スポンサーサイト



この広告は30日以上更新がないブログに表示されます。

小話?

自動車妄想の一つ・ロータス(エリーゼ)×永四郎が盛り上がって、年明け前から個人的に祭りだった比嘉妄想が形になったのですが、内容があまりにもアレなのでここで放出してみます。

※夢要素どころか恋愛要素まるでなし。とんだ色物です。方言もほぼ使いません。女の子キャラ出ます。

【簡単な設定】
木手永四郎:沖縄に事務所を構える探偵。ヤバい依頼ばかりを好んで引き受ける。愛車エリーゼ(土足厳禁)を駆り事件解決に奔走する。常にちょっとシックなドン小西みたいな格好をしてる。

甲斐裕次郎:木手の助手。トンファーを使わせれば凄腕だが推理力は小学生レベル。思い込んだら周りが見えなくなるタイプのお人よし。好物は田仁志の店のバーガー。

平古場凛:木手の助手。基本的にやる気皆無。ソファか貯水タンクの隣で昼寝が定位置。厄介事ばかり引き受ける木手と突っ走る甲斐に振り回されている。

田仁志慧:事務所の近くでカフェバーを営む。バーガーは絶品で、木手専用ゴーヤてんこ盛りの裏メニューも考案済。皆のたまり場の陽気なマスター。

知念寛:神出鬼没の情報屋。木手達の前にふらりと姿を現しては事件の核心に迫るヒントを残していく。待ち合わせ先のバーではいつもなまこをつまみに恐ろしく強い酒を飲んでいる。

不知火知弥:ご近所の交番のお巡りさん。警察官にも関わらずnotカタギな事務所に暇潰しに頻繁に遊びに来る。自ら事件を持ち込むことも。

新垣浩一:事務所のビルの大家。一階にウサギと共に住んでいる。家賃を踏み倒されまくっている。


…上記の通り、完全にウケ狙いです。
勢いだけで書いたので推敲もろくにしていない粗削りな文章ですが、こんな感じでよろしければ以下の導入部をどうぞ!






日が傾くと影が落ち、人の行き交いが少なくなる通りの一角にその探偵事務所はある。
南国にはありふれた、平屋根の白いコンクリート建築。とはいっても白かったのはかつての話で、今は所々にひびが入り灰がちにくすんだ様相を晒している。
ビルの硝子戸の脇にはゴーヤの苗が植わり、立派な実を付けている。見える景色の中ではそれだけが生命力に満ち溢れ、異彩を放っていた。
と、建物の立ち並ぶ隙間から、日の射す方へとウサギが一羽飛び出してくる。
「待ってよ、ラビちゃん」
それを追って走ってきたおかっぱ頭の青年は、慌ててウサギを抱き上げると、愛しげに灰色の柔らかい毛を撫でた。
そして、自らが出て来たビルの二階の窓を見上げる。
「今日もあの人達、朝からいないね」
また変な事件に巻き込まれたかな……?
彼はウサギの鼻先に顔を近づけて、あやすように語りかけた。

**********

「起きなさいよ」
枕代わりにしていたクッションを引き抜かれて、固い肘掛け部分に頭をぶつけた平古場は痛みと共に覚醒した。
声を上げてもんどり打った拍子にソファから転げ落ち、今度は背中を襲った更なる災難に身をよじる。
「いっ……痛ってーんだよ!起こす時は口で言えっていつも言ちょーさに、永四郎!」
「声を掛けても起きないからこうしたまでです」
床から恨めしげに見上げる平古場の視線をものともせず、永四郎──木手は優雅に珈琲を味わっていた。彼こそが、この事務所の所長にして、沖縄のみならず本土にまで名を轟かす敏腕探偵である。とはいっても知る人ぞ知る、要は裏の世界での有名人だ。
──奴の事務所は世間の常識が通用しない、どうにもならないヤマを抱えた人間が最後に辿り着く場所。
噂だけを耳にしたなら、まさか実在するとは誰も思わない。しかし真に救いを求める者は、引き寄せられるようにこの南国の地に降り立つのだ。
平古場はゆっくりと体を起こすと、乱れた長髪を掻き回した。その毛先には幾つも埃が付いている。
「もうちょっと位寝かせてくれよ。どうせ今日も客なんて来んのだろー?」
「それが、いらっしゃるんですよ」
ブラインドの下りた暗い窓辺に立った木手は、人差し指と中指だけで小さく手招きする。平古場は訝しむ表情をしつつも、立ち上がって彼の隣まで歩み寄る。目を合わすと、カップを置いた手の先がスラットに差し入れられて隙間を広げた。
即席の覗き窓に顔を近づけた平古場は、数秒視線を彷徨わせた後、ビルの入り口の正面で、思い詰めた様子で二階辺りを見上げる少女の姿を見留めた。
「あいひゃー……」
確かに大家の新垣か、交番勤務に暇を持て余している不知火以外の客は久しぶりで、本来ならば万々歳だ。だが。
「ああいう顔した客の持ち込む依頼なんて、絶対マトモじゃねーさ」
顎下辺りで切り揃えられピンで飾られた真っすぐな髪が、南風にそよいでいる。意思の強そうな大きな瞳は、古びたビルを映しながら揺れていた。きつく結ばれた唇は、今にも震え出しそうだ。普段は明るく血の通っているであろう頬は青ざめている。
一度は死んだような気持ちになった末に、ここまで流れ着いた──そんな様子が一目瞭然だ。そういう人間は恥も外聞もない。血走った目で土下座して懇願される、この部屋の中ではありがちなシチュエーションが平古場は苦手だった。
「な、閉めてるフリしてやり過ごさね?」
と、採用されないと知りつつ一縷の希望を以て提案する。
「……平古場クン、今すぐ甲斐クンを呼びなさい。どこをほっつき回っているか知りませんが、彼のような助手でもいた方がマシです。じきに忙しくなりそうですからね」
「あいつならどうせ慧んとこのバーガー食いに……って、ハナから総動員かよ」
「こういうケースでは、ある程度先を見越して動いた方が後々いいんですよ。勿論、君にも働いてもらいますからね」
「へーへー」
聞く耳持たずで自分の意見を流されたことに加え、話も聞かないうちからすっかり引き受けるつもりの所長に、心底呆れてため息をついた。歯ごたえのありそうな事件とみると、すぐこれだ。
「田仁志クンの店にいるなら丁度いい。とびきり美味しい佐世保バーガーを四つ、持ち帰りで作ってもらってきなさい。当然一つはゴーヤースペシャルでね」
「またあの気持ち悪い……っと、分かってるっつの」
木手にじろりと睨まれて、慌ててソファの傍らにあった紺のワークジャケットを取り上げる。
俺のはダブルチーズにしよ、と呟いて、平古場は踵を潰していたショートブーツを履き直した。
「ダブルチーズは二つです。君と……あのお嬢さんに」
依然窓の側から動かない男の眼鏡の縁が光る。
見下ろした先の少女は意を決した面持ちで、硝子戸を押したところだった。





続き?何となくしか考えてません!
客(杏ちゃん)をバーガーでもてなすオサレ探偵が書きたかっただけかも。
杏ちゃんは大事な人を探してほしいと依頼しに来て、失踪のきっかけがその親友にあると話す…とこまでは決まってるんだけどそっから先が思い付かない(笑)

ともあれこの妄想を形にするのに長いこと付き合ってくれたはじかみちゃんに感謝!
知念=情報屋設定は彼女の提案です(^O^)
前の記事へ 次の記事へ