Sくら


「おちびちゃん、ちょっと傘入れて」

「おま、今朝テレビで今日は傘もってけって言ってただろ?」
「朝はテレビみないからねぇ」
「そうかよ、あ。」

「入れてくれたお礼。あとおチビちゃんの高さだと頭が当たるからね。」

「くっそ……。まぁ一応さんきゅ。」

「どういたしまして。……あ、イッチー」

「おや。二人とも随分仲良いですね」

「レンがこんな天気なのに傘持って来てねぇんだよ」

「そういうこと。」

「ああ、なるほど。」

「なぁトキヤ、そっちの傘いれてくれねぇ?」

「いいですよ。折りたたみ傘に二人じゃ狭いでしょうし、それに翔ならまぁ。」

「なんだよ」

「なんでもありませんよ。さぁどうぞ。」

「おーサンキューな!」

「オレもそっち入りたい」

「この傘は三人も入りませんよ。」

「大丈夫、イッチーの傘は大きいし。」

「ちょレン!」

「はいはいおチビちゃん濡れたくなかったら、もっとよってー」

「全く……。傘は持ってくださいね。」

「もちろん。」



「ねー俺たちもあれやろうよー」
「しかし、俺たちの傘はどれも小さいからな、難しいだろう。」
「そうですねぇ。今度雨が降ったらおっきいピヨちゃん傘もってきます!」
「じゃまた今度だねー。ちょっと雨が降るのが楽しみになってきた!」
「はい!」
「そうだな。」