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582 捨てる

贈られた 小指で櫓 組み立てて
油を掛けて 燃やす男

悪態が マスクを重く 濡らしてる
ゴミに投げれば ぼそりと落ちる

どうしても 溶け込めなかった 食塩を
ろ紙に包んで 捨てるかなしみ

581 題詠「火」

共に生き、そうしていつか共に死のう
ベテルギウスの炎に灼かれて

580

カシオレで そこまで酔える 女には
なりたくもなし 冷酒下さい

579

熱のときくらい言いたい 「ありがとう」
白いうどんに 呑まれてしまう

578

停留所 雪だるま数多 並びおり
今宵もバスは 遅れるのでしょう

577 風呂霧中

今思えば 些細だったね 君はまだ
お風呂場で歯を磨いているの

嘆くなよ 青き少年 おんなとて
髭を剃るため 剃刀を買う

見つめ合えば 水も鏡も 曇りなく
吾は成り難し 水仙の花

576

哀愁と フレッドペリーが 似合う人
笑っちゃうほど いとおしいひと

575

あの頃の私は
ぎこちなく、だけど胸の奥から
息を吐いてた
▼追記

574

「この時の『私』の気持ちを答えなさい」
答はきっと 『私』も知らない

573

手を振られ 手振り返せば 別の人
照れなくていい 法則だから

(11)

さよならを 三回言ったら はい大人

572

インフルが ノロウイルスが 心配だ
てめえの手首の 傷なんて知るか

571 モバ短「立」

ここで生まれて ここで死んだ
立ち枯れの松がもうすぐ切られるらしい

570

永久凍土なりしや 五日過ぎて
なおうずたかく 残る道雪

569

お茶汲んで テレビ眺めて ねこ撫でて
下階へ降りた 理由忘れて

568

観られてる意識ないまま脱ぐだけじゃ
子供の行水と何も変わらない

567

見せ物になりたいと思う 僕を見て
人が驚くかどうか 知りたい

566 モバ短「雪」

降る雪に ヒールの音も 吸い込まれ
夜をかえりぬ 少女はひとり

(10)

そばにいて 冷凍みかんが 溶けるまで

565

友達がいないんじゃない
全ての人と平等に仲が良いのだ
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