話題:今日見た夢

夜から朝に移り変わる頃、家を出た。

自転車に乗り、林の中を通る道を走っていると丁度日が昇り始める。
木々が途切れた先に見える地平線から、ゆっくりと昇る太陽の光は暗く、直視が可能な明るさだ。光の強さとしては月よりもやや明るい程度だろうか。
普段よりもかなり近くに見えるそれの表面に浮かび上がる模様と、赤み掛かった光を背に黒く浮かび上がる木々のシルエットに美しさと薄気味悪さを覚えつつも先を急ぐ為、ペダルを思い切り踏み込んだ。

どんなに太陽が昇ろうと、その明るさは変わらない。
夜と夕暮れの狭間の時間のように黒、紺、暗紫、紫、赤、橙のグラデーションが延々と続く空は美しくもあり不気味だった。
その不気味さに当てられたのか、或いはその薄暗さ故か定かではないが、何度も道を間違えてしまい先に進んでは戻るを繰り返した。
知っている道なのに、知っている筈の道なのに何故か分からない。

赤く染まった坂を上り、幾つかの道を通り過ぎた先の角を曲がる。

此処は違う。

また道を間違え、引き返そうと顔を上げると太陽が見えた。
脈動しているかのように表面の模様を波打たせたそれは、変わらず鈍い光で地上を照らしている。

きっと目的地には辿り着かないだろう。

不思議とそう確信すると家へ帰る事にした。




太陽の光の夢は、生命エネルギーを表しており力強い光であればある程、自身がエネルギーに満ちているそうだ。
ただ反対に弱々しい光であれば、自身の生命エネルギーが弱っている証拠らしい。
夢の中で見た太陽の光は力強いとは云えなかったが、私はもうじき死ぬのだろうか。
また、光でも印象が異なる場合があり、心地良い光に感じたのであれば、心と体のバランスが取れている事を表しているそう。
不思議、綺麗、不気味とは感じたが心地良い光ではなかったので、バランスは乱れ放題だろうな。自覚はある。

更に朝日や日が昇るシーンが印象的な夢は良い意味合いがあり、大吉夢として扱われているそうだ。
運気が上昇し、悩み事や抱えているトラブルや問題が解決し、良い方向へ向かっていくという意味を表しているのだという。
マイナスからプラスへ転じるという良い兆しや、努力して頑張っている事があればとても良い形として結果がついて来る暗示でもあるそうな。

全体的に見て太陽が昇る夢、朝日が昇る夢、太陽が出てくる夢は吉夢の傾向があるようだが、この夢は吉夢として考えても良いのだろうか…。