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京都に清滝トンネルというトンネルがある。トンネル手前に設けられている 交互通行用の信号が青になっていると、霊が呼んでるというので 有名なあのトンネルだ。僕はあのトンネルに何度も行ってるんだけど、 信号はいつも赤。でもたった一度だけ信号が青だったときがあった。 それは、清滝のトンネルをこえた所にある 愛宕山山頂の廃墟の写真を取りに行くときだった。
不思議なものでなんとなく信号が青だって、信号が見えてなくても わかるんよね。 「うわっ絶対青や」って思ってカーブを曲がったらやっぱり青だった。
廃墟の写真を撮るためにデジカメを持ってきていたので、ゆっくり運転しながら 右手でハンドル、左手でデジカメを操作して、トンネルの中を撮ることにした。 暗いところを走りながら撮るので、撮影モードは、スポーツにあわせた。 で、トンネルに入るとパリチと一枚撮影。
トンネルを出ると、すぐ脇に車を止めて写真を確認した。 撮影モードは確かにスポーツ。
しかしおかしい。
写真が白黒なのだ。スポーツモードはカラーで撮影される。 しかも白黒モードなんて設定で複雑な操作をしないと変えられない。
しかも、その写真はやけに不気味だった。 霊感のない俺には、それがどういうものなのかわからないが でも、霊感がなくても何か不気味さを感じた。
一昨日とんでもない激痛に目覚めた。右腕だけがベットに張り付いたように動かない。 長時間正座したあとの痺れを強烈にしたような痛みが右腕に走る。 夢だろうと思ったら残念ながら夢ではない。 朝になるまでひたすら耐え続けたら何故か痛みは引いた。しかしよく見ると昨日までなかったのに天井に黒い手形が… ちょうど寝ていた俺の顔の上あたりの人が絶対にさわらないような部分に… 今も手形は残ってる。今まで人からそういう話を聞いたときは笑っていたが正直笑えない。 まじで
ビビリの僕はテレビで稲川淳二が出てるだけでチャンネルを変えます。 恐いもの見たさで心霊写真なんか見ちゃった日にはトイレすら我慢するほど。 決して霊感がある方ではないのですがそんな僕も心霊現象、つまり霊を見たことがあります。 夏休みってサークルのメンバーとドライブにいくことが多いんです。 でも行くとこって限られてしまって海なんかいっても盛り上がらないんで自然と心霊スポットにいきます。 この日は神奈川県逗子市の小坪トンネルに行ったんです。 有名ですから知ってる人は知ってると思います。
このトンネルにはあらゆる霊がいると言われてますが何も現れず。 その隣の逗子トンネルの上にあるまんだら堂に続く道があり、さらに奥にいくと火葬場があるらしいので向かったんです。 トンネルの横の長い階段を登っていきます。 なんか階段を上ってると違う世界へと向かってる感じがします。 この頃から嫌な気はしたんです。
階段を上るとちょっとした広場。 見た目は普通の山のようで草がたくさん生えているところです。 このまま火葬場まで一気に行くという流れだったんですが僕は夏だというのにすごい寒気を感じました。 耳なりも止まらず先の通路へとなかなか進むことができません。 後から知った話だとこの広場の奥に井戸があり女が顔を覗かしているそうです。 実際に見ている訳ではないので「ビビってるからそうなるんだ」と自分に言い聞かせ先へ進みます。 山に入り火葬場への道を進みます。 しかし僕の足が前に進みません。 なんてことない道なのに足が動きません。 周りの木が月の光でボンヤリ白く光っていて人影に見えてきます。 恐くなった僕は目をつぶったのですが白い影はきえません。 なんでだ?と思った僕は目をつぶったまま影に視点を合わせました。
