スポンサーサイト



この広告は30日以上更新がないブログに表示されます。

031.繋いだ手【学園的な100題】



なんの根拠もなく信じていた。

愚かしいほど一心に、
痛ましいほど真剣に。

どうしてなのか、わからない。
けど、確かに信じていた。

ずっと手を繋いで、あらゆる困難を乗り越えていけると。

それはとても幸せな夢だった。




何もかもが希望に満ち、
順調に進む気がしてた。

でも、気付いてしまった。

その理想の稚拙さに。

現実は希望を奪い、
全ては移り変わりゆくことに。





ねぇ、それでも
繋いだこの手を、離さないで。





そしたらきっと、
どんな困難も耐えていけるから。

希望がなくとも、
一緒に創っていけるから。





あの頃から、私たちは大きく変わってしまった。

人は皆、誰しもが孤独だと知ったとき、この手はいつだって君と繋がっていると知り得たから。





ねぇ、だから
繋いだこの手を、離さないで。
繋いだその手を、離さないから。




ふたり一緒に歩いて行こう。
目の前に転がる、幸せを分かち合おうよ。





学園的な100題 一覧

030← ‖ →032
続きを読む
<<prev next>>