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518

独り寝の 部屋に光が 細く射す
寂しささえも 月並みであり

517

蝸牛 殻に篭もって 何想う
じりじり渇いていく身体

516

母の肩に あたま凭れて 子が眠る
人という字の なりたちを知る

515

イデアとは 辿り着けない ものであり
青いダリアは どう見ても紫

514

雄弁は まこと銀なり 話す度
心に積もる 水銀の毒

513

義士を不義士 不義士を義士に出来るほど
吾は弁士にあらず 哀しき
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