千年鬼

千年鬼「せんねんき」と読みます。

ここのブログで紹介された記事を読み
取り寄せました。



大当たりでした。※個人的な意見ですが。

お陰様で、この本と巡り合わせてもらいました。その記事を書いていただいた方に感謝しております。









純粋無垢な小鬼と、少女・民の、長くて悲しい、けれども心温まる物語






小さな鬼はその人が望んだ過去のシーンを夢のように見ることができる『過去見』という術を持っていて、 自分の知らない事実を見ることで、何かしらの気づきがあり人生が変わっていくという内容です。




7つの連作短編集になっているのですが、ここに驚きの仕掛けが隠されているのです。
謎がほどけていき、ラストにはどんな展開が待ち構えているのか…!? 純粋な小鬼の「思い」に、あなたは何を感じますか?












純粋無垢な「思い」に打ちのめされました。








読後表紙を見て泣いて下さい。



ワリアイ

ガリガリ君の当たる確率1/25

年賀はがき一等当選確率1/100万

自動販売機の下にお金が落ちている確率1/10

黒ひげ危機一髪が飛び出す確率7.7/100

お客様の中でお医者さんいますか?
で、いる確率7/10

カジノで億万長者になる確率1/60万

ジャンボ宝くじ一等当たる確率1/1700万

雷に撃たれる確率1/1000万

隕石が頭に直撃する確率1/100億

毎日飛行機に乗ってるとして、
事故に遭う確率1/20万

一生涯で自動車事故で死傷する確率1/2

別の車のキーが
自分の車のキーと合う確率1/150万

オスの三毛猫が生まれる確率1/3万

四つ葉のクローバーができる確率1/10万

サメに襲われて命を落とす確率1/1億1000万

蚊に刺され命を落とす確率1/100

あなたが生まれてきた確率1/3億

日本人で左利きの確率1/10

100年以内に巨大な噴火が発生する確率1/100

血液型がA型の確率 4/10

血液型がO型の確率 3/10

血液型がB型の確率 2/10

血液型がAB型の確率 1/10

血液型がRHマイナスの確率1/200

裁判員に選ばれる確率1/5000

異星人に遭遇する確率1/1億

花粉症の人の確率1/10

双子が生まれる確率1/100

三つ子が生まれる確率1/1000

六つ子が生まれる確率1/40億

天気予報が当たる確率87/100

隣の人が警察官の確率 1/533

隣の人が消防士の確率 1/833

隣の人が教師の確率 1/95

隣の人が公務員の確率 1/35

隣の人が地方公務員の確率 1/40

隣の人が国家公務員の確率 1/271

隣の人が内科医の確率 1/3000

隣の人が眼科医の確率 1/28000

隣の人が社長の確率 1/8.5

隣の人がJAFの会員の確率 1/8

隣の人が
生活保護を受けたことがある確率 1/100

隣の人が15歳未満の確率 15/100

隣の人が15歳以上65歳未満の確率 68/100

隣の人が65歳以上の確率 17/100

隣の人が中国人の確率 1/5

隣の人がインド人の確率 1/6

隣の人がインド人と中国人の確率 1/50

隣の人がイスラム教徒の確率 1/5

隣の人がキリスト教徒の確率 1/3

隣の人が栄養失調の確率 1/12

隣の人が一年の内、
不衛生な水が原因で病気になる確率 1/5

隣の人が結核の確率 1/700

隣の人が殺し合いを逃れてふるさとから
はるか離れた土地で
仮の宿に夜露をしのいでいる確率 1/250

隣の子どもが働かなければ
生活ができない確率 1/8

スウェーデンの高校教員が
教員資格をもたない確率 1/4

イギリスの男性が
母乳を味見したことがある確率 1/3

ロンドンの女の子が拒食症の確率 1/15

イギリス人が日常的に
裸で電話している確率 1/3

アメリカ人労働者が自営業の確率 1/13

沖縄人が
一日の内で沖縄そばを食べる確率 1/9

5:5の合コンに
巨乳美人が来る確率 1/15

