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254

墜つ椿 散る山茶花の 根元には
殺人現場の 鮮やかさかな

253

何事も 早期治療が 要です
堪えるうちに 夢の髄まで

252

ドラッグが 欲しければ君 恋をしろ
快楽、依存 それに合法

251

気味悪さ 確信、淫靡 ときめきを
全て感じた 彼等の会話

250

切った髪は 最早君では ないのだと
切れた直後に 気付く真夜中

249

君の声 すらもノイズに 変えるから
私ね昨日、イヤホン棄てたの

248

眠りすら 支配できない 私には
貴方を愛す 資格など無い

247

問えば直ぐ 答えてくれる 君が好き
心がここに 無い君が好き

246

此の首は 何処へ晒そう 幼子の
流れる髪に 映えるだろうか

245

トンネルの 白い光は 何の光
太陽、雲、雪 それとも、それとも

244

飛び込むなら ノンスプラッシュで いきましょう
スワンダイブで 切るネオンガス

243

散り果てて 最早誰にも 愛でられぬ
桜儚し 命ではなく

242

桃色の 砂に覆われ 撫子よ
せめて夏風 花びらちぎれ

241

心臓は 何処にありますか まだ僕の
溜め息のもと 残ってますか

240

一里ごとと 吹き固まりぬ 桜雪
知らぬ道行く 我を導け

240

ちくちくと きゅんきゅんとでは 違うから
これって多分 恋じゃないよね

239

川縁の 青く四角い 幸せの
横を突っ切る はためけば良い

238

何千回 呼び続ければ 良いのだろう
君の名前に 早く飽きたい

237

たんたんと 花の衣の ほころびを
針に糸になり 繕う氷雨

236

メールでの 敬語が混ざる 割合で
心の距離を 弾き出す夜
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