うそ。もっと泣かせたい。

和尊が和也の茶髪を引っ張って、
「帝愛の跡継ぎらしく髪を切れっ…!」
と怒れば、和也は、
「痛っ…! なんだよっ…じゃあカイジさんはどうなんだよっ…!」
と口応え。困惑する開司の黒髪をさらさらと撫で、
「カイジくんはいいんじゃ…にーとだからの」
と悪びれずむしろ天使の微笑みで和尊は言う。
開司はその言葉を聞いて胸の奥に苦しさを感じ、目頭に涙が溜まるのを感じた。