書きかけの記事がいくつあるか数えたくないな、と思った月曜日の昼ですこんにちは。
オフレポも書き始めてますが、もう少しお時間いただきますm(_ _)m
岡山オフ会のあと、神戸南京町で食い倒れ(マジで食べ過ぎてホテル帰って寝落ち)、でも暴君チャットに携帯から無理やり参加(友人に何してるの?と聞かれてしまった)。翌日大阪の友人宅へ押しかけ、赤ちゃんと大型犬を愛でてきました。可愛かった。
明けて今日はバレンタインですね。仕事をしてない私は今年は義理チョコも買わずにおります。
せっかくなのでバレンタイン妄想でもするか。
甘くなるかは分かりません!それでも良いというチャレンジ精神旺盛な方は追記へどうぞ。
※原作とは一切関係ない妄想文です。
※序盤は森永くん出て来ません。すみません。
【after scool】
2月の半ば、電車やバスに乗ると女性がみんな朝から紙袋を提げている日があるのに気付いたのは何歳くらいだったろうか。
学校では下駄箱、机の中を気にしている男子生徒達が大勢いて、ああ、今日はバレンタインデーか、とひっそりため息をつく。
日本は不思議に平和な国だ、と宗一は毎年思う。チョコひとつに一喜一憂したりして、それが何になるんだ?大体、今頃は受験でそれどころではないだろうに。
「巽、チョコもらったか?」
昼食を終えようとする頃、普段親しいわけでもないクラスメイトが話しかけてきた。
「いや」
「そうか!俺さっき後輩に一個もらった!義理だけどさ!」
そう言う彼はとても嬉しそうだ。どうやらあちこち聞いて回り、自分がもらったことを自慢しているらしい。
「ふーん。良かったな」
「なんだよ、巽は興味ねえのかよ」
「無い。甘いの苦手だし」
「つまんねえ奴。あ、なあなあお前もらったか……」
宗一が淡々と答えると、クラスメイトは別の男子生徒を捕まえて宗一から離れた。
どうにも落ち着かない。
「図書室に行くか……」
時計を見ると、五時間目が始まるまでまだ20分ほどある。弁当箱を仕舞って、宗一は教室を出た。
図書室は数人の生徒がいたが、教室よりは静かだった。
進学校だし理系の蔵書もなかなかのラインナップで、宗一は図書室を訪れることも多い。
「あ……」
うろうろと棚を眺めていると、本を抱えた女子生徒とぶつかりそうになる。
「巽先輩……!」
「?」
なんで俺の名前を知ってるのか。図書委員だろうか、昼休みも仕事をしているとはなかなか感心なやつだ。と思ったが口には出さず、道を譲った。
「あ、あのっ」
顔を赤くした女子生徒が声をかける。
「何だ?」
「あの、先輩、ちょっと待っててください!」
女子生徒は持っていた本を宗一に預けて図書室を出て行ってしまった。
うそー!なんで今ー!?と廊下の方で声が遠ざかって行った。
「え、ちょっと待て……」
宗一は何が起こったか分からない。
「……???」
しばらく呆然と立ち尽くしていると、息を切らして髪を振り乱した女子生徒が戻ってきた。
「はあ、はあ、あのっ、すみません、巽先輩、チョコ受け取ってください!」
小さな水色の袋が、宗一に突き出され、勢いに押されてそれを受け取ってしまった。
「ありがとうございます!」
つやつやの赤い頬がふっと笑顔になった。
教室に戻ると、手にしていた水色の袋を見咎めたクラスメイトがはやし立て、煩わしいことこの上なく、その日は授業が終わると早々に帰宅した。
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「えー!先輩チョコもらったことあるの!?」
「なんだその反応は」
「だって先輩はもらったことないかと思ってた……」
「ほう、お前お得意の思い込みか。そう思ってて質問するとは嫌な奴だな!」
今日はバレンタインデー。研究室にもちらほらと女子学生が顔を出すが、森永も宗一も義理チョコすら断っていた。
森永に、今までチョコをもらったことがあるのかと質問され、宗一は忘れていた記憶を掘り返して答えたら、質問した本人が拗ねた。
「だってこの5年で受け取ってるの見たことなかったですから〜」
「あの時はうっかり勢いで受け取っちまって、突っ返すのもなんだからそのまま……」
「はあ……。そうですよね、先輩って押しに弱いからなあ」
「てめえがそれ言うのかよ!」
ムカッとしたので森永を睨みつけ、耳をつねり上げてやった。
「いててて、すみませんごめんなさい!」
「お前はどうなんだよ」
「え?」
「チョコ!もらったことあんのか」
森永を見ずに、宗一は尋ねた。実験結果を書き留める手がうろうろしている。
「大学に来て、先輩と出会ってからは受け取ってませんよ。地元にいた時はいくつか……。でも真崎さんと付き合ってた時は受け取ってないな。……あ。」
失言した、と森永が気付いた時には遅く、宗一の眉間の皺が深くなった。
「あいつの名前を出すな!」
「ごめん」
「……っ」
森永は、机に向かう宗一を背中から抱きしめた。
「バカやめろよ、人が来るだろ!」
「ごめんね、先輩。不安にならないで。俺が今好きなのは先輩だから、安心していいんですよ」
森永の腕を振り払おうとして、果たせずに宗一は俯く。
耳元で言われた森永のその言葉に嘘がないことを、宗一はもう知っている。それでも時々不安で苦しくなるのを止められない。
安心するには足りない。でも、ここは学校で……
「……あ、とで。」
「ん?なんですか?」
「帰ったら、ちゃんと……だから、今は離せ」
「せんぱ……」
森永の腕の力が緩み、宗一はそこから抜け出す。
「アイスコーヒー、買って来い」
「え?寒いのに」
「いいから買ってこい!」
「はーい」
森永がにやにやしていたのが気持ち悪かったが、赤い顔を見られるよりましだった。
冷たいコーヒーで熱をごまかして、なるべく早く実験を終わらせて、家に帰ったら。
森永の好きにさせてやろう。今日は、バレンタインデーだ。
赤い頬の女子生徒を思い出す。
記憶の底、淡い恋の色。
少しずつ、染まっていくのを感じる。
end.
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あま……いのか?
お部屋に帰ってからの好き勝手は……夜までお待ちください。
可愛い高校生の兄さんを想像して、ニコニコしています。
「てめえがそれを言うのかよ!」に笑ってしまいました!
好きにさせてやる・・・なんて、何て大胆で
可愛いのでしょう。(≧▽≦)
甘ーい兄さんを、ありがとうございました。
お邪魔しました♪
いらっしゃいませ♪
実は、オフ会で「暴君ぬりえ」を拝見させていただいて、その中の詰襟兄さんに禿萌えたんですよ〜。森永君の妄想はクオリティ高いですね!!!さすがです。
好きにさせてやる、と言いつつ、続きでもその部分を朝チュンにしてしまった私ですが、そこを埋めるべく努力したいと思います。
コメントありがとうございました!
やっばいです…
なに、このかわいい宗一兄さん!?
「…あ、とで…」
…何しちゃうんですか!?
続き、続き!
急いで2を読まなきゃ!
続いてるんですよね?(笑)
いらっしゃいませ♪
兄さんなりの、お誘いでした・・・
続きも読んでくださって、ありがとうございます♪