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ただの照れ隠しですよね知ってます(キリッ

台風さんがなかなか出てってくださらないので、金曜のテストが火曜に延びました。
水木テストだから素直に喜べないんだよな…。



彼はただただ冷たかった。


今度は「冷」で、小説を書く方向けお題。
といいつつ詩でも絵でも漫画でも、続く言葉を考えるだけでも。
タイトルにしても作品内に文章を使っても可。お好きなように。

****

・頭を冷やそうか

「あーもー、風邪引いてるんだから頭冷やした方が良いよ?」
「だからってドライアイスのせようとすんな。お前こそ頭冷やせ」



****

※前のバトンの続き

・冷たさにぞくりと体を震わせる

「お前それ絶対とり憑かれてるよ」

自称・霊感のある友人は、俺の話を聞くなりそう言った。
半ば予想していただけに、何故こいつに言ってしまったのだろうと数分前の自分の行動が悔やまれる。

「いや、別に悪さをするわけじゃ…」
「今はそうかもしんないけど、これから先どうなるか分かんねぇんだぞ?」
「成仏するとか…?」
「違ぇよ。悪霊になるとかだよ」

「悪霊」という言葉に顔をしかめた俺を見て、だいたい成仏して欲しくないって思ってんのがアウトだろ、と友人も顔をしかめた。

「とにかく、今度知り合いの霊媒師に頼んでお祓いしてもらうからな」

友人はビシッと人差し指を突きつけると、氷の溶けた麦茶を飲み干して部屋から出ていった。

友達思いの良い奴だというのは知っているが、俺の意思を無視するのは如何なものか。
一つ嘆息すると、「うわっ!」と言う友人の声と、階段から転げ落ちる音がした。

「!?」

窓から身を乗り出すと、階段の下で倒れている友人。
救急車を呼ばないと、と振り返る前に何かが俺の上着の裾を引っ張った。
見ると、びしょ濡れの少女。

「…ちがう。私、何もしてない」
「お祓いしないでって言おうとしたら、」
「あのお兄ちゃん、驚いて…」

初めて見た顔は涙でぐしゃぐしゃになっていて、思わず手を伸ばしかけたとき、あいつの言葉がよぎった。

『今はそうかもしんないけど、これから先どうなるかわかんねぇんだぞ』
『悪霊になるとかだよ』

「信じてくれる…?」

宙に浮いたままの俺の手をあの子が掴む。

熱が伝わることのない冷たさに、初めて体がぞくりと震えた。

****

・冷酷にあれ

「大発見!大発見ですよ!」

ドタドタと廊下を走る音が聞こえたかと思うと、スパン!と部室のドアが開いた。

何事かと飛び込んできた女の子を見、そして部室を見渡す。
一瞬時間が止まったものの、まるで何もなかったように彼女を無視して時間が進む。

「あの〜先輩、あの人は…」
「しっ!目を合わせちゃダメ!」

小声で先輩に問うと、小声で返される。というか、目を合わすなって…、ゴーゴンか。

「なんだよなんだよ〜って、あ!」

部室を見回している彼女を盗み見ていると、目があってしまった。

「ねぇねぇ君新入部員?」
「え、あ、はい、まぁ」
「そっか、じゃあ後輩だね!これからよろしくね」

なんだ普通そうじゃないか、と差し出された手を握ろうとした。

「こちらこそよろ」
「あ、そうだ!さっきすごいこと発見したんだよ!」

彼女は両手をパンと叩き、私は所在をなくした手を下げる。

「私、右足から靴履くとコケないんだ!」

は?

「コケたりコケなかったりするから、何でだろうと思って。一ヶ月の調査の結果、右足から履くとコケないって事が分かったんだ!」

く、くだらねぇ…!

先輩に助けを求めると、だから言ったのにと言う風に首を振られる。

未だ喋り続ける先輩に愛想笑いを返しながら、次は絶対に目を合わせないことを誓った。


****

・彼はただただ冷たかった

「でも、冷たいのは心が暖かい証拠って言うじゃない」
「態度が冷たくても?」
「今流行りのクーデレだと思えば…」
「デレてるとこ見たことない」
「………」
「…泣くなよ」


****

・冷めた雰囲気

もう終わりねって、薬指から抜いた指輪を合鍵と共に机において。

貴方は私に背を向けたまま、何も言わない。

さよなら、そう言って部屋を出た。



『で?』
「別れる二人ごっこをしたあと買い物に出掛けたら、合鍵忘れたことに気づいて入れません。あーけーてー」

インターフォン越しにため息が聞こえたあと、ガチャリとドアが開いた。

「目覚めたらお前いねぇし、合鍵も指輪も置いてあるし、携帯にかけても出ねぇし」

何事かと思ったわ、とソファーに座る彼にゴメンと一言。

「いや、でもあの指輪はちょっとスーパーに買い物、とかには合わない気がして」

なんかダイヤとかついてるし。
買い物袋を机に置くと、彼が真剣な顔をして悩んでいる。

「お〜い?」
「…それって逆プロポーズ?」

はぁ?

「え、だってシンプルで常用できる指輪が欲しいってことは…」

『別れる二人ごっこ』がまさかの結末をもたらした日曜日。




ありがとうございました。これで暑い夏も乗りきれそうです。
感想などありましたら
→家鴨さんはハッピーエンドに飢えているそうです。
最後のお題が無理矢理過ぎるぜ…!

楽しかったです^^


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バトンしてる間に台風さんは少し離れていきました。
今回の台風では、断続的な停電だったのでまだマシ、かな。

でも探偵Xからの挑戦状を観れなかった恨みは深いぞ。


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