*引き続き前記事からの軽めな妄想(たまに軽くない)(どっち)*


新八くんの可愛らしさ+いじらしさに何となく気分良くなっちゃって、物陰でチューしたりしてる銀さんって良いよね。誰にも内緒でね。内緒なのにお遊び感覚、好きっていう自覚もないのに新八くんの唇は手放し難い。最高ですね(真顔)
てかそんな話ばっかり書いてるけどね、つまりは銀新でも高新でも似たような話を量産してますが(言い方)、まあ同じシチュがとことん好きって事なのでしょうね。人の好みはそう変われない。

でもね、最近は銀さんも少しだけ反省してんの。だって何か神楽ちゃんにも胡散臭い目で見られ始めたものですからね。神楽ちゃんが遠くに行ってしまうと思うと銀さんもとても寂しいので(親御さん)、

「(神楽も最近は微妙〜に勘付いてるみてーだしな。ガキっつってもアイツも女だし、変に聡いとこはあるよな。でもガキはガキだから微妙〜にでしかねェけど、全貌に気付くとか神楽のおつむでは無理だけど……まあ、そんでももういい加減やめにしねーと……)」

と思っております。でも何かもう新八くんとキスできないかと思うと、それはそれで寂しい銀さん。

「(あーでも、止めるっつったらもう何もできなくなんだよな。何も……って、マジもう止めるっての!止める止める、新八の上唇ツンツンしたり舌先甘噛みしたり、チューしてる時にさり気なく触ったり……こう、髪の毛触ったりとか……そんなんすんのも止めるからね!)」

頭をブンブン振るって自分を戒め……って、いや何やってんの銀さんは(ビシィッ)

チューしながら新八くんの髪を撫でてんの?舌先甘噛みしてんの?え、それ何なの?愛なの?(愛でしかないです)

だからねえ、新八くんとの秘密を手放すのも惜しいような気持ちはもちろんあるのですよ。けどこのまま行くと、きっとキスだけじゃ満足できなくなる気がする。そのうちにきっと、いや必ず、自分はもっと色々なもんが欲しくなると銀さんも自覚はあるの。
そうなると銀さんはやっぱり新八くんを思いやるじゃないですか。

「(……新八の気持ちに応えてもやれねーのに、そこまで俺が手ェ出していい筈はねえよな。マジで)」

って、銀さんも分かってるねえ。だって新八くんの気持ちを利用して自分のいいように扱うなんて、銀さんはそんなんしないじゃないですか。いやそれも萌えるけど(分かってるよ)。さすがにそこは大人の引き際知ってるよね。

まあしかし、そんなやってうっすら我慢してるので、銀さんの日頃の飲酒とパチンコは確実に増えてますけどね(だからオイ大人ァ!?)

だからね、近頃は銀さんも考え込んでるから、いつもの馴染みのおでん屋台で呑んでる時にでもね、幼馴染である桂さんにはうっかりぽろっと喋ってしまうの。
隣り合って座った桂さんに、ついついポツポツと最近の自分の顛末を……もちろん新八くんの名前は伏せてるけど。


そしたら聞き終えた桂さんなんていつもの真面目くさった顔をして、コトンと屋台の番台に日本酒の入ったコップを置き、

「なるほど……つまりはあれだな?お前の言うその娘とは、肉体関係だけという訳か?身体だけ好きなように弄んで愉しんでいると、こうか?(真顔)」

って、何を早急に早とちりしてんの桂さんんんんん!!(ズビシィッ)
その桂さんのボケには(注・桂さんにはボケたつもりは全くないです)、銀さんも口に含んでいた日本酒をブーッと盛大に噴き出し、

「げほっ、ちょ、違ェから!まだそこまでいってねーから!弄ぶとかねーよ、そこまでの段階にすらまだ至ってねーんだよ!何を早とちりしてんだヅラ、ほんっとてめえは!つーか無駄に真面目くさった顔で何てこと言ってんの?!」

