歌姫・浜崎あゆみ誕生に秘められた出会いと別れを描き、昨年7月に発売され話題を呼んだ小松成美の著書[M 愛すべき人がいて;幻冬舎]が、安斉かれんと三浦翔平のダブル主演で連続ドラマ化されることが明らかになった。4月期のテレビ朝日系土曜ナイトドラマ枠にて放送され、AbemaTVでも独占配信される予定となっている。
テレビ朝日とAbemaTVの共同制作となる本作は、1990年代の激動の音楽業界を舞台に、本格的に芸能活動を始めるために福岡から上京したアユと、人生を懸けて彼女をプロデュースすることを決意したマサの出会いなどを描く物語。秘められた恋の告白は話題を呼び、発行部数16万部と大ヒット。反響を受けて映像化のオファーが相次いでいた。ニューヨークへの留学、ライバルたちの壮絶な嫌がらせ、マサへの恋心など、浜崎サンの実体験をもとにしたエピソードが、ドラマならではの彩りを加え、壮大なスケールで描く連続ドラマ。脚本は、ドラマやバラエティ番組の企画や映画、舞台の脚本・演出のほか、小説の執筆などマルチに活躍する鈴木おさむが担当する。華やかな表舞台とあらゆる思惑に満ちた裏側、激動の音楽業界の光と影を圧倒的なスケールで描く。
「平成の歌姫」としてトップスターへと上り詰めていくアユを演じるのは、歌手として活動し、今回がドラマ初主演の安斉かれんは、それ以前から化粧品ブランドの広告モデルに選ばれるなど、デビュー前は有名アパレル店でカリスマ店員として働き、ファッション界では知られた存在だった。[ポスギャル(ポストミレニアルギャル)]と呼ばれる次世代型ギャルの一人として注目され、2019年5月1日に[世界の全て敵に感じて孤独さえ愛していた]でデビューした。これまで3枚のシングルを発表しているが、いずれもCDショップで無料配布もするという異例のプロモーションも話題となった。
その完璧なビジュアルから、SNSなどでは「本当に実在する人間なのか…」と、バーチャル疑惑まで浮上した。
そんな安斉サンがついにその神秘のベールを脱ぎ捨て、本格的な演技に初挑戦し、平成の歌姫・アユを演じる。令和に改元された当日の昨年5月1日にデビューして以来、メディアに一切姿を見せていない安斉サンが、平成の歌姫役でベールを脱ぐ。
そして、レコード会社「A VICTORY」を設立し、日本の音楽史を塗り替える伝説を作り続ける希代のプロデューサーのマサを三浦が演じる。これまで数々のドラマや映画に出演してきた三浦翔平が本作で地上波ドラマ初主演に挑む。
ドラマのキーとなるアユ役に安斉サンを抜てきした担当プロデューサーは「多くのファッションメディアに登場する安斉さんのことを知り、その瞳の力強さを見た時に、この方に賭けてみよう…と思いました」と起用理由を明かす。また「ドラマは平成の歌姫誕生物語ですが、撮影は、安斉かれんの成長物語、リアル歌姫誕生の物語。いわばドキュメンタリーだとも思っています」。現場での三浦についても「安斉さんを引っ張り、支えて、叱咤激励する姿は、まさにアユのプロデューサーそのもの」と話した。
本作では、1994年に「アジア最大のディスコ」としてオープンした六本木のヴェルファーレをはじめ、ネオンが輝く渋谷のスクランブル交差点など、狂乱と喧騒に満ちた1990年代の流行や風俗を再現。流行したファッションアイテムなどが登場するのも見どころの一つとなっているほか、当時のヒットナンバーも多数使用されるという。打ち込みによるダンスミュージック、それに続く新たな音楽を探し求めるプロデューサーの苦悩といった激動の音楽業界の光と影が描かれる。
◎アユ(安斉かれん)
のちに「平成の歌姫」と呼ばれ、女性たちのカリスマとして君臨することになるアーティスト。楽曲だけでなく、ファッションやメイクなど全てが注目を浴び、一大ブームを巻き起こすトップスター。
幼い頃に父親が蒸発して以降、福岡で母親と祖母と暮らす女子高生。地元・福岡では事務所に所属し、主にモデルとして活動をしていたが、一念発起。
本格的に芸能活動を始めるため、祖母と上京する。高校に通いながらタレントを続けるが、入ってくるのはエキストラのような仕事ばかり。
そんなある日、友達に誘われ、初めて足を踏み入れたディスコで、レコード会社「A VICTORY」の専務・マサと出会ったことで、急激に運命が動き始める。
所属している事務所を辞め、マサの指示でニューヨークに渡ってレッスンを受けるなど、歌手デビューに向けての準備が始まる。
厳しいレッスンを終え、帰国したアユを待ち受けていたのはマサに特別扱いされることへの嫉妬やひがみ、そしてライバルたちの壮絶な嫌がらせだった。
しかし、自分の才能を見いだしてくれたマサの言葉だけを信じて耐え抜き、ひたむきにレッスンに取り組むうちに、いつしか信頼感が恋心に変わっていく。
◎マサ(三浦翔平)
レコード会社「A VICTORY」を設立し、専務取締役に就任。名プロデューサー「マックス・マサ」として、音楽シーンで数々のムーブメントを生み出す。のちに代表取締役社長に就任する。
大学在学中にレンタルレコード店の店長としてビジネスを始める。以降、輸入レコードの卸売、レコードメーカー、アニメやデジタル関連事業などエンタメに関わるさまざまなジャンルに事業を拡大し続けるすご腕プロデューサー。
時代の変化に伴って音楽の流行も変わることを予期、ヒットメーカーただ一人の売上が会社を支えているという状況を危惧し、六本木の巨大ディスコで次のスター候補となるダイヤの原石を探している時にアユと出会う。
いくら美人でスタイルのいい女性を前にしても心を動かされることはなかったが、ディスコのVIPルームで初めてアユに電話番号を渡し、人生を懸けてプロデュースする決意を固める。
アユには愛のムチと言わんばかりに次々と厳しい課題を与えるとともに、それ以上の愛情をもって見守り続ける。
一緒に厳しい試練を乗り越えるうちに、アユを所属アーティストとしてだけでなく、一人の女性として愛するようになる。
▽安斉かれんコメント
初めてのお芝居でとても緊張していますが、自分なりにこの作品がどうやったらより良くなるかをたくさん考えてのぞみたいと思っています。少しでも多くの方に楽しんでもらえる作品になれば嬉しいです。
▽三浦翔平コメント
良くも悪くも、物凄く注目される作品だと思いますので、エグいプレッシャーを感じています…。
浜崎あゆみさん、松浦さん、お二人に携わる全ての方達、そして何よりあゆのファンの方々に納得してもらえるようマサ役を全力でまっとうしたいと思います。
鈴木おさむさん脚本の色も楽しんでいただき、温かく見守って頂けると幸いです。
■土曜ナイトドラマ『M 愛すべき人がいて』
テレビ朝日系 4月期放送 毎週土曜 23:15〜24:05
◆安斉かれん(あんざい・かれん)1999年(平11)8月15日生まれ、神奈川県出身の20歳。幼い時から音楽が好きで、父に連れられ初めて見たライブがザ・ローリング・ストーンズ。中学の時に吹奏楽部に入ってサックスの腕を磨いた。デビュー曲をはじめ[誰かの来世の夢でもいい][人生は戦場だ]と、発表した3曲とも自身で作詞。1メートル58。血液型B。