その影は女。 その女は着物を着た真っ白な顔の女でした。 目をつぶってるはずなのに目が合ってるんです。 目をそらしても目が合い続けます。 視線を外すことができないのです。 これは想像してるんだ、だって目をつぶってるんだから。 っと僕は覚悟を決めそーっと目を開きました。 そうしたら僕の視線の先、距離でいったらほんと目の前、木と木の間から女がこっちを見ていたのです。 僕は目をそらすことも背を向けることもできませんでした。 だって足が動かないのだから。 それはそれは見とれてしまうくらい恐ろしい程優しい笑顔でした。 この間耳鳴りは止まっていました。
その後どのくらいたったのか分からないけど僕はおおきく深呼吸をして 「俺もうムリ、戻るわ」といって来た道になんとか振り返りフラフラする足取りでゆっくり広場へと戻りました。 階段を下り終えて友人は「変な感じはしてたが見てはいない」と言っています。 そうかもしれません。 でるでると考えてしまうとそう見えてしまうって話よく聞きますからあれは僕が作り出した幻影なのかも知れません。 真実だとしたら女がなぜソコにいたのか、なぜ笑って見てるだけだったのか、全く分からない謎が残ります。 それが嘘でも真実でもあの女の笑顔だけは頭に焼きついて2年たった今でも忘れることができない。
「ね・・・寝ようぜ」 半田が言った。 うん、そうだな・・・ 僕らは半ば呆然としながら、部屋の隅に三人ひっついて横になった。 「あ、その前に・・・」 パシャリ。半田が僕とメンマの写真を取った。 「ま、記念と言うことで」 あ、あはははははは。僕らは乾いた笑いをして恐怖を追い払おうとした。 と、その時。 ガチャン! 「うお!」 「ぎゃあ!」 「うひゃへあ!」 それは、テープが最後まで行って、上がった録音のボタンの音だった。
翌朝、僕が目を覚ますと、最初どこにいるのか分からなかった。 そして、ああ、メンマの家だっけかと思い出すと、夜中の音の記憶が戻ってきた。 急におっかなくなって、僕はメンマと半田をたたき起こした。 部屋にいたくなかったので、もう帰ろうかと半田と話すと、メンマが急に可哀想になった。 メンマの親は、夜まで帰ってこない・・・ 「そうだ、メンマ、僕んちこいよ。朝飯いっしょに食おうぜ」 そう言うとメンマは、いかにもホっとした表情を浮かべた。 半田は写真を持ち、現像に出してくると言って帰っていった。 そして何事もなく数日が経った。 僕んちでメンマと遊んでいると、半田が現像された写真を持ってやってきた。 もうこの頃には、あの夜のことは気のせいだったんじゃないかと思えてくる。 「どうだった?なんか写ってたか?」 「まだ見てねえ。一緒に見ようぜ。そう言えば、写真屋の人が、可愛い弟さんですねって笑ってたぞ。 お前、おれの弟だと思われたんじゃねえ?」
実際、メンマはチビだったし、半田は背がすごく大きい。 「でもメンマは可愛くねえだろ」 わはははは。僕らは笑った。 さっそく写真を袋から出して並べてみる。 「なんにも写ってねえなあ」 「んー、やっぱ気のせいだったのかなあ」 「そうだ、カセットテープ!あれは?」 「持ってきてるよ」 「聞いたか?」 「いんや、さすがに怖くてさ・・・ははは」
うちのラジカセに入れて再生してみる。 「・・・・・・」 「・・・やば」 「うん・・・・」 ずるり・・・ずるり・・・ 聞こえるよ! やけに小さな音だけど確かに聞こえる! ずるりずるりずるりずるり そのとき、メンマが落ちている写真に気が付いた。袋から出したとき落ちてしまったのだろう。 それを見てメンマが青ざめた。それは最後の僕とメンマの写真だった。 そこには、メンマの背中に裸の赤ん坊がしがみついて、こっちを見ている写真だった。 顔が真っ黒で表情が分からない・・・が、 いやに真っ赤な口を大きく開いて、なにか叫んでいるような、そんな顔の赤ん坊・・・ 写真屋が言っていた「可愛い弟さん」との言葉を思い出す。 「いや・・・可愛くないだろ、これ・・・」 そのとき、突然大音量でラジカセから音がした。 「ぎゃああああああ!」 まるで赤ん坊が何かを訴えるかのように叫んでいる声・・・ ガチャン。テープを最後まで再生し、ボタンが上に上がった。
