注意。パロディとなってます。優姫はお姫様で零は優姫に尽くす騎士みたいな…

パロディ苦手な方はバック!おkな方はどぞ!




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小さくトクントクンと波打つ脈。火照る頬。

この話は報わない恋の話。

広々とした王宮に寂しそうに俯く黒髪の少女。彼女の名前は優姫。

優しいお姫様。国中の人々はみんな彼女の優しさを慕っていた。身分制度を廃止すべく優姫は動いていた。
貧しい奴隷を売る人身商売や、女性や少女の売春はどの時代にもあることで。汚れなき姫は心を痛めていた。どうにか奴隷を解放させたいと考えていた優姫はお父様である王に秘密で王宮を抜け出した。
ボディーガードは二人。一国の姫と悟られないようにと顔をフードで覆う。
最近、新調したばかりの羽織りは桃色で彼女の可愛らしいさを引き立たせた。

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奴隷の刻印を腕に受けた子供たちを優姫は保護するため、せりにでていた。ほとんどを今日も引き取ることができたが、まだまだ足りない。無力さで涙が溢れた。


「…ころせよ…」微かに聞こえた声の主に優姫は振り返る。ボディーガードたちが無礼者とひざまずかせていたが、噛みつくような鋭い眼光。銀色にたなびく髪。殺気だった表情。

優姫はその少年に言いようもない何かを感じた。まるで惹きつけられる引力みたいなものを感じた。

「あなたの名前は?」

優姫の問いに零は唇を噛んだまま睨みつけたまま。

「無礼者!姫様の質問に答えろ!」

みぞうちを蹴られた零はそのまま倒れこむ。しかし睨みつけた瞳は優姫に向けられたまま。

優姫は零の側に寄るや否や、手を差し伸べた。

「あなたを助けたいの」

刃向かうように零は優姫の睨みつけて重い唇を開いた。

「王族はみんなそうだ!!俺たち奴隷を助けようとして苦しめるだけで、良いことしたように振る舞う!貴様も同じだ!!」

可哀想で 不憫で
優姫は涙がこぼれ落ちた。

その姿が
あまりにも綺麗で零は目を見開いたまま硬直した。

零を混乱させたのはそれだけでない。
優姫に抱きしめられる自身にも驚いた。知らない感覚に心が震える。

もうすでに俺は恋に落ちていた。のかも知れない。fin