……字面が凄い。
とはいえ攻略対象に好きなキャラがいるなら是非プレイして欲しい作品ではあります。
アリスの行き着く先を最後まで一緒に見届けませんか!?とおすすめしておきます。
個人的にはとても面白かったです、良くも悪くも心を抉られる……それがアリスシリーズですから。

ちょっと心がしんどすぎて特典まで聴けていないので、そちらの感想は追々追記します。
気力があれば。またいつか。