・黒バス夢(男主)
・MKP(もし恋プロジェクト)シリーズ2
・このシリーズはいつものお相手(紫原)でなく他のキャラと恋愛したらどうなるか、という
ゐ子ちゃんとの合同企画です
・設定は基本的に原作沿い
・場合によって学校が変わる
・女子相手あり
・夢主「
緋賀千早(ひがちはや)♂」
・今回は
木吉鉄平編
・誠凛高校での話
・時系列は木吉復帰直後
・あくまで千早はノンケです
以上を了承してくださる方はどぞ。
正直なところ、千早は中学でバスケをやめようと思っていた。
黒子に誘われて、高校でもなんとなくバスケ部に入りはしたが、まだまだ新設の部。
適当にやって、中学の時はできなかったリア充というやつを楽しもうと思っていた。
(…そーそー。オレにはそゆのがお似合いっていうか。中学で十分がんばったじゃん?だから、もうがんばんなくったって誰も怒ったりしねーよ)
早々に彼女もできた。
部活も黒子や火神のおかげで勝っているしそこそこ楽しい。
帝光中学で感じていたような、どうあっても届かない才能に手を伸ばして追いかけるような置いてけぼりの感覚はない。
だが、本気で部活に打ち込むチームメイトを見ていると…いつのまにか違った劣等感に苛まれていた。
そして極めつけは、青峰…桐皇学園に敗北したインターハイ予選決勝リーグである。
今までどっちつかずで適当に過ごしてきた千早の高校生活に、そのツケが回ってきたらしかった。
(あーあ、結局何してもうまくいかねーじゃん。かっこ悪ー…)
とある野暮用で訪れていた校舎裏から立ち去ろうと、頭をかきながら角を曲がった。
その時。
「……あっ」
「えっ?」
すぐそこにしゃがみ込んでいたのは、つい最近部活に復帰してきた…
「…き、木吉先輩!?」
「よ、よ〜緋賀ー。元気かー?」
「まあ………って、もしかして先輩話聞いて…?」
「や!違うぞ!…違わないが!」
(違わねーのかよ!)
思わず胸中でツッコミを入れた。
どうもこの掴みどころのない先輩が少し苦手のようだ。
「偶然通りかかったんだ。そしたら緋賀の声がしたから…ちょっと気になってな。女子生徒と一緒だったのは見たが、話は聞いていない。本当だ!」
「はあ…、そっすか」
「…………これ以上聞くのは無粋かな、やっぱり」
「あー別にいーっすよ。カノジョと別れただけなんで」
「彼女いたのか!?」
「そっち!?」
やはりどうしてもペースが掴めない。
だがそのおかげか彼女と別れたという喪失感は大して気にならないように感じた。
「まーアレっすよ、よくある…部活と私どっちが大事なの的な?」
「その答えで別れたってことは…」
「うん…やっぱオレ、案外バスケ好きみたいだから。緑間に勝って嬉しかったし、青峰に負けて悔しかった。…やっぱり、適当じゃなくてちゃんとやりたいなって」
「…そうか」
「先輩達のこともスキだし。誠凛でなら、楽しく勝てる気がするかなーって」
もう置いてけぼりは嫌だから、とぽつりと呟いていた。
木吉は黙ってそれを聞いた。
へらへらとしてあまり人を内側に迎えようとしない、真剣になるのが馬鹿らしいと言わんばかりの態度を取るのに、時折見せるバスケへの熱い姿勢。
まるでもう一度バスケを真剣にやることを怖がっているようにも見えた。
「………かわいい奴め」
「へ?」
「いや、なんでもない。…うん、そうだな。なあ緋賀」
「なんすか?」
「オレと付き合ってみないか?」
「…………………はい?」
「うん、だからオレと」
「いやいやいやいやいや!なんで!?この話の流れでなんでそーなんの!?」
「オレなら部活も一緒だし一石二鳥だろ?」
「待っ…オレ男すけど!」
「そこは気にするな!」
「気になるわ!」
(何!?この人何なの!?怖ッ!なんか怖ぇんだけど!)
