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「カスタムチャイルド-罪と罰-」感想

「ちくしょう、俺をこんな風に産んだのはてめえだろうが!」
などとショッキングな前置き。


壁井ユカコさんの作品、「カスタムチャイルド-罪と罰-」を読んだのでこれまた感想をつらつらと。
これと同じ世界観で書かれた「カスタムチャイルド」(壁井さん曰く「無印」)も読了済みだったので、ゲスト的に出演する無印キャラクターににやにやしつつ読み進めました。とは言っても続刊というわけではないので単体でも十分読めるはずです。

簡単にあらすじを紹介すると、遺伝子操作で産まれてくる前の赤ちゃんの形質が設定できるようになった仮想現代のお話。金髪碧眼の日本人は当たり前。そういう世界で、遺伝子操作の結果が思い通りでなかったと実親に放棄されて育った男の子と、遺伝子操作せずに産まれて育った男の子と、遺伝子操作通りに産まれ親の奴隷と化している女の子が、すったもんだ絡み合いながら歪んだ青春を過ごすストーリー。

キャラクターの内面がすごくよく伝わってきます。しかもエグイ。ストーリー展開も容赦がないです。

で、ちょっと感想書いていたら以下ネタバレちっくになってしまったので、ぼかしてはありますが嫌な方はバックプリーズ。お付き合い頂けるなら追記よりどうぞ。


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改めて「死神様に最期のお願いを」感想

死神様死神様、僕を生き返らせてください!
ちょっくら滑稽な前置き。

ええと、1つ前の記事で「死神様に最期のお願いを」という漫画について感想をつらつら書いたのですが、今日最終巻を手に入れて読んでみたところ印象が変わったので、改めて感想を書きます。

ネタバレ配慮はしているつもり。けれどもちょっとのネタバレもお嫌な方は退避プリーズ。前書いた記事のコピペもあります。



正直、1巻は中途半端な印象でした。どうも妹キャラに魅力を感じない。お前どんだけ身勝手やねん、っていう。恨んでいるはずの序盤が少々デレすぎな印象。ただ、急転直下の展開、特に7人殺しの犯人さんのあたりは良い感じにぞぞっときたので、続巻を見かけたときも買ってみようかと思いました。

で、2巻から主人公が覚醒する。
この覚醒シーン1巻でやっとけばさらにガッと人が取れただろうになあ。ああいうほにゃほにゃした感じのお兄さんが知的だというのは、サブキャラにはありそうだけども、主人公キャラには珍しい気がします。
てっきり読む前は単なる現代ファンタジーものかと思っていたんですが、ここで認識を改めました。
こう、推理ものといえばいいのか。一事件ごとのカタルシスがすごく来るので、早く続きが読みたいと思わされた作品です。 

だからこそ残念なのが、この作品、打ち切りということ。 
最大の謎とも言える部分が、ヒントのみで読者にゆだねられる形になっています。これは真相解明サイトとかできそうだなあ。
あの締めの台詞もここで使ってくれるか、という粋な良さを感じましたし、なんとか頑張って最大限良い形で終わらせてくれたなあ、と思いました。とはいえ、やっぱり急展開なのは否めず……。
続き読みたかったです。本当に残念。 

もう一つ残念に思うのが、キャラクターが属性だけで成り立ってしまっているところ。妹ツンデレキャラ、クーデレキャラ、姉御キャラ、どれもよくある性格でなんだかリアルさが無いというか、テンプレに当てはめた感じがしてしまいました。意外性があったのは主人公くらいかな。

ただ、ウメちゃんは良かった。彼女の話は泣いた。ぼっろぼろ泣いた。 いっぱいお話ししてくれたところすごいこっちに話しかけられているようで良かった。



まあ、書きなおしてもまとまりがありませんがこんな感じの感想でした。
打ち切りエンドということを承知できるのなら、あと殺人やらが平気で推理ものロジックものがお好きなら、買って損は無いかと思います。
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