重要な確認事項として、インプラント治療を始める前にインプラント埋入にあごの骨が耐えられるかどうか知る必要があります。
特に、歯周病や顎関節症の既往症があれば、治療開始前に既往症を完全に治しておく問題が生じます。
美容整形で、骨を削ってあごのラインを変えた方にもリスクを背負っています。
最新の技術を用いれば、これらの病歴だけで治療できないといわれる可能性は低いためまずは歯科医に全て話しておきましょう。
歯科におけるインプラント治療では、あごの骨に埋める部分の素材はチタンが主流です。
特長として、骨に埋め込んだとき調和性が高く、身近に使われることが多く、アレルギーも起こりにくいのです。
治療を始めるにあたっては頭部CT、あご周辺のレントゲン、口腔内検査といったいろいろな検査を実施し、その結果を見て治療に取りかかるため安全性を確認しながら治療を受けられます。
また、治療そのものと同じくらい大事なメンテナンスを積極的に患者が歯科医と連携しながら行っていけば安全で、快適な使用が続くことを期待できます。
入れ歯の装着に違和感があるという方、または入れ歯そのものに抵抗感があるという方にインプラントは最適です。
インプラント体と呼ばれる人工歯根の埋入手術をして、そこへ上部の義歯になる部分を装着します。
ほぼ全て自費診療になるため高くつきますが、入れ歯よりも見た目の自然さに優り、自分の歯と同じように噛めるので、食べ物も美味しく感じられます。
見た目が気になる、あるいは自分の歯と同じような使用感を追い求めるならば、インプラント治療を選ぶべきです。
一般的なインプラント治療は、大きな3つの関門があります。
一番に歯茎の切開、あごの骨へ人工歯根を埋入、あごの骨、及び周辺組織と人工歯根がなじみ、定着するのを待ちます。
歯根と義歯の間をつなぐアタッチメントをつけ、義歯をかぶせれば使用可能です。
というのがだいたいの流れです。
この中では、人工歯根があごの骨に定着するまでに時間がかかり、約2ヶ月から6ヶ月見ておかなければなりません。
このため、インプラント治療を始めてから義歯を使えるようになるまで、おおよそ3ヶ月から10ヶ月かかると押さえてください。
1年近くもかけてインプラントを定着させ、やっと歯のある日常が戻ってきたと思っても、それで終わりと思って油断するのは禁物です。
治療後の綺麗な状態を維持していけるかどうかは、定着後の口内ケアにかかっているといえます。
間違った口内ケアでは歯を良い状態に保てません。
正しい方法を歯科で教えてくれるので、それを守って、常に歯を綺麗にしましょう。
歯医者さん任せにせず、自宅で手入れするのが大切なのです。
その上、インプラントは普通、神経を抜いた歯に施すわけですから、何か異常が起きていても、なかなか自分では気付けないことがあります。
担当歯科医による定期的な経過観察を受けるようにしましょう。