相撲界で関取になる確率 1/13

銀行の役員が天下りしてきている確率 1/16






地球が誕生する確率は
バラバラにした腕時計を25mプールに放り込んで、水の流れだけで組みあがるのと同じ確率だそうです。まさに奇跡のほし

本心

登場人物


<亮介>主人公。
ドッグラン付きの喫茶店を経営


<千絵>
失踪した亮介の婚約者。


<細谷さん>
喫茶店の頼れる店員。千絵の母親的な存在


<美沙子>
亮介の母親


<洋介>
亮介の弟


亮介の父親




[ユリゴコロ]は

沼田まほかるの実写化もされた小説です。






涼介はペットと一緒に楽しめる
ドッグランがついた喫茶店を経営し
順風満帆だった亮介に、
多くの困難が降りかかる事なります。



一緒に経営していた婚約者・千絵の失踪、
父親の末期ガンが発覚、母親の事故死などが亮介を絶望へと追いやります。



そんな中、亮介は父親に会うため実家を訪れ、
普段は入ってはいけない父の書斎に何気なく足を踏み入れると、そこには…。











生まれてから楽しさや
幸せを感じる心が欠落した少女と

亮介と父と母と婚約者


特殊な心と

特殊な出会いと

特殊な繋がりと

特殊な愛

そして衝撃と感動の結末、






大きく括ると癖の強い深い愛の物語。




最初は不快から始まり、
最後は涙しました。




二度読んで、二度不快な気持ちになり、
二度泣きました。



とても良い作品だと思います。













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きみ



美しい丘と書いてミオカ
それがきみの名前だった。




美しい丘というよりも、嵐の丘という感じだ。


ミオカ、きみは雨のなかをずぶ濡れで走った。


空に一番近い場所を笑いながら歩いた。


夜明けの光のなか、ちぎれるように踊った。


ぼくは世界を旅して、
きみにたくさんの景色を見せてあげよう。


おいしいものをたくさんたべて、
きみにその味をわけてあげよう。


おしゃれだってうんとして、
毎年新しいモードをきみに見せてあげよう。


今はできないけれど、いつか恋をしたら、
男の胸の痛みとときめきを教えてあげよう。


ミオカ、
これからはすべてをぼくたちふたりでするのだ。


ぼくよりずっと濃厚だったはずのきみの人生まで生きるのは、ちょっとむずかしいかもしれない。


けれど、ぼくはどこまでも生きる。


最後の心臓のひと打ちがとまるまで、
力を尽くして生きる。


それがきみといっしょにすごした
十三ヵ月の結論だ。





と、結論から始まったこの本に、
またまた泣かされました。




「美丘」石田衣良






美丘と太一の出会いは、大学の屋上だった。


美丘という名前とは対照的で、
まるで嵐のような性格の美丘。


最初はちょっと変わった女性くらいにしか思っていなかった太一は、徐々にその女性に心を奪われていく。


身近にいる綺麗で、頭も良くて、スタイルのよい女性ではなく、ちょっとトゲのある、アクの強い女性に魅かれていく太一。


二人は付き合うようになり、やがて体を交わすことになる。その後、美丘の口から発せられた言葉に、太一は動揺を隠せなかった…。





と、この物語は展開していきます。







感動しました。
ただ、徐々に感動したという方が適切かもしれません。前半の男女6人の絡みの部分と、後半の太一と美丘が付き合ってからの部分でかなり受け取ったイメージが違いました。
後半に入り、徐々に涙がこらえきれなくなります。




濃厚だけど、差し迫る、鬼気迫る感じが
ページをどんどんめくらせました。



命と命、心と心、身体と身体、運命と運命、弱さと弱さ、強さと強さ、交わり、無力さ、
内側から外側から揺さぶり、訴えかける、
読者に考える課題を与えてくれる本でした。




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