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変わらぬ日々に ただ君がいるだけで
思い出を散文詩にしています。
2024-3-29 17:40
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2013-4-2 18:39
007:大切なもの【学園的な100題】
あの日の私の言葉を
君は一体、
どんな気持ちで聞いていたんだろう。
あまりにも唐突に訪れた好機に
ただ、狼狽えることしかできなかったあの日。
ただ純粋に私は願ったんだ。
どうか、どうか
私から奪わないで下さいと。
変わることで失うのなら、
いっそ、変わらずにいることを
強く望んだ。
思えば、その時にはもう
応えができていたというのに
気づかないでいたのは私ただ一人だった。
あの日の私の言葉を
君はきっと
こんな気持ちで聞いていたんだろう。
まず先に思い浮かんだのは
穏やかだったあの日の日差しと君の眼差しだった。
あの頃と同じく、
ただ純粋に、ただ強く、
ただひたすらに願った。
どうか、
どうか私からこの人を
奪わないで下さいと。
あの頃と少しも変わらずにいた私と
明確に変わってしまった君との距離に
初めて気付いた。
冷めきった私の中に入り込んで、
君は陽だまりの様なぬくい気持ちを刻み込んだ。
そのぬくさにほだされまいとムダに足掻き、
それでも私は渇きを癒すかの如くに君を求めた。
求め求められ、好いて好かれる心地の
なんと甘美であることか。
そう、いつの日も君は根気強く
この甘やかな感情を切々と教えてくれたね。
私には過ぎるほどの愛情で出迎えてくれた君に
思えば私は、いつも心無い一言を向けて、
君の気持ちを推し量った。
何を言っても、何を思っても
もう全て手遅れだけど。
「私は、君を諦めたくない」
別れを告げながら泣き続ける君を見て、
君こそが私の、大切なものなんだと思い知った。
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