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大雪の夜

大学時代に土方の日雇いアルバイトをしていた時、現場の社員の人(確か30歳くらいだったと思う)から聞いた話。
その人(仮にAさんとしておく)が、まだ新人で入ったばかりの頃、会社の社員寮に入った。
その部屋は4畳半の一人部屋で、それまでは長い間空室だったらしい。
Aさんが長く寮に暮らしている先輩に聞いたところでは、その部屋に以前住んでいた社員(Bさん)は現在は会社を辞めたらしい。
その辞めることとなった理由が奇妙なもので、前夜に大雪が降った朝、なかなか起きてこないBさんを起こしに同僚が部屋に行ってみるとなんとBさんは布団の上で両足を骨折し、両肩が脱臼。そして焦点の定まらない瞳をしきりに動かし、小さく何事かをうめきつづけている、つまり気の狂った状態で発見されたらしい。
至急病院にかつぎこまれたBさんであったが、結局回復せずに退社となり実家に引き取られていったそうだ。
なぜ布団の上でそんな大怪我をおい、気が触れた状態になったのかはわからずじまいとなった。
そんな君の悪い事件のあった部屋だが、Aさんが入寮して何も起こらずに9ヶ月がたち、すっかりそんな話も忘れかけていた。
そんな1月のある夜。関東地方では久しぶりの大雪が降った。
Aさんはいつものように、布団で寝ているとふと目が覚めた。気が付くと両手両足になぜか痛みを感じる。
その痛みは徐々に大きくなっていき、もの凄い痛みとなってきた。Aさんは助けを求めようと布団から起き上がろうとしたがなぜか体が布団に釘付けされたように動かない。叫びたくても声も出せない。
さらに奇妙なことに自分の短く刈り込んだ髪の毛が引っぱられるような痛みとともにどんどんと伸びていくのが感じられる。
額に脂汗を浮かせ、痛みにこらえながらも暗闇に目が慣れてきた。ふと目を痛む手足に向けると、身長30センチくらいの小人が、それぞれ4人ずつくらいで自分の四肢をつかんで引っぱっている姿が見えた。
そして、引っぱられることに手足は壮絶な痛みを伴いながらどんどん伸びていく。
髪の毛は顔が隠れない形で二手に分けられ、その先端に小人が一人ずつついて引っ張りどんどん伸びていく。
Aさんは完全にパニックに陥り、襲い掛かる痛みに中で自分もBさんのような姿になってしまうのかと思い、泣き出しそうになった。
髪の毛が腰のあたりまで伸び、両足が布団の先の壁ぎわに置いてある本棚のあたりまで伸びた時だった。
窓の外で、ドサリと屋根から雪が落ちたような音を聞いた。その途端に痛みが引いたような感じがし、直後に気を失った。
気が付くと朝になっていた。体の自由は戻っており痛みもない。
「夢だったのか・・・」「それにしてもリアルで恐い夢だったな」と思いながら、布団から起き上がると、床には前日まではなかった大量に長い髪の毛が散らばっていた。長さは丁度自分の腰くらいまでのものである。
その日以来、Aさんは先輩に無理矢理頼み込んで相部屋をさせてもらった。
現在その寮があった場所は駐車場となり、すぐ近くに新しい寮ができているそうだ。
たいして恐くなくてスマソ。
こんな体験談をAさんはみんに話してくれたのだが、土方現場には男ばかりでその時は大して盛り上がりもしなかったが、臆病な俺はその日の帰り、真っ暗な道を一人で自転車を走らせている時に思い出してしまい、メチャクチャにかっ飛ばして帰りましたよ。

