打ち鳴らされる鐘。

人生の時々に鳴り響く教会の鐘を

イメージさせる、リストの最も

難しい曲。

フジコ・ヘミングのカンパネラ

ほど胸を打たれたクラシックは

ない。

今日はそのDVDを観ている。

DVDの中でフジコは

「ぶっ壊れそうなカンパネラが

あってもいいじゃない」と語る。

「ぶっ壊れそうな繊細な芸術家の

方が好き」

「完全で機械みたいなのは嫌い」

と。


フジコ・ヘミングの演奏を強いと

言う人もいるが、そうではない。

魂の入った強い一音一音の間に

優しさが溢れていると私は思う。

何度聴いたかわからない。


長野講演の時には風邪をひいて

いたのか…

鼻をハンカチで拭きながら舞台に

上がってこられたのには驚いた。


1度でいいから奏楽堂での

ソロ演奏を聴いてみたい。