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夢日誌:埋


話題:今日見た夢




袋詰めにした自分を抱えて途方に暮れていた。

どうにかしないと、さっさと隠してしまわないと。

そんな事を考えながらスコップを携えて家の裏の空き地に行く。

深く大きな穴を掘った。
宛ら棺桶のように口を開いた其処に、さっきから動かない自分を横たわらせると土を被せた。

それから暫くして、その空き地に家が建つ事になった。
埋めた自分が見付かってしまうかもしれないので掘り起こした。

袋の中の私は少しだけ溶けていた。
赤い汁が全身から滲み出して服の白い部分に染みを作っている。
眠っているように目を瞑っている顔が妙に白かった。

掘り起こした自分を今度は家の庭に埋めた。
此処なら大丈夫だろう。
空き地とは違って土が硬いのであまり深くは掘れなかったが、誰かに掘り起こされる事はないので大丈夫な筈だ。
土を踏み固め、一息吐いて空を見上げる。
抜けるような何処までも真っ青な空が何処までも続いていた。



庭から子供の声がする。
窓から覗いてみると、私を埋めた場所に見知らぬ子供が居て、いつの間にか生えていた雑草を抜きながら土を掘っていた。
慌てて止めに行くと、その子供が『この下に死体があるんだよ』と云った。

まさか。そんな馬鹿な。

そう云って笑うと、子供がこちらをジッと見つめ指を差した。

『あなた』

酷くゾッとして、その子供を庭から追い出した。
どうしたものかと考えあぐね、また掘り起こす事にした。

人気の無くなるタイミングを見計らって土を掘り返していく。
暫くすると私の死体を包んでいたビニールが見えた。
それを破いてしまわないように土を取り除くと、赤い水と白い骨だけが中に満たされていた。
腐って溶けてしまったのだろう。

穴から引きずり出そうとして袋を破ってしまい、中から赤い水が溢れたが不思議と臭いはしなかった。
水が抜けた分、萎んだ袋の底で崩れてしまった骨を新しい袋へ移すと、取り敢えず床下に隠しておいた。

折を見て処分しなければ…。

床を戻すとその場に寝転がった。
ふと、視界に入った窓から空を見上げる。
いつの間にか斜光していた空は朱色に染まっていて綺麗だった。









自分自身の死体と、焦燥感、時々見上げる空の綺麗さがやけに印象に残る夢だった。





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