初夢は覚えてません。家鴨です。
あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。
一夜の夢
今度は数字「一」で、小説を書く方向けお題。
といいつつ詩でも絵でも漫画でも、続く言葉を考えるだけでも。
タイトルにしても作品内に文章を使っても可。お好きなように。
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・信用第一
「…なんか悩みでもあるの?俺でよかったら聞くよ?」
「え?あ〜……いい、遠慮しとく」
「なんでだよ」
「顔がうさんくさい」
「ひどっ!!」
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・見合いの日に一目惚れ
「初めまして」
と顔を上げて、私は一瞬で心を奪われた。
涼しげな目、笑みを絶やさない口元、角張った男らしい手には装飾品の類いは一切ついておらず、そこにまた好感を抱く。
ぽーっと彼を見つめていると、叔母さん――私側の仲人ーーが「あとは若い二人で」と席を立とうとした。
「待ってください!」
私の言葉に場の空気が止まる。
「こんな場所で言うのもなんですが、この話お断りしてもよろしいでしょうか」
叔母さんが息をのみ、向かいに座る相手の顔がひきつったのが判る。それでも私は止まらない。
「一目惚れしてしまったんです!貴方に!」
テーブルから身を乗り出して、私は驚く彼ーー相手側の仲人に想いを伝えた。
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※前(?)のバトンの続き。
いっそのこと幽霊シリーズにでもしてしまおうか。
・一人にしないで
救急車で運ばれた友人は、幸い大事には至らなかったが、「とりあえず安静に」ということで一晩入院することとなった。
平謝りする俺に、ベッドから身を起こしたこいつは手を振って答え、そして真剣な顔で言った。
「今回の事で十分判ったろ。確かにお前にとっちゃ悪い子ではないのかもしれない。それでも確実に、周りに災難を運ぶ『悪霊』になりつつあるんだよ」
一度あの子の手の冷たさに恐怖を覚えてしまえば、もうこいつの言葉に首を振ることは出来なくなってしまった。
「……俺も病院に泊まって良いかな」
「椅子しかねぇよ?」
今は横になることよりも、あの子から出来るだけ遠くに離れていたかった。
消灯から何時間たっただろうか。
気づけば俺は腕を枕にし、半身伏せるようにしてベッドに凭れ寝ていた。
ゆっくりと顔を上げ辺りを見回す。
友人は寝息をたてており、同室にいる何人かの患者も寝静まっているようだった。
あくびをしつつ半身を上げ、固まっていた肩と腕を回す。
ふと、何かが手に触れた。
俺は振り向く事が出来ない。
顔のすぐそばに気配を感じる。
「……一人に、しないで…」
ぴちょん、と何処かで水音がした。
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※BL…?
・どうせ一夜の夢
「……おい」
「………」
「…おい!」
「…ふにゃ?」
「『ふにゃ?』じゃねぇよ!大の男がそんなこと言っても可愛くねぇんだよ!」
「いやいや、今はギャップ萌えという…」
「それはどうでもいいんだよ!なんで俺とお前が一つの布団で寝てんのかって訊きてぇの!」
「………まさか昨日のこと、覚えてないとか言わないよな?」
「え」
俺の言葉に、驚くほど相手は狼狽えた。案外俺って俳優の才能があるのかもしれない。
「酔っ払ったお前を介抱してやって、ついでに添い寝してやったっていうのによ」
「……それだけ?」
「え、何?なんかエロいこと考えてた?やーらしー」
「何それ寝言?」
さっきの狼狽えっぷりが嘘のように、鼻を鳴らしてこいつはそう言った。
全く可愛くないけれど、寝顔にキスしたことを言ったら本気で怒られそうだから、賢い俺は黙っておくことにした。
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・一緒に暮らすということ
「一人暮らしより負担が減る」
「一人暮らしより負担が増える」
「……もっと家事を手伝います」
「当然」
ありがとうございました。
感想など何か一言ありましたら
→最近小説が書けなかったので、自分でリクエストしておきながらバトンに答えることができませんでした。
まぁ今が書けてるかって訊かれてもどうか判んないですけど。
久しぶりに『書いた』って気がしました。楽しかったです!
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