「……!」

「これは…っ」


突然空気がヒヤリとした。
みんなのせいで風通しのよくなったお屋敷の周囲が淀んで見える…

もうみんなわかってる。
怨霊独特の禍々しさ…



「下衆めが…!」

「わっ!」


元就さんに抱えられてその場から飛び退いた。
も、元就さん細そうなのに結構力強いんだ…!
…ってそうじゃなくて!


「元就さん!あたしは大丈夫!このままじゃ元就さんが戦えないよ!」

「たわけが。貴様を捨て置けば格好の餌食となるであろう」

「毛利元就!そいつを寄越せ!」

「凶王三成…!…よかろう、受け取るがよい!」

「えっ…」

まさか元就さん…!


「っきゃあああああ!」

な、投げたー!?
嘘でしょ元就さん!
見かけによらずむちゃくちゃするにもほどがあるよ!


「千里!」

「み、三成さんっ!」


…あ、今度はちゃんと受け止めてもらえた。
っていうか三成さん久しぶりかも…



「Ha!Nice catchじゃねえか石田三成!」

「三成!千里を安全な所へ!」

「私に指図をするな家康!」


このやりとりもなんだか久々…!
三成さんは怨霊とみんなから少し離れた場所にあたしを下ろしてくれた。


「………」

…え、なんかすごい見られてるんだけど…
あたし、どっか変…?


「怪我をしているなら見せろ」

「えっ?」

「何度も言わせるな。怪我はしていないのか」

「あ、うん!してない!してないよ」

「…ならいい」


あ、またそっぽ向いちゃった…

でもこれって、心配してくれたの…?
う…さっき聞き返しちゃったの恥ずかしいけど、嬉しい…かも。


「封印が必要になるまで、ここで大人しくしていろ」

「…あ、はぁい」

…なんか、三成さんだぁ……




















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戦闘モード。
彼女はBASARAキャラなら容易にキャッチボールできるサイズと軽さです。

年越しますが、2012年もお付き合いいただけると幸いです!