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イングリット・フジコ・ヘミング 2012.6.16 大賀ホール


フジコ・ヘミングのピアノ ソロ

コンサートに行ってきた。


会場は私の好きな軽井沢 大賀

ホール。


そのホールはSONYの 故 大賀名誉

会長が退職金を全額(16億…)

注ぎ、個人的に軽井沢に寄贈した

ホールで、さすがSONYの社長、

会長と務めてこられただけあって

音に対する思いが込められた

五角形のホールは音響がとにかく

素晴らしい。


また

“若者に良質な音楽をたくさん

聴いて欲しい”

との願いから、洗練された建物の

割に安価で観られる立ち見スペース

もある。

キャパが大き過ぎないところも

いい。


以前長野市の文化ホールで鑑賞

したフジコ・ヘミングは

オーケストラと一緒だった。

今回は念願のソロ・コンサート。


前回と同様に母、叔母、私の

メンバー。


トラットリア・プリモでランチを

して早めに大賀ホールに行き、

霧の矢ケ崎公園の池や緑が美しい

木立を眺めながらTeaタイム。


私は親戚の中でもこの叔母が

大好きで昔から友達のように

接してきた。

歳はとったが、どこか可愛いくて

オモシロイ人だ。

3人ともちょうどこの前日まで

忙しかったのでこの日を心待ちに

していた。


フジコ・ヘミングは色とりどりの

パッチワークのロングジャケット

Inに着た白いブラウスには

アクセントに真っ赤なスカーフ。

そしてなんと膝上ショート・

スパッツに黒の柄ストッキング姿

で登場。


普通 ピアニストはペダルを踏む

ので、足を隠したロングドレスを

着るもの。

ファンキーすぎる…今年80歳。


無作法にならないのはこの人が

どこかロマンチストだからかな。

それとも信念があるからかな。

形式なんてどうでもよく思える。




演奏が始まり

ショパン『12の練習曲 作品25』

を、まるで自宅で練習しているか

の様に弾いた。


それでも一音一音に色があり、

ホールに広がる音色は花が咲いた

ように美しく、響きは天性のもの

だと感じさせる。


前に見たフジコ・ヘミングの

DVD中の談話で

「まだ赤ん坊の頃、勝手にピアノ

によじ登って弾いた音がなんとも

言えないイイ音だったからこの子

にピアノやらせたらきっと綺麗な

ピアノ弾くだろうと思って始め

させた、と母親が言っていた。」

と語っていた。


あの音色は他にない。


以前この大賀ホールで国際ピアノ

コンクールで日本人初優勝した

全盲のピアニスト辻井伸行さんの

師である横山幸雄さん(ショパン

国際ピアノ・コンクール3位)の

ショパンを聴いたことがある。

技巧的な曲の数々をもちろんミス

もなく、素晴らしい演奏だった。

しかし響き渡る音色が違う。


同じスタインウェイのピアノ。

因みにこのホールのピアノは

スタインウェイの中でも最高峰の

2千万円以上するピアノだ。


Etude Op.25は中でも

『11番 イ短長 木枯らし』が

有名だが、はじめの右手の分散

和音は誰もが、これでもか!の

fff(フォルティッシシモ)でくるところだが

フジコ・ヘミングは意表を衝いた

ようなタイミングのf(フォルテ)で

きて、その後はまさに木枯らしが

吹き荒れるようなうねりのある

演奏だった。

印象的で胸にグッと迫るものが

あった。

確か楽譜はfでいいのだ。


Etude Op.10-4「別れの曲」

そして、5番「黒鍵」も有名だが

今まで聴いたことのない「黒鍵」

だった。

「はぁ、そう弾くのかぁ」って

思った。

目から鱗。

技術を観せるピアノではなく、

聴かせる一曲という感じ。


ここで休憩になる。

第2部に登場した時は紫色の

燕尾服だった。


普通クラシックはリラックス

できるもので、コンサートで寝て

しまったと言う話はよくある事。

α波に包まれるのは良いことだ。


しかしフジコ・ヘミングの

コンサートは違う。

リラックスどころか集中し過ぎて

無心になる。

そのくらい引き込まれる。

そして感動は胸を詰まらせる。


フジコ・ヘミングのピアノを

テンポが遅いとか、よく間違える

とか、三流とか言う人もいる。

音楽家エリートからはそう見える

のだろう。


では何故こんなに大勢の人々が

涙を流すのか。

ピアニストうんぬんの枠を越えた

彼女は素晴らしい芸術家だと

思う。

こう言ってはなんだが、怪物

クラスだ。


私はコンクールの審査員ではない

し、CDを聴いている訳でもない。

フジコ・ヘミングとピアノという

真似のできない芸術に触れにきた

のだ。

ミスタッチがあっても物とも

しない、それ以上の得るものが

ある。


第2部はムソルグスキー

ピアノ組曲『展覧会の絵』

それが終わりフジコさんが挨拶を

された。

不器用な挨拶。

でも

「いいホールですね。」と

言っていた。


最後の2曲、

リストの『ため息』

『ラ・カンパネラ』

そしてアンコールの

ドビュッシー『月の光』は

涙が止まらなかった。

言葉では言い表わせない。

なぜ涙が出るのかも分からない。


前回コンサートで聴いたのとも

DVDとも違う。

でも、これが聴きたかった

カンパネラ!

すごい感動!!


