2012-2-22 01:42
さようなら。
もう振り返らない。
でも、ほんの時たま、思い出させて。
大事な大事な、思い出の1つとして。
焦がれる程に恋することができなかった。
深く、愛したから。
強く、信じたから。
君の全てを知りたかった。
でも本当は全てなんて、いらなかった。
手がぶつかるだけで、
言葉を向けてくれるだけで、
ほんの少し時間をくれるだけで、
とても嬉しかったから。
それ以上はいらなかった。
それ以上知れば、きっとそれ以上を望むと知っていたから。
それ以下になれば、きっと身勝手に傷つくだろうから。
眠る前、携帯越しに送られる「おやすみ」の一言。
目覚めたとき、送られる「おはよう」の一言。
何気なく向けてくれる、ほんの一言だけで、ボクは誰よりも幸せになれた。
いつだって、ちっぽけな携帯の向こうにいる君を思い描いて、すぐにでも触れたかった。
絡め合った指先のように、
重ね合った唇のように、
抱き合った身体のように、
決して1つになれないながらも、互いを確かめ合えれば、それでよかったのに。
知るほどに、知りたくなった。
子供じみた好奇心と独占欲で、お互いを潰してしまうほどに。
くだらないことを話した。
くだらないことで笑った。
くだらないことがあんなにも楽しかった。
でも、今は
もう 違う。
ありがとう。
知り得なかった多くを教えてくれた人。
去りし日の君の笑顔が見たいから。
在りし日のボクを思い出して欲しいから。
さようなら、愛しい人。