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ケガ

友達になら簡単にできることが、君に対してだけは出来なかった。

君は私にとって太陽みたいに眩しい人なんだ。

明るい笑顔に気さくな態度、ちょっと強引なところは困ってしまうけれど。

そう思うのは私だけじゃない。みんな君が好きで、みんなにとっても太陽だから、決して私だけの君にはならないってわかってた。
力強く握られる手と強引に引かれる手は嬉しかったけど、握り返したってこの手は私のものにはならない。
渋々を取り繕って握り返したのは、喜び勇んで握り返した途端手放されるんじゃないかって怖かったからだ。
いつか離されるなら今を楽しもう、なんて考えは私にはなかった。気紛れで私を引き回すなんて、なんてヒドイ奴だって思ってた。

どうせそのうち私のこと放り出すんでしょって。

だからといって、引かれる手を振り払うことなんて出来なかった甘ったれな私。
それでもって、素直に握り返して、皆と同じように君を囲んで笑い合って、君にとって私が皆と同じになるのは悔しいじゃないか、なんて思ってた天の邪鬼な私。

はは。どうしようもない。


君を

掴めそうで、
掴めなくて、

ひどくもどかしい。

暗闇で

ため息を1つ。


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