正直、今でもそのテープの声は耳に残っている。 そしてそれは、あの夜の記憶を嫌が上でも思い出させるのだ。 そんな時ぼくは、同じ日の学校で見た樋口さんの、 日焼けした肌と水着で日焼けしていない真っ白なおっぱいに、 うすく赤らんだポッチがふくらみ気味に尖ってたことを思い出して、 おっかない気持ちを追いやるのだ。 ああ、そういば彼女の下着は、うすい水色に魚のアップリケだったっけ・・・
ここまで、長々とした文を読んでくれた方、どうもありがとうございます。
後日談というわけでないんですが、補足。 メンマはあの夜の後、自分の部屋でなく、両親の部屋で寝るようになったこと。 音は聞こえなかったそうだ。 そして一週間ほどで、新しい家に越してきました。 例の団地の話は、アイドルの山田まり○も近くの団地出身らしく、 テレビで言ってたとメンマが言ってました。 メンマとは中学が違ったのですが、あいつはその後もいろいろ体験したらしいので、 今度飲みに言ったときにでもネタになりそうな話を聞いてきます。 例のテープと写真は、団地前の神社の祠の中に隙間から突っ込んで入れました。 だって怖いもんw 半田は現在消息不明です・・・
団地にはエレベーターとか贅沢なものはついていなかった。僕らは狭い薄暗い階段を上がる。 やべっ、もうこの段階でなんか怖いぞ! さっきまで明るい日の下で笑いあったくせに、僕らはもうビビリ始めていた。 なんたってここは、本にも載る幽霊団地なのだ。その事実を僕らは改めて思い出した。 だけど何も言わず、僕らはもくもくと上り始めた。だってメンマが実際にここに住んでるのに 「気持ち悪いとこだな」とか言えるわけがないじゃないか。だって友達なんだから。 「ここ」 メンマがドアを開けて僕らを案内した。古くさび付いた緑色のドアは、嫌な音をたてて開いた。 部屋の中は、嫌に薄暗く、狭苦しく感じた。違う棟に住む半田の部屋と同じ間取りだったけど、 あっちはもっと明るくて綺麗で広かった・・・ 部屋の中には、すごい古い箪笥とか食器棚とかが置かれていた。 なんでも前の住人が置いていった家具が、そのまま置かれていたらしい。 どうせ新しい家にすぐ引っ越すし、4階のここまで荷物を運び込むのもアレなので、 そのまま自分たちが使うことにしたらしいけど・・・ 僕は思ったものだ。ほとんど誰も住んでいない団地。前の住人って、何年前の住人なんだろう? 「なあなあ、カセットレコーダーとかない?」 半田がメンマに聞いた。 「あるよ」 「おれ、カメラ持ってきた。ラジカセはさすがに重かったからさ。その、ズルズルって音、録音しようぜ!」 僕とメンマは半田の準備のよさに関心した。 「すげー!なんか写真に写ってたらどうするよ!」 「おれら有名人だぜ、すげーーー!」 「よし、とりあえず記念撮影だ」 ぱしゃり。 そのあとも、僕らは部屋中をあちこち写真に写して回った。
初めは気味悪かったこの部屋も、3人で騒いでるとちっともそんな気持ちはなくなった。 メンマのお母さんの作りおきしてあったカレーを食べて、テレビアニメを見ながら 僕たちは、夏休みの計画を立てたり、マンガの話をしたり、 好きな女の子を打ち明けたりして盛り上がった。
