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俺の通ったあとには

音也と翔ちゃんと、トキヤ


「おや、飛行機雲ですね。」
「おーホントだ。」
「えっドコドコ?」
「あのマンションの向こうですよ。もう薄くなってきましたが」
「俺のあとには雲も残らない!」
「まじかー」
「あっ今翔後ろみないで言ったでしょ!」
「バレたか。」
「そりゃ俺だからね!」
「つかいうならもっと格好良くいえよーケン王みたいなかんじでさ。」
「だってトキヤ」
「なぜ私に振るんですか!?」

まっぷたつ

嶺ちゃんとカミュ。

どんどん
「ミューちゃん!」
「帰れ。」
「ケーキあるんだけどなぁ。」
「10分だけだ。」
「ありがと。はい!ミューちゃん誕生日おめでとー!って訳で、ケーキ作ってきたよ」
じゃじゃーん
「ふむ。」
「そんな顔しないで開けてみてちょ。ボクの力作なんだから。」
「寿、これはなんだ。」
「QUARTET★NIGHT風たっぷりイチゴの甘々ショートケーキ!」
「その上に乗ってるものだ。」
「ああ、これ砂糖細工っていうやつで砂糖で出来てるんだよ。こっちがボクで、これがランラン。それからあれがアイアイで、それがミューちゃん。意外とこれ難しくてさー……ってちょ。」
「寿の頭、良い味だな。」
「わーボクちんまっぷたつ」
「貴様、アイドルよりこっちの方が向いてるのではないか?」
「褒められちゃった!でもボクはアイドルな寿嶺二なの!」
「褒めてなどおらん。」
「ふっふっふー。あ、ミューちゃん紅茶飲む?」
「貴様がどうしてもというならもらってやる。」
「りょーかい。じゃちょっと台所借りるよー。」



それ欲しいなぁ

レンと他ST☆RISH。
ルーレットと御曹司と年長コンビと仲良しクラシック組と紺ポロ組がひっちゃかめっちゃか。

音也と。
「イッキは美味しそう食べるよねぇ。」
「だって本当においしいんだもん!ほっぺた落ちちゃいそう。」
「それ、本人に言ってあげなよ。喜ぶんじゃない?」
「当然ですって言ってた。」
「ああ……。ご馳走さま。」
「何が?」
「こっちの話さ。」


真斗と。
「やらんぞ。」
「欲しいなんていってない。」
「ならばそんな物欲しそうにみるな。食べにくい。」
「そこで食べるお前が悪いんだろ。」
「どこで食べようと俺の勝手だろう。」
「じゃぁ、オレが……っぐ……」
「どうだ?」
「…………悪くはないよ。刺激が足りないけど。」
「そうか。」


那月と。
「レンくん!」
「おや、シノミーどうしたんだい?」
「最近みんな忙しいでしょう?だから元気が出るスペシャルドリンクを作ってみたんです!なのでレンくんもお一つどうぞ!」
「ありがとう。ちなみにもう誰か飲んだのかい?」
「はい!翔ちゃんダンスレッスンのあとヘトヘトだったのに、飲んですぐにバッって立ち上がってマラソンに行っちゃいました!」
「へぇ。それは効きそうだね。…………うん。シノミーらしい味だね。元気がでたよ。」
「嬉しいですっ」
「っっ……と。シノミー、このままだとせっかくのスペシャルドリンクが零れてしまうから放れてもらってもいいかな?」
「ああ、ごめんなさい!」
「いや大丈夫だよ。」
「おわかりはいっぱいあるので遠慮しないでくださいね!」


トキヤと。
「食べますか?」
「いや、いいよ。イッチーは細過ぎだからちゃんと食べないと。」
「私は計算してるからいいんです。だいたい細過ぎるのは貴方でしょう。それに食事のバランスも良くないですし、」
「あーうん。それは今度聞くよ。というか計算してるなら、オレにあげない方が良くない?」
「はぁ。貴方を見てると音也を思い出すんですよ。」
「イッキを?」
「ええ。」
「そう?」
「全く似てないけど、そっくりですよ。」


翔と。
「おチビちゃん。」
「なんだよ。あとチビっていうな。」
「それ、ちょーだい?」
「まぁいいけど。ほら。」
「食べさせてよ。」
「はぁ!?」
「両手塞がってるし。」
「スマフォ置けよ!」
「ヤダ。」
「お前は……!あーもーほら、口開けろよ。」「あーんって言ってくれたら可愛いのに。」
「可愛くてたまるか!ほら、口開けないならやんねぇぞ。」
「わかったよ。あーん」
「あーん……って!」
「うん。おいしいね。ありがと。」
「あー……。なんかドッと疲れた。」
「俺は楽しかったけど?」
「お前だけだよ!!ったく。」

肉じゃがソフトがHu・・・アツいぜ

小ネタ。
年長組が、ルーレットのリコーダー演奏に乗せてごーごーじぇっとこーすたーを歌います。

わぁ、僕レンくんと一緒に思いっきり歌ってみたかったんです!
オレもだよ、シノミーと二人で歌ったことはないもんね
せっかくなので、パァっとキラッキラな歌にしましょうね!
ナイスアイディアだね。おや、イッキ、音が外れてるよ?
これからスピードアップするんだから、がんばって(はぁと)
\ぱちん/
わぁすごいです!さすがレンくんです!
まぁね。
俺もう無理!!リコーダーでやる曲じゃないよぉ〜!!
おや、イッキはギブアップかい?イッチーががんばってるのに。さ、シノミーいくよ!
はい!!

