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095.雪色【学園的な100題】



温い布団に縮こまり、ほっと一息夢を見る。

黒い意識の底の底。心地よさだけ感じていた。

まどろむ気色に足先が、紛れた冷気を感じ出す。

溺れるものは久しからず、ただ夢にすがりついた。





しかし、すぐ
いつもと違う気配を感じた。

その名に覚えがありすぎて、浮き立つ気持ちが夢見を切った。





静けさ満ちる部屋の寒さも嬉しくて、寝ぼけ眼で携帯を開いた。

遠くに住まう君に、この煌めきをどう言おう。

この美しさを、君とみたい。





発信音のすぐ後に、「外をご覧」と聞こえた声はとても優しい。





先を越された悔しさと余るばかりの嬉しさに、眼下の色は輝きを増した。





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