「あのさ、女の体の、どこを触っても見てもいいって言われたら、お前ら上と下、どっちにする?」 「そりゃ下だろう」 メンマの質問に、僕と半田は即答する。 なんたって男と女の大きな違い、女の○○○は小学生ながら大きな興味の対象なのだ。 そんな僕らにメンマはバカにしたように言う。 「バカだなあ。女にはなんにも生えてないんだぜ! 何にもないんだから見ても触っても面白くないじゃん。 上にきまってるだろ! おっぱいだろ、おっぱい! やわらけーぜ????? きっと!」 熱く語るメンマ。・・・言われてみれば確かにそうだ! 今の自分なら、「そんなことないぞ」と彼らに言い聞かせてやることも出来るのだが、 なにしろ当時の僕たちはガキだったのだ。 「そうか! じゃあおれもおっぱい!」 「僕もおっぱいだ!」 「だろだろ? おっぱいだよな!」 「すげーよ! すげーよメンマ!」 僕らはメンマの博識に、えらく感心したものだった。 とまあ、そんな感じで盛り上がり、とりあえず寝るかと誰かが言い出したのは12時を回っていた。 あ、ちなみにこの日は土曜日である。
横になっても僕らはなかなか寝付けなかった。 メンマがいきなり屁をこいて笑わせたりするもんだから、 ようやくうつらうつらしてきたのは、午前1時近かったんじゃないだろうか。 みんな静かに、眠っているか、開けっ放しの窓から聞こえる虫の声を聞いてたりしていると、 突然メンマと半田が同時に言った。 「今日、樋口のおっぱいがさあ・・・」 「なんか音しね・・・?」 え? メンマも言いかけた言葉を飲み込んで押し黙った。僕も耳を澄ます。 ずる・・・ 僕らが寝ている隣の部屋で、かすかに何か音が聞こえている。それも低い位置で。 それはメンマが学校で言ったように畳の上を何かが摺っている音のようだった。 やべ・・・ 僕は思った。さっきまで3人でバカ笑いしてたのが嘘のようだ。 マジで出た。やべーよコレ。 「開けてみる」 隣の部屋との襖を、半田が開けようとした。僕は止めたかった。このまま聞かない振りをして寝てればいいじゃないか。 でも半田は襖を・・・開けた。 ずる・・・ずる・・・ 音はさっきより大きく聞こえ出した。 「やべえ・・・まだ聞こえる・・・」 「で、電気つけろよ、電気!」 メンマが寝室の電気をつけた。あわてて引っ張ったスイッチのせいで、照明がぶらんぶらんと揺れる。 音のする部屋に光が届いたり真っ暗になったり・・・古い箪笥の上の人形が、奇妙な影を落とす。ずるり・・・ずるり。 「しゃ、写真・・・ろ、録音!」 「なんか、音、こっち来てねえか?」
ずる・・・ずる・・・ 僕が慌ててカセットレコーダーのスイッチを入れた。 「なんか来てるよ! 今まで来なかったじゃん! なんで来るんだよ!」 それは襖を開けたから。今までメンマは音がしても決して襖を開けず、毛布をかぶって聞かない振りをしていたから・・・ ずるずるずる・・・ 畳を摺る音・・・いや、這いずってる音だ、これは。音は寝室の中に入り込み、僕らの周りをゆっくりと回りだす。 ずるり、ずるり、ずるり、ずるり・・・ 何周かして、音がメンマの後ろに回ると、音が、止んだ。 「・・・・・・・」 「・・・・・・・」 「・・・・・・・」 僕らは押し黙ったまま、じっとメンマを見つめた。 メンマはもう、今にもひっくり返りそうな顔をして僕らを見ていた。 なんとかしてくれ! その顔はそう言っている。 15分くらい、僕らはこのままでいたと思う。 メンマが聞いてきた。 「おれの後ろ・・・なんかいる?」 僕は横に身を乗り出してメンマの後を覗こうとするけど、何も見えない。 「うぎゃあ!」 突然メンマが身をよじった。 「背中背中!なんか背中あああ!」 メンマはひっくり返り、畳の上をゴロゴロ転がる。 「な、なんにもいねーよ、メンマ!」 「そ、そうだって! なんにもなってないぞ、メンマ!」 「え・・・?」 メンマが泣きそうな目で僕らを見る? 「なんか居ね? 居ね?」 「いねーって! 大丈夫だってメンマ!」 「そ、そうか・・・」 僕らはまた見つめあった。