音が聞こえない恐怖

深夜、誰もいないビルに一人でいた事がありますか?
薄暗い廊下で立ち止まると、ボーッいうような耳鳴りが聞こえそれが次第にじんじんとした痛みに変わり、一瞬でも気を緩めると頭から次第に暗がりに溶けていくような錯覚がする。
親戚からの頼みごとを安請け合いして、私は思いっきり後悔していました。「さっき車で通りかかったら入口にタチの悪そうなヤツがいたから、念のため見回りに行って欲しい」場所は私の家から車で数分、日ごろお世話になっている親戚であるし、足が不自由な人なので2つ返事でOKしました。
親戚がオーナーのそのビルは3階建てで、1,2階はテナント(店が入っても長続きせず、当時は1,2階とも空きでした)3階には親戚が書斎代わりに使う部屋と、私が倉庫として借りている部屋がありました。
到着したのが夜の11時頃。ビルと言ってもかなり小さく、全部の階を回っても30分はかからない。手早く済まそうと駆け込みました。1階から順に回り始め最後の3階まで異常はありませんでした。3階の書斎で一息つくため、煙草に火をつけましたが、前述のとうり何も音がしないという事に対する恐怖が、段々と重くのしかかってきて、さっさと引き上げる事にしました。
3階建てですが足の不自由なオーナーのためにエレベーターが有るので、早速それに乗り込み1階のボタンを...
焦っていたのか2階のボタンも押していました。
2階に到着。軽い振動とともに扉がスーッと開きました。
私はぼんやりと扉の向こうの2階の壁を見ていました。
エレベーター内の灯りがフロアにもれる...
いつもならそこには少し黄ばんだ白い壁があるはずでした。
...何かが違う...
初めはシミか何かと思っていたソレに気づいた瞬間身体は硬直して動かなくなりました。
無表情な女の顔でした。
扉越しに見える壁いっぱいの大きな顔でした。
透けたその顔はシーンと静まりかえった中に浮かんでいました。
私は目を外すことが出来ませんでした。
その顔は表情を段々と変えていくのです。
笑っていました。
精神を病んでいる様な笑い方でした。
でも声は全く聞こえず、相変わらず静まりかえっていました。
エレベーターの扉はオーナーの為に時間設定を変えてあり通常より閉まる時間が遅くなっていました。
身体が動かずボタンも押せない。視線も顔から外せない..
数十秒後に扉が閉まるまで、ずぅっと狂った様に笑い続けていました。
私は逃げるように家に帰りました。途中、鍵を返すために親戚の家にも寄りましたが、何も話せませんでした。
今まで音が聞こえない恐怖に怯えていましたが、もしあの時、笑い声が聞こえていたら...

てすと

4年ほど前、売れない漫画家をしていたときに、某マイナー系の雑誌でそこそこに人気のあった漫画家さんのところに3日間という約束でアシスタントをしに行ったときの話です。引っ越したばかりの狭いながらも新築で綺麗で清潔そうなマンションで、その漫画家先生も修羅場の割には穏やかだし、先輩のアシスタントも気さくで良い人たちで、とても気持ち良く仕事が出来ました・・・2日目の夜までは。
2日目の夜、皆で眠い目と脳を熱い日本茶で覚ましつつ少し休憩していた時のことです。誰かがその部屋に元からついているという有線をつけ、ちょっと懐かしめの歌が聞こえるチャンネルに合わせました。
皆疲れているので無言でそれを聞いていました。すると音が大きくなったり雑音混じりに小さくなったり・・・。「かえって気になって仕事にならないね」と漫画家先生が消しに立ち上がった瞬間
「てすと」
と滑舌の良いはっきりした子供の声がしたんです。全員「?」と漫画家先生の方を見ましたが先生は首を振るだけ。「聞こえたよね?」と誰かが言うと「混線したんじゃない?」と誰かが答え、先生は有線を消して、皆で仕事に戻りました。
それから緊張の続く中1時間ほど作業をしていると、今度は天井の方から
「てすと」
というさっきと同じ声がして、続けざまに隣に座っていた先輩アシスタントの後ろの壁、私の足元と同じ声が・・・。それでも手は離せない私達アシは震える手を無理に押さえて叫びたいのを我慢して仕事をしていました。
しばらく間があいて、またあの声が聞こえました。それと同時に先生が悲鳴をあげて飛び上がりました。
「肩に抱きついてる!」
先生は懸命に背中のモノを振り払おうとしましたが、それでもその最中に
「てすと」
という滑舌のいい子供の声が、本当に先生の方から何度も聞こえました。
生まれて初めてそういうモノを見た私は、恥ずかしながらどうやら気絶をしてしまったようで、その後の騒動は覚えていません(目が覚めたら他のアシスタント達はなにもなかったように電話の応対をしていたり、朝食を作ったりしていましたが、先生は寝室から出てきませんでした。ちなみに私のギャラはちゃんと日払いでいただきました(笑))。
ただ、その先生はその号の原稿を落としただけじゃなく、そのまま連載も休載から打ち切りになり、最近では見かけなくなりました。
「消えた漫画家」なんてサイトで時々見かける人ですが、どうか誰かは詮索しないでください。これがここ数年の一番のしこりでした。やっと人目に晒せて、いくらか浄化されたような気がします。
あの先生もアシスタントの皆も無事に過ごしていますように。