天性の音色と、苦難を乗り越えて

尚プライドを捨てなかった彼女の

軌跡から生まれる叙情だろうか。

流れや間も独特な感性で素晴ら

しい。


涙はポロポロとこぼれ、拭う動作

さえ演奏を遮られる気がして

流れるがまま。

叔母も母も同じだったようだ。


フジコ・ヘミングは以前

「間違っていたって構わない、

機械じゃあるまいし。」

「譜面通りでなくていい。譜面に

描いてあることから詩を引き出し

て涙を流させるような演奏を創る

のが演奏家の才能。」と言って

いた。


譜面は全て頭の中。

自分のことや弾きたいイメージを

よく分かっている。

「悲しみは黄金になっています」

とも言っていた。

経験からくる言葉は重い。


コンサートから2週間経つが、

まだ感動が私の頭と心を占めて

いて、仕事もほとんど上の空。。


ご高齢なので心配だが、また機会

があったら是非鑑賞したい。


いい時間だった。

徒然 雑記


毎日は同じようでいて少しずつ

何かが変化している。


友達が結婚したり、街には新しい

お店がOPENしていたり、花は

ハナミズキから今は薔薇が美しく

咲き誇っているし。


なんの変哲もない1日の積み重ね

は、気が付くと1ヶ月ぐらい

あっという間に経っていて、

過ぎてみると

「ああ、また何もしないまま」

などと思ったりもする。


この歳になると、ましてや女性は

得てしてそういうものだ。


そうかといって、ただダラケて

いる訳ではない。

一生懸命仕事しているし、忙しく

家事もしている。

1日終わるとヘトヘトになる

くらい。


今思ったが、なんだこの文章は…

初老のブログかッッ!Σ( ̄□ ̄;)


まぁ、それはさておき…


先々月から通勤を“歩き”にして

いる。


片道4.5Km 約1時間かかる。


もちろん帰りも歩くので1日9Km

2時間。


帰りは寄り道をしたりするから

プラス1時間になることも

しばしば。


1日に3時間も歩くなんて、

少し前までは考えもしなかった。

すぐそばのコンビニだって車で

行っていたのに。


人間やればできるものだ。


一歩を踏み出してみれば、4.5Km

も先の目的地に着くものなのだ。

はじめの一歩って大事なんだね。


幸いオフィスまでのルートは、

大通りが碁盤の目になっているの

で、ルート・パターンを気分に

よってチョイスできる。


少し前までは、善光寺さんの

観光地化された小綺麗なルートを

通っていたが、最近は古くから

ある権堂アーケードを通り、

ディープな夜の街、鶴賀を通り

抜ける。


創られた美しさばかり見ていては

いけないんじゃないかと思ったり

した…と言うのは後付けだけど。


夜のディープ・ゾーン、その昼間

の顔は笑っちゃうくらい間が抜け

ている。

ミステリアスな店の看板の数々。


喫茶・スナック「ふれあい」

昭和の香り満載。


パブ「ニュー チェリー」

ニューになる前があったのか…?

やけにパブって言葉が目につく。

パブハウス 「ロマネスク」

なんだ?!パブハウスって。

酒場な家…?




…三枚看板


二十歳の頃行きつけだったMen's

Bar的な店「ゼロ」は無くなって

いて今は「凛」という看板に。

ビル自体がもうボロボロ。

つま先で蹴っただけでも崩れ落ち

そうだ。

恐ろしく年月が経ったんだね。


社交ダンス系の衣装屋さんも

目立つ。

オバチャン達がド派手なドレスを

身にまとって舞いに舞うのだ。


非常に傾いた三輪車に乗ってる

怪しげなオッサンにもたまにすれ

違う。

横断歩道の青信号点滅に

「間に合えー!」って叫んでた。

(・・;)

間に合ってなかったけど。。


話は変わるが、時として予想も

していない事が起こるもので…

先日、オフィスで着ても違和感が

ないからチョー気に入っていた

パーカーをハンガーに掛けようと

したら、背中部分に直径3cm大の

穴が開いていてビックリした。


「えー?なんでー?!」って

思ったと同時に1ヶ月程前にも

お気に入りのカーディガンに同じ

現象がおきていて、泣く泣く

捨てた事を思い出した。


別に私は穴が開くまで何年も着る

訳ではない。


その数日前にも、新しい服を2回

着て1度洗ったら背中部分の生地

が傷んで毛羽立ったようになった

から、腑に落ちないまま捨てた

のだ。


んー…( ̄□ ̄;)ハッ!


もしやと思い最近着た他の服を

見てみたら、背中の生地が傷んで

いるものが他にもあり、犯人が

分かった。


歩き通勤に必ず背負う CHANEL

スポーツラインのDayパックだ。

背中側がメッシュになっている。


1日2〜3時間も歩くからメッシュ

で服が擦れて穴が開いたのだ。


そんな事あるのか…(><)


オフィシャル主力の服が4、5着

ダメになってしまった。

まじショック…(T_T)


友達に言ったら

「CHANELは歩く用じゃなくて、

ドアtoドア用なんじゃない?」

だってー。

なんか納得(-ω-)


てか、

“あの人いつも穴の開いた服

着てる”って思われていたら

どうしよう…。


誰も指摘してくれなかったょ。

貧乏で可哀想だから言えないと

思われたのかな (;-_- …オーマイガ


即刻ツルツル素材のバックパック

を買いました。


もーぉ。。


でも、私は歩き続けるよ。

気分がスッキリするから気持ちが

いい。


iPodを聴きながら。


Bjorkの音楽の可能性の広げ方を

感嘆しつつね。
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