(中略)

わかったお弁当つくりますね!\楽しみだね/
肉じゃがソフトでりしゃすー\Hu・・・アツいぜ/

あいつら、俺らの曲でなにやってんだ…。
一ノ瀬のあの指使いは見事だな、俺も見習わなければ。
トキヤすごいよねーなんでもできちゃうんだもん。
え、や。うん…そうだな。

My Dear

「マサ!」
 大きな声で、俺を後ろから呼び止めたのは、一十木だった。その一十木は意気揚々と俺の元まで駆け寄ってくる。その後ろから、音也!廊下は走らないようにと前から言ってるでしょう!と一ノ瀬の声が聞こえる。振り返ったときは陰に隠れて見えなかったが、どうやら一ノ瀬もいるらしい。
「どうした?」
「はいこれ!俺とトキヤから。」
 差し出された手のひらぐらいの箱をみつめて、そういえば今日は己の誕生日だったことを思い出す。
「誕生日、おめでとうございます。気に入っていただけるといいのですが。」
いつの間にかこちらに来ていた一ノ瀬と目が合い、微笑まれる。
「いくつになっても祝ってもらえるのは嬉しいことだな。ありがとう。」
一十木からプレゼントを受け取り二人に礼を告げると、自分の自然に頬が緩むのがわかった。
「どういたしまして。ってトキヤ!時間やばい!!」
「あなたが早く起きないからでしょう!すみません、急ぐので失礼しますね。」
来た時と同様に慌ただしく二人が去っていく。あのふたりは変わらないなと思いながら、もらったプレゼントを持っていたカバンにしまいこみ、テレビ局に向かった。

 あのあとテレビ局の控え室で四ノ宮と来栖からもプレゼントをもらい、仕事を終えた俺は、神宮寺の部屋へと向かう。いつの間にかお互いの予定が会うときは、一日一食は共に食べることが暗黙のルールとなっており、本日も例に漏れずここで夕食を取るつもりだ。
とはいえ、自分の誕生日だから特別何かあるわけでもない。奴から誕生日について全く触れられていないので、いつも通りでいいのだろうと思う。誕生日を祝われることを期待しないわけでもなかったが、なくても別に構わない。
「さて、作るか。」
 材料を広げて、包丁を手に取った。
 調理を初めて1時間ぐらい経った頃だろうか、だいたい出来上がったところでチャイムがなり部屋の鍵が開く音がした。
「ただいま。」
「ああ、おかえり。」
 つまみ食いをしようとする手をはたきながらする、このやり取りも嫌いじゃない。作られていない笑顔を見るのが、好きなのかもしれない。こっちに来たついでに手伝えと言えば、なんだかんだと文句は言ってもやるし、そう悪くないと思う。
 食事は、というか食事のあともいつも通りだった。食べて片付けて、並んでテレビを見て。そうしている合間にあっという間に時計の針は23時55分を指していた。もうあと5分で今日が終わる。期待していないと自分に言い聞かせたものの、何もないのはやはり寂しい。しかし、自分からいうのもおかしな話だ。
「神宮寺、今日はもう帰る。」
 もう今日は部屋に帰って寝てしまおうと立ち上がる。どうせ今日一十木たちにプレゼントをもらうまで忘れていたのだから、明日になれば気にもしない。
「もう行くのかい?あとちょっとなんだし見ていけば?」
 テレビに写っているドラマはちょうど山場を迎えている。それは数ヶ月前に撮った俺たちが主役の特別ドラマで、見ずとも結末は知っているが、断ってはいけないような雰囲気を感じて、俺はその場に座り直した。
隣では神宮寺が、このドラマについて話をしているがその内容はほとんど耳に入って来ず、時計の秒針が回るカチカチという音を音をぼんやりと聞いていた。
「全く。お前は人の話きいてないでしょ。」
「すまない。」
「まぁいいけどさ。別に。」
 秒針が周り23時59分をさす。あと1分で今日が終わる。
「あ、そうそう。」
 いかにも今思い出したとでも言うようにな声で、いやらしく笑ってやつは切り出した。
「誕生日おめでとう、真斗。」
「……ああ。」
 それだけ返すのに精一杯だった。
「あれ、待ってたんじゃなかったの?そわそわ時計なんかじっと見てたし。」
 にやにやと笑いながらこちらを覗き込んでくる態度に、沸騰するような熱が湧き上がってくる。
「そんなことはない!俺はもう帰る。」
 立ち上がって、カバンをつかみとって玄関へ向かう。たった一言をこんなにも喜んでる自分が恥ずかしくて、いてもたってもいられない。
「また明日ね。」
 後ろから声がかかる。逃がしてくれるのならば逃げてしまおう。俺は返事もせずに、奴の部屋から逃げ出した。
 それから、部屋に戻ってくると、部屋のドアノブに袋がぶら下がっていた。中には小さな箱とメッセージカード。
「馬鹿者め。」
 メッセージカードを広げて、内容を確認しながら部屋の中に入る。それからポケットから携帯を取り出して慣れた手つきで、電話番号を呼び出す。
 伝えなければならないことがあるから、早く出ろと思いながら、その電話がつながるのを待った。