着物の袖口でゴシゴシ口を拭いながら弁解しますが、初冬の夜風に吹かれた桂さんは雅やかにそっと首を傾げ(美しい)、

「ん?何だ、違うのか。しかし『まだ』とはなんだ銀時。いずれはそうなりたい、あわよくば、という下心が隠せてないぞ」

はっはっはと闊達に笑ってらっしゃるので、銀さんのセリフを何故かこういう時だけサクッと丁寧に容赦なく拾うので、それ聞いた銀さんもプチっとこめかみの血管キレさせて、

「あ、やべ。コイツそう言えば話通じねー馬鹿だった。とりあえず殺そ」

って、即座に腰から木刀抜きかけてますけどね(落ち着いて)

ままま、元の話に戻ります。桂さんもボケボケだけど、まあ人が良いからねえ。コップ酒をちびちびやりながら(屋台なのでね)、銀さんの話にそっとお耳を傾ける。

「そうか……たまに戯れで接吻はすると。だが向こうの気持ちには応えられそうにないと、こういう事でいいか?」
「ああ。……まあ、大まかにはそんな感じ」
「何故応えてやれない?もしもお前が相手の気持ちを弄んでいるなら、今度は俺がお前を斬るぞ。いたいけな娘の純情を弄ぶなど、侍にあるまじき事だからな(真顔)」
「違ェっつーの!どこにでもお前の士道ぶち込んでくんのやめて!別にアレ、俺が弄んでるとかじゃなくてよ、向こうのが凄え年下だしさァ。若さ故の気の迷いかと思うじゃん?フツーはさ」
「気の迷い?まあ、向こうは迷ってなどいないと一途に思っていることだろうな」
「なあ。絶対ェ思ってるよ。迷い道なのに分かってねーんだって。そんなんで好きとか言われても何か……そういうの良くわかんねーし」

銀さんも語りにくそうにはしつつ、頭ガリガリ掻きながらも、桂さんにはなかなか素直に喋りますね。てか晋助と言い銀さんと言い、新八くんとのことで何かあったら桂さんに相談すんのは何なの(いやそういうシチュお前が好きなんだろ)。ほんっとお前ら仲良いよね、って思いますね。
そしたら桂さんも少し考えて、

「『良く分からない』だと?それは何だ。何が分かっていないんだ、銀時」

銀さんの口から出たセリフを諳んじてみるの。そしたら銀さんも、ん、と桂さんから目線を外し、
すげーバツが悪そうな顔をして、


「だってよォ、俺そういうの向いてねーじゃん。何かこう、一人の奴と延々と向き合う?みたいな。ガラじゃねーよ」
「つまりは今までのお前は不特定多数の相手とサラッとしか付き合ってこなかった、爛れた色恋しか知らない、だから今更ながらその娘の純真に戸惑っている……という次第だな。全く……もうじき三十路にもなる男のくせにな(真顔)」
「ちっげーよ!だから殺すぞヅラ、てか俺らタメだからね!……。……や、まあ、それは違わねえけど……(小声)」

ごにょごにょと語ったもんですよ。桂さんは聞きつつ、ふむふむと頷いた。

「いいじゃないか。迷って悩んで……向こうの気持ちに近付こう、相手を理解しようともがく。銀時らしい」
「だーかーらァァァ俺らしさって何だよ?!それが分かんねえんだって」

和かに笑う桂さんを見た銀さんは、

「あーヅラに言ってもダメだわ、詰んだわ」

とばかりに台に顔を突っ伏しております(銀さん)。でもね、桂さんから出たこんな一言にはまたひょいと顔を上げましたよ。


「お前なりに、相手を大切にしているのだな」
「……はっ?(目が点)」
「相手を大切に想っているからこそ、むやみに傷付けたくないんだろう。だから無碍に突き放せもしないし、かといってお前はお前で向こうの好意を心地よく思っている。いや、思い始めている。その感情を恋と言うんじゃないのか?だから……」

