話題:気になること


 世界水泳を観ていて思った。と言うより、競技水泳を見る度に思っている。それは「フリースタイル」(自由形)という名称についてだ。

“自由”を謳っているのだから、もっと好き勝手な泳ぎ方で良いのではないだろうか。例えば、黄桜のCMの河童みたいにカッパッパー♪ルンパッパー♪と泳げば盛り上がるし人気も出るはず。或いは忍者みたいに水の上を走るとか。SoftBankホークスの周東なら可能だろう。……いや、沈んではいけないので体重は軽い方が良いかも知れない。となると、井手らっきょあたりが適任か。

もっとも、そんな泳ぎ方でボロ負けすると大顰蹙(ひんしゅく)を買ってしまう上、日本代表クラスの場合はスポンサーが撤退するなど死活問題にも繋がりかねないので、出るのは町内会の水泳大会とか、差し障りのないものにした方が良いかも知れない。或いは、必ず勝つか。変な泳ぎ方でも勝てば何も問題ない。「おおー!あんなふざけた泳ぎ方で勝つとは!クロールで泳いだらどれだけ速いのだろうか!」。周囲にそう言わせるぐらいのパフォーマンスを見せたいところだ。……まあ、結局、クロールが一番速いという事にのるのだけれども。

ここで一考。どうせ皆クロールで泳ぐのならば、いっそ[自由形]を[クロール]に名称変更した方が良いのではないか。[男子100M自由形]、[女子200M自由形]ではなく[男子100Mクロール]、[女子200Mクロール]。

それともナニか。将来、クロールよりも速い泳法が発見される可能性がある、と考えているのだろうか。だから敢えて“自由形”という名称を残している。

もし、そんな新泳法が発見されれば、全員右に倣えで誰もがその新しい泳法を使うに事になるだろう。そして、それが新たな“自由形”となる。その時こそ、自由形という名の呪縛から解き放たれたクロールが新種目として誕生する瞬間なのかも知れない。


〜おしまひ〜。