生き霊

母の会社の同僚の話
仮に村上さんとします。村上さんはいつからか、肩こりのようなもの(右肩)に悩まされていた。それまでは、そういった事に悩むような事は全く無かったそうです。
若い時に旦那を亡くしたらしく、子供もいなくアパートに一人暮らしなのだが、肩こりが始まるようになってから毎晩、不思議な気配を感じるようになったという。それも右肩あたりに。
他にもおかしな事があった。会社で吉井さん(仮名)という人と過去になにかあったらしくとても仲が悪く、というよりも憎しみあっていて、何かにつけて衝突していたのだが、肩こり以来、吉井さんは全くつっかかってこなくなったそうです。その代わり目が合う度に、不気味な笑みを浮かべたという。
日に日に、状態は悪化していき、肩こりではすまなくなったので
病院に行きました。醜く腫れ上がりかなりの熱をもっていたが、全くの原因不明。その後も通院したが、全く回復せず。
そんなある日、法事で実家に帰った村上さんにお坊さんは怪訝そうにこう言う。
「あなたの右肩、何か良くないね。一度祓ってもらった方がいいよ」
親戚の目もあり、そこで深くは聞かなかったが、アパートに戻ると早速、祈祷師を呼んだ。
やってきた祈祷師は、村上さんを見るなり愕然とし、「あなた、生き霊に憑かれてるわ」と言いました。
祈祷師曰く、生き霊は肉体も生きている分、死んだ霊よりも霊力が強いのだという。その日一日では、祓いきれず何日もかかるといわれた。
まだ痛みはあり、御祓いもまだ続いていたがだいぶ良くなった村上さんは久しぶりに会社に顔を出し母たちにその話をしていた。
そこへ目の下に、もの凄いクマを作った吉井さんがやってきて村上さんに言った。
「あなた、生き霊につかれてるんでしょう。それねぇ、あたしなのよ」
ぞっとする笑みを浮かべて。
その後も、吉井さんは会社に来ていたが、村上さんは来ることはなかったそうです。
それまであった、吉井さんの目の下のクマが消えた日だったそうです。
昨日、村上さんが亡くなったという話を聞いたのは。
お通夜に吉井さんの姿をみたらしいが、終始不気味な笑みを浮かべていたという。
現在も、吉井さんは会社に来てるそうですが、そのことを聞く人も、近づく人すらいないそうです。

カレー

僕の会社はそんなに大きい会社ではないので昼食時はおんなのこと二人になることが多いんです。そんな時は必ず食事をご馳走してその上に出したての精液をかけてあげるんです。一番はじめにかけたのがカレーライス、そこのカレーライスはカレーのルーの中に白色のクリーム状のものが入っていて精液が解りずらいんじゃないかと思い実行しました。まず、カレーライスを買いにいってもらいます。
その間にその子の持ち物(ハンカチ・手袋・マフラー等)を利用してシコシコペットボトルのキャップの中に出します。もちろん先ほどお世話になった持ち物(ハンカチ・手袋・マフラー等)で後処理するのは言うまでもありません。あとは買い物から帰ってくるのを待つだけです。帰ってくると私におつりと食べ物を渡します。彼女は給湯室にお茶をいれに行きます。このときに出したての精液をかけてあげるのです。その日彼女はチーズ入りカレーを買ってきました。初めて買った物なので「味はどう?」「チーズカレーって美味しいの?」と質問しながら彼女が食べているのを観察していました。全体的にかけたんですが幸運にも一箇所だけ濃い部分があり早くその部分を食べないか待っていました。他の部分はカレーの味と香りに消されたのか精液の味を知らないのか美味しそうに私の精液と一緒に食べていました。そして待ちに待った濃い部分です。スプーンですくった瞬間にダラーと精液が垂れかかったのです。すると彼女はその精液をスプーンに顔を持っていきすすったのです。その瞬間顔色が一瞬変わり、その上、唇からまたダラーと精液をたらしそうになりました。しかしそれは一瞬のことでその垂れそうな精液を舌で絡めとりまた食べ出しました。そして一言「なんか変わった味がするところがある。」「美味しくないの?」すると彼女は「ううん、美味しいよ!」
私の精液は美味しそうです。
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