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《僕と君のあれについての考察が本になった》

「それで、お前は結局何を言いたかったのか」
「なんだよ。まだ気にしてたのか。小さいな」
「本当に、殺して良いと思うんだが、どうよ」
「どうよって言われても、僕は死にたくない」
「それもそうだ。不毛な話し合いはやめだな」
「そうだよ。君の特殊な性癖については後だ」
「まるで俺が特殊な性癖持ちみたいに話すな」
「無いのかい!? いやぁ、これは驚いたよ」
「やはり俺はお前を殺すべきなのかもしれん」
「なんだよ。そう怒るな。カルシウム取れよ」
「知ってるか。カルシウムは短気に関係ない」
「そうだ。牛乳苦手なんだが他に何かない?」
「人の話を聞けっつってんだから聞けやぁ!」
「もー。煩いなぁ。解ってる。解ってるって」
「俺が悪いみたいだが、全面的にお前が悪い」
「僕は何も悪くない。気にする方が悪いんだ」
「クズみたいな論理だが、仕方ない諦めよう」
「そそ。人生諦めが肝心だよ。安西先生も言」
「ってないからな。諦めるなって言ってたわ」
「鬼の首取った様に言わなくても解ってるよ」
「悪いな。絶対解ってないと思ってたんでな」
「全く、心配性なんだね君って奴は。うぜえ」
「なんでこいつと友達なんだろうなぁ……俺」
「そりゃ僕が絵に描いた様な完璧さんだから」
「完璧にクズ野郎なのは概ね同意なんだがな」
「さっきから聞いていれば酷い事ばかり言う」
「それだけの事をしていると何故自覚しない」
「酷い事を僕がしているって? 有り得ない」
「成る程確かにクズ野郎であっているようだ」
「クズクズと連呼して、馬鹿だと思われるぜ」
「これじゃ罵倒の応酬だ。一旦切り上げよう」
「逃げるのかいこのチキンハート! 鳥頭!」
「鳥頭は別にビビりの言い換えじゃないぜ?」
「ししししししししししししし知ってるしぃ」
「文字稼ぎが露骨すぎて返事困るわ。止めろ」
「何の話だよチキンハートアンドヘッド野郎」
「もうそろそろこの不毛な会話終わらせよう」
「んだと、俺に指図するってのかこのクズが」
「止めろ。ただでさえ一人称頼りなんだから」
「でも、僕はあれの内容を思い出してないよ」
「思い出さなくても、なんとかはなるだろう」
「ふむ。しかしどうやってなんとかするんだ」
「……あー! あれね!? はいはい解った」
「なに。何が解ったんだよ。教えてくれよ!」
「いや、お前あれだって。あれ解らないの?」
「え? あ、えーあー、あれか。あれの事?」
「そうそう。ホント今まで何故解らなかった」
「全くだな。度し難い記憶力のなさに辟易だ」
「しかし、あれはあっちに無かっただろうか」
「あっち? あぁ、それか。どうだったかな」
「多分これの通りだと思う。確認してみるわ」
「うん頼む。僕その間にこっち見てくるかな」
「うーいっと。んー。多分あってるっぽいぜ」
「本当? 早いなぁ。解った。行ってくるよ」
「あいよー。それじゃ、お疲れ様ってことで」
「うん。いや。迷惑かけて悪かったね、本当」
「全くだ。こんな事二度とないと良いんだが」
「解ってるよ。それじゃ、あれ、よろしくな」
「任せておけよ。ああすりゃ良いんだろう?」
「そそ。まぁ、君なら十全に出来るよ。多分」
「多分かよ。まぁ、次は確認してから来いよ」
「そうさせて貰うよ。それじゃ、またその内」
「あぁ、なんかあったら連絡すれば良いだろ」
「だね。それじゃ…………なわけあるかぁ!」
「良いだろ。置いてけぼりエンドだってよぉ」
「そうだけど! そうかもしれないけども!」
「面倒な奴だな。だからややこしくなるんだ」
「解った。黙っていたけど、そろそろ言うよ」
「なんか突然雰囲気変わったけど、どうした」
「実は、あれについて僕は覚えているんだ!」
「うん。知ってたよ。当たり前に知ってたわ」
「えぇ!? じゃぁ今までの会話は何なんだ」
「誰が暇潰し以外でこんな不毛な会話するか」
「下衆な発言だけど、君、キャラだったか?」
「別に下衆ではないだろ。さあ、用件を言え」
「あぁ、うん。ごめん。えっと。〆切が明日」
「〆切? えーっと、何のだ。レポートか?」
「えっと、確か部紙? とか言ってた筈だよ」
「部紙……っマジか。寄りによってそれか!」
「うん。なんか、部長さんが君に伝えろって」
「本当、大事な時に限って人選ミスだぜ先輩」
「失敬だな。聞かなかった君が悪いだろう?」
「聞いたってはぐらかしただろ。変わらねぇ」
「僕の事を良く解っているんだね。流石だわ」
「……アイディアはある。後は文字数だ……」
「おいおーい。無視しないでくれよ。寂しい」
「俺はこれから仕上げるから、先に帰るわ!」
「え、おいちょっと待ってよ。……なんだよ」
「タイトルは、あれ、とかにしてやるから!」
「はいはい。精々頑張って、面白くしてくれ」

「au」「携帯」「限定の」「作品」「!」

「あ」
「ん?」
「あれだ」
「なんだよ」
「解ってよ!」
「あれで解るか」
「そこは察せよ!」
「あれ取ってくれよ」
「あん? あれって何」
「お前本当に最高だよな」
「意味解らん。ま、良いか」
「で、なんか俺に用なのか?」
「あぁ、そうだ! そうなんだ」
「一々煩いな。静かに喋ってくれ」
「あれだよ! お前に言うことは!」
「聞けよ。……まぁ、無理だろうなぁ」
「あぁ無理だ。あれを伝えない限りな!」
「だからあれって何だよ。指示語止めろや」
「何故伝わらないんだ。熱意たっぷりなのに」
「熱意で伝わるなら言葉要らないと思わない?」
「! お前天才なんじゃね? 成る程そうだ」
「解ってくれて嬉しいよ。だが今は別件だ」
「そうだそうだ。脱線させるんじゃねぇ」
「何だっけ。お前好きなだけ殴る話?」
「そんな特異な興じの話だったか?」
「あれ、違ったか。解らないなぁ」
「思い出せよ。えーと、あれ?」
「覚えてないなら無しでおk」
「そう言う訳にもいかない」
「どう言う訳か言ってみ」
「それが解らないんだ」
「お前死んじまえよ」
「酷いことを言う」
「お前が加害者」
「加害者ぁ?」
「で、用は」
「忘れた」
「死ね」
「あ」
「ん?」
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