思わず青ざめて数歩分下がる。
あまりに突然の展開過ぎて正直頭がついていかない。
「そんなに引くなよ〜。さすがに傷つくぞー?」
「や、だってそりゃ…」
「あー…悪かったなぁ緋賀。急にそんなこと言っちまって。でも思いつきとかで言ったんじゃないぞ?それだけは信じてくれよ」
「え…」
「部活に顔を出して新入生の顔ぶれを見た時、お前のことをマネージャーの女子生徒だと本気で勘違いしたんだ」
「はああ!?テツのがちっちぇえのに!?ヒデェ!」
「し、仕方ないだろ?かわいいなって思っちまったんだから」
「かわ……!?」
ガン、と頭に小さな衝撃が加わった気がした。
「まあ、今でもそれは思ってるけどな。お前はかわいいよ緋賀。そんなお前が、バスケを楽しいって、ここでならって言ってくれたことが何より嬉しい。これから一緒にがんばっていこうな。オレ達はまだまだ強くなれるさ」
「木吉せんぱ…」
「だからこそ!好きなバスケをしながら!オレと恋人として過ごす!完璧な高校生ライフだ!」
「どこが!一瞬ときめいて損したわ!」
「お?嬉しいな。一瞬でもときめいてくれたのか?」
「ッ…!?違っ!つか!オレそんなんじゃないんで!女の子超好きだし!」
「あ」
呼び止める間もなく、千早はものすごい勢いで体育館へと猛ダッシュしていた。
わびしく木吉の手が宙に取り残されている。
「うーん……そううまくはいかんかー」
「当ったり前でしょ!このバカ!」
「いて。え…リコ!?」
「何後輩ビビらせてんのよ!もっとやり方ってモンがあるでしょ!?」
「い、いやぁ〜…なんかあんなにしおらしいとこ見せられたら、ちょっとなー」
「ちょっとなーじゃないわよったく…部活の雰囲気ぶち壊すようなことしないでよ?」
「ああそれは大丈夫だ」
「何よその自信」
「今度はじっくり確実にオトす!」
「まだやる気!?」
「当然だ!」
にか、と木吉は悪びれなく笑った。
それは楽しそうに、ほんの少しはにかんで。
(『先輩達のこともスキだし』…か。それがオレに向いてくれたらなーなんて、ついとは欲張りになっちまう。アレは拒否じゃない。まだ出逢ったばかりで始まってもいないんだ。確かにオレはみんなに遅れをとっているが、構わないさ。…ここからが本当の)
終わり
**********
「スタートライン」だ!
…というわけで第二回目は木吉先輩。
いつもは弥雅くんとの話でお世話になってるので複雑な心持ちでしたが何とか。
千早ならではのことができないかなーとギャグ調に(笑)
やっぱり千早はシリアス似合わない。
バトンとかでちょいちょい絡む時の木吉×千早はどっちかというと千早が鉄心に憧れてる雰囲気をよく書きます。
が、それはたぶん他校の場合が多いはず。
同じ高校でなおかつ木吉さんのベクトルが千早に向いていると、ノンケの千早は確実に引く!
…ということでこんな感じに\(^o^)/
リコちゃんは理解あるカントクで助かるよ…(笑)
ツッコミ不在?のためやむなく千早がツッコミww
でもそのうち(しかもそんなに時間かからずに)ほだされてオチるよ千早wwww
滅多にない組み合わせだったのでとても楽しかったです!
大変お粗末さまでした!(土下座)
なんかちーくんの話は癒されますやはりー!
彼女いそうよね!男主組の中では特に!
からのーまさかの木吉さん!すこし引いた感じが
新鮮というかちーくんならでは!!
しかし今後ほだされていくかと思ったら
にやにやするじゃないか…!!\(^o^)/
木吉さんの切り出しかたとかはたまたちーくんの
ツッコミが可愛いかったー!!!
木千可愛いー!!日常のやりとりずっとにやにやして
見てたいであります……すみません\(^_^)/←変態
もう毎回楽しみで辛いでありますー!!
次は誰かしら……!!!(^q^)
いつもながらなんとも言えないコメント失礼しました!
いやぁどうしてこうなった\(^o^)/←
木吉さんはどうあってもガンガンおしてくイメージしかなかったのでその通りに(確実に木弥と木日の影響)
千早が引いている(笑)
今回は彼女いたり木吉さんに引いたりとノンケならではの要素を盛り込むことができたので、新鮮で楽しかったです(≧▽≦)
でも絶対オトすのチョロいと思うわ千早…www
毎日迫られてはあわあわなんでやねん!なツッコミなんだろな…疲れそうだ。
そんでまとめて日向さんに怒られてとばっちり\(^o^)/
なかなか妄想が膨らんでたのしいです!
木吉さんと千早って組み合わせが滅多にないので、こんな機会を与えていただけたことに感謝ーo(^▽^)o
コメントまでもありがとうございました!!