バトンのさりげないネタバレをさりげなく掘り下げてみる話
ネタバレを有り体に形容するなら
『繰り返し』の話
同じ事象を単純繰り返しているモノも有れば
似た事象を繰り返しているモノも有ります
世界規模的なループをしている訳では無いので、時間経過や成長等は起こっています
分かりやすくループする場所を上げるならば『廃墟』
然るべき手順を受けるとループする場所があります
然るべき手順=ミッションの受注、もしくは廃墟の探索活動の開始にあたると思います
廃墟症や無抵抗な一般人は大体同じ行動をとります
ミッション先で出逢う人が『同じ話』をする原理ですね
猿島だと購買部員がほぼ確実に爆薬の起動装置を同じ場所に落とす様に
(購買部員が知覚者かどうかは本家で明記されて居ません)
ユートン教授や中華街の皆さんもそんな感じですね
知覚者は上記した人よりも自由選択した行動が取れます
例えば初回のミッションで右へ曲がったから、今後も高確率で右へ曲がる……訳ではありません
次回ミッションでは左に曲がる事も、直進する事も可能です
だからと言って一般人達に選択権が無いのではありません
同じ選択権が提示されるのに対して知覚者とは違い固定選択を選びやすいだけです
また、知覚者の特徴として『起きた事象を記憶する』事もあります
後半、颯刃はこの事を指摘されて自覚し、改めて廃墟を巡っています
どの廃墟へ行き、どの道を通ったら、どんなガーディアンが、何の攻撃手段をとるのか?
どこへ行き、どんな行動を取ればアイテムを拾得したり、トラップを回避出来るのか?
本来これはプレイヤーキャラクターは知らない情報です
しかし、回数を重ねればプレイヤーはそれを理解し記憶してプレイします
だからEp毎に『最短攻略ルート』なんかも出来上がる訳ですね
メタ発言みたいな事ですが、主人公達もその経験を記録しては居ます
但し明確に「前こうだからこう!」って1回のミッションでは思いません
これも廃墟特有の事象でして、廃墟内の記憶に補正がかかる感じです
意識して知覚しない限り気付かないデシャヴ
これに気付くと廃墟で同じ体験をしてる事に気が付く訳で
じゃあ何さ?
って思うかも知れませんが、落ち着いて考えると物凄い事なんですよね
Ep:3が分かりやすいですが、あそこはミッションクリアと同時に廃墟が崩落し、辺り一面が消失してます
しかし、ミッション外で赴けば中華街の皆さんは居るし、皇も変わらない様子で住んでいます
Ep:4ならばもっと恐ろしい事に、ユートン教授と出会えて居ます←
これが大体の知覚者が知らないうちに体験しているループ
プレイヤーが体験するループでもありますね
その他にもループ現象は起きています
前述した廃墟のループ、それより大規模な事です
こちらは根本的に相違がありまして厳密にはループ、よりリンクです
一定期間内のループ現象、しかし体験するのは記憶のループではなくて根本的に別
もしもの体験、つまり『パラルワールド』へのリンク
平行線の世界はループの始点までは同じ分岐が固定されています
だからパラルワールドで『災厄』を無かった事には出来ません
『災厄』自体が起きた後にリンク始点が有る為である事
『災厄』を消去する程の能力が無い事が原因です
人間の感知する世界はせいぜい3次元が限界
『災厄』はそれより上位次元から起こる事象だから手が打てない
だから本来パラルワールドにリンクする事も人間には出来ない芸当ですね
この跳躍者は『人間では無い存在』なのかも知れません
で、じゃあパラルワールド行っても駄目じゃん
って訳でも無いのです
そもそも跳躍者は『災厄』を消去出来ない事も経験したので、目的は『災厄』の終了です
無かった事にはならないから、終わった事(過去)にしようとする訳で
その為の試行錯誤をパラルワールドで行うのです
非道ですね
自分達の世界の為に他の世界は見捨てるのですから
しかし人間臭く言うならば「所詮我が身が大事」なんですよね
そもそも『災厄』が続いているなんて、皆思っちゃ居ないんですから
地震みたいなモノで、体感しなければ認識しないけど、実際は常に地震が起きてる、感じです
この例を引用するならば、世界は2つの大陸プレートで、その大陸の上に何億って生命が生きてます
擦れ合ったプレートはやがて限界に達して壊れます
その衝撃が地震や津波(災厄)
放って置いたら未曾有の大災厄によって人間の生きる世界は崩壊してしまうのです
犠牲を覚悟で根本的な要因を取り除かない限り、破滅の道を(少なくても災厄が無い場合より速く)進むならば、と
実際パラルワールドによっては災厄の放置や時間切れで消滅してますからね
そのパラルワールドでリンクした記憶と体験を跳躍者は記録して保持し、現実世界で奔走しているのです
(代償として自身に関する記憶や記録は選択して消滅させています)
人間で有る事実を消しながら記録を保持にあたるので、自身が『化け物』になる感覚も少しは感じてそうですよねぇ
で、このリンクした記録から有効手段を取るための布石を敷くのです
記録そのままに世界が進む訳では無いので不確定要素を可能な限り減らさなくてはならないのですが……
選択権を自主的に行使する知覚者が居る以上、どう転ぶのかは判らない訳ですね
不幸中の幸いとして、跳躍者には知覚者が廃墟ループをこなす間の自由猶予が有りますから、そこで色々と対策立ててるのかも知れません
ループとリンクしながらも現実世界は螺旋の様に進行しているので、その分物語も分岐しながら進んでいる、と言うのが実態でしょうね