って、桂さんのセリフには目から鱗ですよ。そんでも銀さんは全否定だよね、桂さんの言葉を食い気味で遮って、

「いっ、いやいやいや、ないないない!こ、恋とかァ?!も、ほぼ身内みてーな奴だしィ?!だって常に一緒にいるしね、鍋とか突いてる仲だしね、ホラあれ、アイツなんて視力矯正の必要がある家族みてーなもんだしィィィィィィ!!??今更そんなんを意識するとかねーから!人間掛けた眼鏡みてーな、そんなんをどうにかしたいとか断じてないから!」

ってオイオイ、慌てすぎてほぼもう新八くんのことを言ってんのがバレバレですがな!名前伏せてる意味ねーよ!(銀さんッ)でも桂さんなので、

「ああ、なるほど。身内みたいなものなのか。日頃からしてリーダーや新八くんと一緒に居るお前に、それほど肉薄できる人間が身近に居るとはな。今度俺にも紹介してくれ(真剣)」

気付いてねえェェェェェェ!!悲しいほど真顔だよ、銀さんからのヒントを全力スルーだよ!全力で見送ってるよ!(とことん桂さんクオリティーがッ)


まあ銀さんも、桂さんから遠回しに、

『新八くんのことを大切にしているのだな』

などと言われてとても戸惑ってるのですよ。そんな筈ねーしィ?!っていう天邪鬼心ももちろんあるしね。でも、やはり真面目くさった顔をした桂さんからの、

「しかし……三十路間近にしてほぼ無職も同然、野宿がないだけマシ、という悲しき身空のお前を真剣に好いてくれた人なんだぞ?今後のお前の人生にもう現れそうにないな、そんな気立ての良い娘は。分かったら何も言わずに結納しておけ」
「いやそれ、そのセリフはお前にバットで打ち返すけどね。ほぼ無職、つーかテロリストで宿無しのお前にだけは言われたかねーんだけど。何で付き合うをすっ飛ばして即座に結納に行くのか分かんねーんだけど。それに結婚すんならまず確かめねーと無理だろ、あっちの相性とか」
「テロリストじゃない、革命家だ。お前はまず結納を済ませてから、あっちでもそっちでも出直してこい」
「はいはい、どっちでもいいそんなもん。ヅラがどっちでもどうでもいいわ、毛ほども関心ねーわ」
「ヅラじゃない桂だ、俺の髪は生まれてからずっと天然ツヤツヤの地毛だ(真顔)」
「いや毛ほどもってそういう四角四面な意味じゃねーよ、つか馬鹿だろお前(真顔)」

噛み合ってるんだか噛み合ってないんだか不明なセリフには、銀さんはまたこめかみピキピキですけどね(どこまでいっても)


でもね、日本酒をぐびっと煽りながら、


「(大切にしてる、か……)」

桂さんの言葉を少しだけ考えたのです。そう、たしかに自分は新八くんを傷付けたくはなかった。自分の短慮で新八くんを傷付けることはできないと思っていた。すごく大切にしていた。すごくすごく、想っていた。自分の中にあるいちばん柔らかな場所で護ってきて、護られてきて、ずっと共に在り続けたいと思っているから。

こんな関係になるよりずっと前から、銀さんはそう思ってきた。大切じゃないはずがなかった。つまりは銀さんのとっておきはいつも新八くんなのですよ(どこまでも公式)
まあ、その親愛にいよいよ恋愛感情が組み込まれるとなると、もう銀さんは訳分かんなくなるんだけどね!

仔犬のように懐いてきてくれてカワイイと思うし、「銀さん」「銀さん」って慕ってくれて、とても嬉しく思うんだけどね。いつでも当たり前のように世話を焼いてくれて、新八くんなんて銀さんの着流しとか繕ったりしてるんだよ?銀さんの為にね。可愛くない訳ないですよ、これは普通に年下の部下を持つ上司の心持ちだとしても。
でも真っ直ぐなその純真を正面から受け止めるには、銀さんはいささか育ちきってますからね(もうすぐ三十路)

まあ、そうやってぐだぐだ悩んだり、大切にするあまりに踏み込めなかったり、その笑顔をずっとずっと護りたいと思っていたり……それはもう恋の始まりと言っていいんじゃないのかなって思いますけども!!どーなの銀さん!